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spiritual pain ― 苦悩 ―

告知を受けて


なるべく、普段通りにしていよう。
と思ってはいるのだけど。
やっぱりちょっと、抜けていることが多かったり。

自分の中で感覚がちょっと違っていたりして。

リハ科受診後の揺れだって
2週間から4週間あるんだもん。
まだ告知後1週間よ?
そりゃあ揺れるって。

と、受け止めつつ。
普段通りを心がけていて。

水曜日なので、祈り会に行って。
青年会のみなさんには、がんであることを伝えていて。
妹みたいにかわいがってくれているめぐみさんには
伝えているけども。
他の人には伝えていなくて。
祈り会のあと、牧師と話をする。

神様なんで!が言えること

わたし:やっと「神様なんで!」って言えました。

牧師:おっ。言えた。

わたし:うん。
「神様、なんでこれから社会に出ていこうってしている時に?」って。
入院して治療が必要とか、そういうんじゃないけど。「なんで神様、このタイミングなの?」って。

牧師:神様って、叫びを聞いてくれるっていうか。
子供が叫ぶと聞こうとするみたいにね。
叫べないでいることの方が深刻だし、心配だよね…。うちの子達見ててもそうだもん。

わたし:足の時はね「神様なんで!」がなかったの。

牧師:「良い子」でいようとしたから?

わたし:ううん。「そういう思いがなかった」の。病気の受容過程について
大学の夏休み中、心理学とか看護をガーッと調べたんだけど。
「悟ったようなことを言って、認めない」っていう状態だったんだな、って。
そうやって認めないようにしている部分を残したまま、だったから
いびつな形の受容になっていて、ああだったんだな…って。
だから、今回は「神様なんで!」って言えたから
「言えた自分、偉い!」って。

そしてね、「これってトゲだな…」って。
パウロのいうね。
これから社会に出ていこうってしているけれど。
わたしには
身体機能的、身体能力的に弱さがある。
免疫的にも弱さがあるし
遺伝的にも弱さがあるのだから
活動だけじゃなくて、休息についても十分に取りなさいよ
ってことなのかもな…って思ってて。
そうじゃないと、休息が絶対に疎かになっちゃうから。
ちゃんとからだを休めることをしないと
ワクチン接種はもうできないんだから、感染リスクが上がるよ。
一度そういう細胞が増えてしまったのだから
ちゃんとからだを休めることをしないと
またそういう細胞が出やすくなってしまうよ。
ってことなんだろうな…って。

牧師:パウロは自分の「トゲ」を3度取り去って下さいと祈ったけれど。
そのトゲは取り去られることがなくて。
神様はそういう弱さとか、一見するとマイナスだったりする
「なんでこれを?」っていうものを与えてくれるよねー。

わたし:ほんっとそう。
「なんでこれを?」って。
でも「きっと何かの意味があるんだろうな…」って思うけど。
でも「なんでこれなの?」って。

牧師:でも、その「弱さ」があることでその人の持つ「強み」に変えられることもある。
しまさんの「トゲ」も「頑張るな」「休め」っていう神様からのギフトなんだろうね

わたし:ねー?
あ、先週パンパーカー着てたじゃないですか?
翌日が結果を聞く受診で。
そういう話になるんだろうな…って思ってたから
あえて着て行ったの。

で、告知されました。
内科の先生、同い年の女性なんだけど
「しーちゃん、今日はパンなのね?」って聞かれて。「そうなの。ゴスペラーズのグッズで課金したの( *´艸`)」って。笑
告知後、ゴスペラーズの話でわちゃわちゃしてきたの。

牧師:さすが、しまさん。笑

先生もやっぱり、告知するってなると
どう言おうとか考えるんだろうな…。

わたし:うん…。
わたしの場合は、10年診てもらってる先生で
「がんだって」って言われても
「だと思ってたんだー」とか言えたからね…。
「胃も含めて消化器内科」って話になっても
「まさかの胃もなのー?」って言えたしね。

自分は「だと思ってたんだー」だったけど。
お母さんにどう伝えたら良いんだろう…って思った。

母親と兄が大腸がんで。
40代でわたしのとこに来たからね…。

牧師:自分を通り越して子供に、っていうのも辛いもんな…

わたし:うん…。
でも、言うしかないから言ったけど。
妹には、大腸カメラしとけーって伝えて。
父親は言わないからわかんないけど。
実家の兄の孫で、○○ちゃんと同級生の子がいるんだけど。
その子のお兄ちゃんが20代で大腸がんで亡くなってるのね。
遺伝的にはその子は関係ないんだけど。
なーんかね…多いんだよね。

お母さん、脳梗塞だし。
お母さんの父親も心筋梗塞と脳梗塞で。
きょうだい…がんになったひと以外も
心筋梗塞とか狭心症って言ってて。

父親の方は、父親の母親が糖尿病で。
きょうだい6人中4人が糖尿病、父親が通風で。

血管系か代謝系だろうから、40過ぎてんだし気をつけないとね
って妹と話をしていて。
がんもあるけど、かなり薄いよね?だったけど。
その薄いのが来ちゃってね。

さすがに告知された日は眠れなくて。
眠気はあるんだけど、目を閉じると眠れなくて。
翌日、お勉強の方の大学だったから
臨時で精神科受診してきて。
「ごめん、先生。助けて」って。
それで安定剤もらってきて、それ飲んで寝てます。今は。

牧師:お薬、残ったりしません?大丈夫?

わたし:1錠で飲むと残るので…
先生から半分にしても良いし、調子に合わせて
飲んだり飲まなかったりしていいからね、って言われて。
今は半分でちょうど良い感じ。

8月からジェットコースターに乗ってるけど
訪看さんと「もう1周あるね」って言っていて。

でも、訪看さんも言ってたけど
「ひと」に恵まれてますよね、って。

リハ科受診後で揺れているから、おなか痛いんだよって言ったら
「おなか痛くなる原因は他にもいろいろあるんだしいつもと違って、吐くとか下すとか、逆に出なくなるとかあったら
いつでも相談して」って言われて数日後に血便?ってなって。
これは相談よね…って、そこからだし。

大学で精神科の先生から診てもらっているから
「先生、助けて」って言えて。

痛みのコントロールができなくて
緩和ケアの看護師さんに入ってもらったから。
消化器内科受診したら、緩和ケアの看護師さんに入ってもらおうかと思ってて…。

牧師:本当にしまさん、過酷すぎますよ…。
「社会に出ていこう」って
できるようになったタイミングで
新たな病気が見つかって。
いくら取りきれているとはいえ
その病名は重いですよ…。
次から次、って…

わたし:うん…。
だから、もう「神様なんで!」って。
「なんで今なの!」って
いっぱい言おうと思ってて。

まだ告知から1週間だから、落ち着かなくて当然だし。
昨夜、お薬なしでいけるか?って思ったけど
21時過ぎて、こころがざわざわしてきたっていうか落ち着かない感じになったから、お薬飲んでいるけど。それもよし!にしてます、今は。
…と。


こうして、教会で
スピリチュアルペインについて話すことができて。

「言える」状態になったから、できることを
あれこれ実感して。

うん…。
やっぱりわたしは、恵まれているんだな…。









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