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退職(後編)

令和4年の年が開けた。
ほどなくして1週間の休暇を取った。(社内規定によるもの)
幸せな1週間だった。
あの匂いから解放された。
こんな幸せな事はなかった。
1日8時間、ずっとあの匂いの中で仕事して時々お客様からも匂いして苦痛でしかなかった。
そのうえ時々体調崩すとメンタルだだ下がりで本当に辛かった。同僚Aには話ししていたが、いつもそんな話ば
かりするわけにもいかず孤独だった。
コロナ茶番にも気づいていたし、マスクに消毒にも嫌気
が刺していた。全てがストレスでしかなかった。

「もうこのまま辞めたい」

その思いが大きくなっていた。
休み明け、職場の出入り口入った途端に猛烈な枠臭。
いつも枠臭感じてたけど1週間ぶりだからか強烈に感じ
てしまった。
そこに支店長の姿が。

「やっぱり無理です…」

涙目になって訴えた。

支店長「リフレッシュ出来たかなと思ってたけど、ダメか…」

同僚Aも心配してくれて空気清浄機置いたらどうかと上司に提案してくれてすぐ設置してもらったが気休めにしかならなかった。(一台では無理だった)


3回目接種が進んだある日、30代の女性と小学生のお子さんが来店。その方が近づいてくると今までにない強烈な圧を纏った枠臭。

「これ吸っちゃダメなやつ、息出来ない!」

なんとか受付したが卓上扇風機で空気を散らし(ちなみ
に真冬です)お手製消臭スプレー(EM1希釈液)をして
凌いだ。処理をして意を決してお客様をお呼びしてお帰りいただいた。平日だったのでお子さん具合悪くて病院でも行った帰りだったのかな?と。
あんな匂いのするお母さんと一緒にいて大丈夫なのか?
あの子に聞いてみたかったくらい本当に凄かったし、不憫に思えた。

そしてまたある日、50代くらいの男性のお客様受付。
また少し違う感じの枠臭。
男性からはあまり枠臭感じた事ないのだけれど、処理をしてお帰りいただいてから急に腹痛が…。

「ごめん、ちょっとお手洗いに」

お腹下しました😱
免疫力上げるためにここ半年は16時間断食で朝食をとっていなかったのに、こんな事初めてで。
3回目は更にヤバいと聞いていたのでそういう事かと身
をもって体験。これからどんどん打つ人が増えていって、また職域接種始まったら

「私死ぬかも?」

直感的にそう感じた。死にはしないと思うけど(笑)それぐらい恐怖を感じてしまった。
来店客からの枠臭が今までの比でないくらいキツかったから。そしてまた頭痛、耳の下のリンパの痛み、肩凝りが起きることが増えた。

そして職場では3回目の職域接種のアンケートが取られた。そこに意見を記入出来る欄があった。
ドキドキしながらも思い切って自分に起きてる状態を簡潔に記入した。そしてワクチン接種は中止にして欲しいと。後から何か言われるかなと期待半分な気持ちだったが、完全スルーされた。まあ、いいけど…。
そのせいではないけれど希望者少なかったためだろう、
職域接種は回避された。
(ちなみに支店長も同僚Aも3回目は打たない、アンケートも打たないと回答したと)

それでも体調崩すことが頻繁になり、職場に出社した途端に枠臭によって動悸、吐き気がして早退する事も増えて、もうトラウマのようになってしまった。
その間何回も支店長とは面談してたが、流石にもう引き
留めるのは厳しいと判断してくれて退職を受け入れてく
れた。こんな事がなければ普通に定年まで勤めようと思っていたし、将来設計は白紙状態になった。
でもそれよりもあの枠臭まみれの空間にいる事がどうし
ても耐えられなかった。
私が退職した事で同僚の負担が増える事については本当に申し訳なく思ってる。

そうして2022年2月28日、退職。

ずっと光の見えないトンネルを歩いているようだったけど、ようやくトンネルを抜け出せた。
(完全には抜けてないけどシェディングの恐怖はまだまだ続く)



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