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映画『九十歳、何がめでたい』を鑑賞して。
草笛光子さん主演『九十歳、何がめでたい』の初日を鑑賞してきた。
映画を観ることが趣味の私は、別の映画の予告編を観て、是非、この映画を劇場でと心待ちにしていたのだ。
オープニングは、普通のおばあちゃんが日常生活をつまらなそうに過ごして
いるシーンから始まった。
ホットミルクを飲みながら、新聞を
読み、その記事の中で夫と別れたいと
いう女性の人生相談に目を止めていた。
そんな時に中年編集者から連載のエッセイを書いてくれないかと頼まれるが、
最後の小説を書き終えた時から筆が止まっており、書くことを辞めていたのだ。
毎日、しつこいくらいのオファーに
呆れる愛子だったけど、熱血編集者の
一生懸命さに心打たれ、エッセイを書くことを決意した。タイトルは『九十歳、何がめでたい』
しかし、何を書いたら良いか分からなかったが、世の中に思うこと、飼って愛犬のことを綴った文章に心打たれるものがあった。
そのエッセイが一冊の本になり、たちまちベストセラーになってしまい、記者からの質問責めに合いながら、思ったこ
とをそのまま応える愛子先生に笑ってしまった。
実際の佐藤愛子さんと草笛光子さんは
似ているところがあり、エンディングで
本物の佐藤愛子さんの写真を見て、リンクしているところがあり、驚いた。
お茶目な一面もあり、とてもチャーミングなおばあちゃんなんだな。これが
若さの秘訣なのかな?こういうおばあちゃんになりたいと思う。
老いてくるとあちこち痛いし、耳も聞こえない、何をしていいか分からなくて
生きることにためらいが出てくるものだ。佐藤先生のように書くという生きがいを見つけて余生を楽しむことが出来ればと自分に置きかえて考えさせられる
映画だった。
大正生まれの作家さんということで
パソコンではなく、原稿用紙に万年筆と
いうアナログだが、これでも文章力さえ
あれば書けるものだ。
この映画を観て、私も年老いても出来る仕事を見つけられそうな気がした。
今、くすんでいた心が晴れてきたのを感じた。
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