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持つべきものは…

持つべきものは…

このまま、母のICを受けるなんて無理。
このまま帰宅するなんて無理。

そう思ったわたしは
母の病院からの帰り、最寄り駅の駅前広場で
地元病院の整形外来に電話をかけた。
関わってくれている看護師さんと一緒に
状況を整理することで
課題の分離や、そこから看護過程を展開して
(PDCAサイクルを回して)
問題解決に向けた動きを取るために。

自身の内面を言語化して表出することで
すでに起きているペーシング障害からの全身痛を
さらに強めてしまわないために。
適度に抱えて、適度に頼る という
治療上での目標に向けての動きを取るために。

ごめんね。
なんの解決にもならなくて。

と、看護師さんは言っていたけれど。

話すことで、少し泣くことができて。

泣くこともできないくらい、辛かったか…と。

そして
ICは絶対に1人で行っちゃダメ。
お母さんの入院している病院は
しまさんのこと、わからないから。

うちの体制がこんなで、お母さんを診ることができなくてごめん。
うちでお母さんを診ることができれば
しまさんのケアも一緒にできたのに…と。

ちょうど、妹が休みの日だったこともあって
妹が一緒に行ってくれることになり。

前泊した妹と
ICに向けた作戦会議をすることに。

作戦会議

妹と話をした内容としては
・たぶん、退院の話になる
・左上肢に軽度の麻痺、注意障害があるとのこと
・本人は運転再開を願っているが、少し難しそう
・どんな状態であったとしても、母退院はwelcome
・だけど、わたしが自分のケアを全くできていない
・入院中もメールで母のフォローをし続けていた
・今の状態で、退院した母のフォローは無理
・わたしのケアの為の時間が必要
・退院支援のMSWにも、現状を報告。介入を依頼する
と、いうことで。

母の入院している病院にも
わたしの状態を知ってもらう必要があるよね?と。

「家族がちゃんとフォローしてくれるから、大丈夫」と思われているかも知れないけれど。
フォローしているわたしの負担はかなり大きいもので。
自分も治療とリハビリ中の身で、ケアが必要なのに
それどころじゃない状態に今、なっていて。
その状態で、母のフォローをすることは無理!って
言って良いよね?と。

ヤングケアラーや病老介護みたいに
「見えない問題」だから、共有してもらった方が良いよね?と。

母は頑固だし、コミュニケーションが取れるようでいて
本音は言わないひとなので。
たぶん、入院していても「いいこ」になっている。

6年前の手術の説明の時も
「何がわかって、何がわからないのか?もわからない…」と
外来の看護師に言ってくれたら対応してもらえるのに。
「忙しそうだから」って、家にいる看護師を捕まえて
あれこれと聞いてきて。
「それは外来で聞いてきて」って言っても
家にいる看護師を捕まえて聞いてくる。

今回は、左手の使いづらさと共に退院になるけれど
動作のことなんて、わたしにはわからない。
作業療法士さんからの話では
日常生活動作は、時間がかかるけど1人でできる。
入浴の動作は少し苦手。
家事は手伝いがあればできる。
とのことで。

家事はわたしも1人ではできないので
母と2人で1人前みたいな感じで、2人でしていこうと思うこと。

でも、入浴に関しては
温泉とか誰かとお風呂に入ることを好まないひとなので
1人で入れるようにして欲しい。

と、からだを洗うナイロンタオルを改良して
感覚障害があっても1人でからだを洗えるように工夫したり。

家の浴室設備の写真を撮って、高さなども測って
情報提供したり。
ドライヤーの重さを測って、1人でドライヤーがかけられるように練習してもらったり。

病棟でも入浴は介助浴だし、洗濯物が出るからと
入りたがらないのだけど。
「どんな動きができてどんな動きが苦手なのか?を
作業療法士さんに報告して、一緒に対策を考えてもらうためにも
お風呂に入ってください」と伝えていたり、と
「こういう細かなフォローができるから
家族に任せて大丈夫」ではない、ということを
知ってもらう必要があるよね?と。

そして、IC

そして、IC当日。
感染対策のため、外来にて
母の脳外科主治医からICを受ける。

明日にでも退院できるよ?という流れだったので
現状を話して。

わたしのケアのために、退院を12日延期してもらうことに。

そして退院支援のMSWにも
情報を共有してもらいたいので
面談の希望があることも伝える。

退院支援のMSWに
病棟側も、「家族がしっかりしてるから」とか
「フォローやサポート体制がある」と思っているのでは?と推察するけれど、そんなことはなくて。
母が病院で良い顔していられるのは
全部この人が家でフォローしているからなんです。
この人も病気の治療とリハビリ中の身で
母が入院してからは
自分のケアが全くできていない状態なんです。
これ以上この人に負担をかけないでもらいたいんです。
と、妹が伝えてくれて。

母のかかりつけの病院にも
わたしの状態を共有してもらうことになって。

「ここの家は大丈夫」なんかじゃない、ってことを
わかってもらえたのかな?と。







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