鍼治療を決意するまでの経緯

子供(以下sunちゃん)が生まれて、PVLと告知され、右も左もわからず、脳性麻痺やPVLについて日々ネット検索する毎日を送っていました。そこで見つけたのが「PVLの鍼治療」

その当時、検索するとかなり検索結果に出てきたのが、近畿地方や関東にある鍼灸院でした。サイトに載っている情報をくまなく読み、最初は通うことにしようかと思いましたが、自分の中で何か引っかかるものがあったのか、なかなか問い合わせることができずにいました。

お金や労力がかかることから、よく考えて行動しようと思い、口コミなどを繰り返し読む日々を送っていました。そして違うブログサービスで、その近畿地方の治療院に通っているママさんと知り合いの方がいて、結構良くて効果が出ているらしいという情報を得ました。

ですが、その当時の私の出した結論は、鍼治療はリハビリのパフォーマンスをあげる役割のもので、長期間定期的に通わなければいけないところではないかと考え、根本的に治るものでは無さそうだと思っていたのです。そして鍼治療はどう思うかと主治医の先生に相談してみたところ、鍼で脳性麻痺が治るという話は聞いた事がないという事だったので、やっぱり通うことはやめました。

そこで、鍼治療をするのはきっぱり諦めて、再生医療に期待するしかない!と方向転換をし、またネット検索の日々がスタートしたのです。


かなり注目した再生医療は

臍帯血

へその緒からとれるものですが、出産時にしか採取できず、sunちゃんの場合は出産後にPVLになったため、採取すること自体知らなかったので全く考えておらず、受けられない治療でした。きょうだい児の臍帯血の使用は現段階では認められておらず、もしこの治療を受けるとしても、きょうだい児を生んで臍帯血を採取、保存するための費用と、認可されるまでいつになるかわからない期間を待つことになります。治療内容を見たところリスクは少なそうで未来がある治療ですが、今どうにかできることでは無かったので諦めました。

現在もきょうだい児の臍帯血を認めてもらおうと、署名運動が行われています。私も署名しました。もしまだ署名していない方がいたら、ご協力お願いします。

さい帯血による再生医療推進全国ネット

歯髄

歯の中にある組織で、sunちゃんの場合まだ歯が生えていなかったため、採取するとなると小学生まで待たないといけません。細胞の培養や保存などにもお金がかかる上に、治療は受けられるかはまだわかりません。歯髄の保存などを行っている会社に問い合わせましたが、治験もまだだけど、次の治験候補には上がっていると説明を受けました。未来への希望はありますが、こちらも今すぐにどうにかできるものではありません。

ミューズ細胞

最近新生児を対象に治験が始まりましたね。こちらもsunちゃんがすぐ受けれるわけではなく、現在の治験対象が新生児なことから、待っている間にsunちゃんはどんどん大人になってしまって、治療対象が新生児から子供まで範囲が広がったとしても、受けられる日はこないんじゃないかなという結論に至りました。これは自分で思っただけなので確証はないです。

PVLの病変は悪化することはありませんが、麻痺はどんどん進行していくので、今すぐ何かできることじゃないと意味がない!と躍起になってがんばっていましたが、脳性麻痺を治す方法は見つかりませんでした。

ちなみに、こちらのページを見ると再生医療について詳しい事が書いてあったり、参考になると思います。http://www.rm-promot.com/question/grid-answer.html

根本治療を一旦諦める

脳性麻痺の根本治療は、どうにもこうにも難しく、検索しようが問い合わせようが精神が摩耗するだけで、事態は良い方向へは向かわないことがわかり、今の時点での根本治療は諦めて、リハビリを頑張ろうという方向へ向かっていくことに決めました。

なんだか物足りないリハビリに、これで大丈夫なのか?という疑問を抱きつつも、今はこれをやるしかない、やればいいことがあるかもしれないと、毎週1回リハビリに通い、PT、ST、OTをこなしました。リハビリでは私の思いと先生の思いが中々一致せずもどかしいことも多かったです。リハビリも一年以上通ったので、また別の機会でまとめたいと思っています。

またしても転機

元ZOZOTOWN社長の前澤さんのお年玉企画へ参加しました。当たったら、治療に使ってみるのも悪くないんじゃないかという考えで。

その結果、あえなく落選してしまったのですが、たまに流れてくる前澤さんのビジネスに関するツイートをみて、私の中で働いていた時の情熱のようなものが、ふつふつと湧き上がってきました。子供が全介助のため、泣く泣く退職してからは、慣れない育児と、子供の障害への拒絶感、夜な夜な始まる検索ですっかり精神的に追い込まれ縮こまってた心に炎が宿りました。諦めてる場合じゃない、何かできる事があるはずだ!と。

また鍼治療を検索してみると(結局はまた検索なんですが)、今まで見たことがない治療院のホームページが見つかりました。ここに通ったらもしかしたら治るかもしれないと思い、さっそく問い合わせることにしました。

問い合わせた結果、相当回復することは間違いない、一度来院して状態をみせてくださいと、かなり前向きな返信がきました。その時、もしかしたら治るかもしれない!この生活が終わるかもしれないという光が見え始めた気がしました。

その時ちょうど実家にいて、母に相談すると、一回行ってみなさい!と背中を押してくれました。そのままの勢いで飛行機やホテルを予約し、sunちゃんの鍼治療が始まりました。

いただいたサポートは、子供の笑顔のために使わせていただきます。