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2023年 遊戯王総括

こんばんは,しぇりーです。
今年の9月に遊戯王OCGをはじめてから,様々な出会いや体験がありました。今回は大会結果の備忘録と,自分の思考過程を記事にさせていただきます。どうぞ,宜しくお願いいたします。

I.大会結果

11月
松本CS(個人戦) 予選全勝▶︎ベスト8

12月
太陽CS(二人チーム戦) 準優勝
大宮エリア(三人チーム戦) 個人全勝▶︎予選落ち

使用デッキは全て粛声でした

使用デッキを粛声に変えてからは,プラン選択と採用カード,環境読みがハマることが増え,それに応じて結果がついてきたように思えました。群雄割拠な環境ではあったため,知識をインプットするのに,時間がかかりましたが,やった分だけ結果が出る環境であったため,モチベーションを落とす事がなく走り切ることができたと思います。

II.デッキの作り方とプラン選択

私はデッキを0から作ることが苦手と考えているため,雛形を一つ用意して,自分の好きな形にチューニングしていく事がデッキ完成への近道でした。

その中で以下のことを意識しながら,デッキを変化させていきました。

1.先行時(手札5枚)に必ずデッキが回るようにする。
2. 後攻時(手札5枚)で相手の場を返すことができる札やプランを選択する。
3.メインデッキに2.のカードを適用し,内容を見直す。

デッキ構築で思考すべき点

1.先行時に必ずデッキが回るようにする

とても大切な要素です。先行ゲーとされる遊戯王では,先行で必ずデッキが回ることが要求されます。というより,大前提みたいなところがありますね。

これについては,雛形を選んできた段階で大方解決できていることが多いので,基本問題ありません。もし,雛形の段階で『初動となるカード』が削られているならそれはフル投入し直した上で,その後の構築をしていくことをお勧めします。
たとえば,粛声は『ローガーディアン』は一枚初動ではありませんが,初動になり得るカードです。環境当初はこのカードは2枚採用がスタンダードでしたが,調整の中で3枚になっていきました。継戦能力の補強の意味が大きいですが,やはり『初動になり得るカード』であったため,見直して正解でした。

2. 後攻時(手札5.6枚)で相手の場を返すことができる札やプランを選択する

勝つか負けるかはこの要素にかかっていると思います。
現代遊戯王では基本的に手札誘発による妨害が基本で,『増殖するG』と『灰流うらら』は固定枠と言ってもいいほどになっていると考えております。

それを踏まえた上で,具体的にどう相手の場を返していくかというと,その方法は以下の二つに分けられると感じました。

・手札誘発を使って相手を押さえ込む
・展開された場を強力な札を使って返す

相手の場の崩し方


『手札誘発を使って相手を押さえ込む』

上記の2種の誘発に加え,『エフェクト・ヴェーラー』『原始生命態ニビル』『ドロール&ロックバード』『無限抱影』等のカードを追加して相手の場の完成を邪魔するのが『手札誘発によるプラン選択』です。

どのデッキにも採用できるプラン選択であると思います。丁寧に当てるべきところに札を当てていくデッキへの理解が要求されますが,効果は絶大で,一枚の無効札で相手の動きを完全に止めてしまうこともあります。相手ターンに動きを止めることができる唯一の手段であるため,『手札誘発』は強力なプランであると考えました。
また,自分のターンにも使う事ができる札が多い点も魅力の1つでしょう。

自分は大宮エリア戦でこのプランを選択しました。

大宮エリア戦のレシピ


『展開された場を強力な札を使って返す』

『ライトニングストーム』や『拮抗勝負』などを用いて,相手によって完成された場を返していくプランです。

カードを引く事ができれば,絶大なアドバンテージ損失を相手に負わせることができるプランです。しかし,手札誘発と異なり,カード制約があったり,タイミングが限られているなどどのデッキでも無難に選択することができるものでもありません。

また,『リトルナイト』や『賜炎の咎姫』,『キリン』の登場で,全体除去が通らなくなったり,墓地にリソースが貯まってしまったりで,完全な返しプランとして機能し辛いように変容していったという感想です。
とは言え強いプランではあるため,松本CS,太陽CSではこのプランをとっていました。

太陽CSのレシピ


ここでプラン選択までの思考過程をお話しさせていただきます。
結論から申し上げると,私は今期,『手札誘発によって相手を押さえ込む』プランを選択しました。

プラン選択の際に相手の最終盤面(最も完成された場)を返すことから考えるようにしています。
すると,これを一気に返すことができる『展開された場を強力な札を使って返す』をまず考えるわけですが,レスキューの『リトルナイト』,『レスキュー魔法罠』や炎王の『ガルドニクス』,『キリン』,『賜炎の咎姫』の関係で『場だけ飛ばしても勝てない(リソースが別に残る),そもそも場が飛ばしきれない』という問題にあたり,このプランは無しとなりました。

炎王には『拮抗勝負』+『魂の解放』という合わせ持ちならば良いと思いますが,この段階ではそれの検証ができておらず,また,その合わせ持ちはあまりにも難易度が高すぎると判断し,『強力な札で相手の場を返すプラン』は無しになりました。

その思考の末に選んだのが『手札誘発プラン』でした。相手の手札にもよりますが,2枚手札誘発を持つ事ができれば,かなり高い確率で相手の最終盤面を弱くすることができることが分かりました。
盤面への影響は少ないものの確実に一枚ずつ相手を無効化していくことができるこのプランは最終盤面を大きく返すことが難しい粛声にはピッタリなプランであるため,選択しました。

このように,相手の最終盤面を想定して,それを返せるのか否かを考えプランを選択していくと,自ずと自分がとるべきプランが見えてくると思います。

3. メインデッキに2.のカードを適用し,内容を見直す。

プランと採用札が決まったらもう一度メインデッキを見直し,あまり影響がないようならメインデッキにそのプランと採用カードを適用します。(これが所謂,メインから寄せるというやつです)

具体的には手札誘発を増やすとか,除去札を採用するなどします。環境後期では,『ヴェーラー』や『ハーピィの羽根箒』のメイン採用が見られたと思いますが,まさにそれを指します。

そして完成したデッキで『1. 先行時(手札5枚)に必ずデッキが回るようにする』を再度試してみて十分な成果を得る事が出来たらメインデッキが完成です。

このようにして私はデッキを作っていました。大方この組み方で失敗はないと思いますが,あくまで自己流なので参考程度にしかなりません。作り方や考え方についてまた変化がありましたら,記事にしたいと思います。

ここまででデッキの作り方と思考過程については終わりとなります。ご拝読いただき,ありがとうございました。以下は今期の具体的なメタと思考になります。お時間がありましたらどうぞ。


III.今期のメタと思考過程

今期の環境についてのお話と思考を最後にまとめさせていただきます。(かなり具体的で実践的かと思われます)

最も強いと思っているデッキがスネークアイ炎王なのですが,このデッキの強いところは大きつ分けて三つで,以下の通りです。

・リソースが,『場・墓地・手札』に分散される。
・『魔封じの芳香』が無理なく入る。
・柔軟な相手ターン妨害が可能

【妨害例】
1.手札の『キリン』特殊召喚▶︎墓地の『ガルドニクス』反応▶︎『ガルドニクス』特殊召喚▶︎デッキのキリン破壊▶︎場のカード破壊&『ガネーシャ』特殊召喚
(任意で発動できる一枚破壊+モンスター効果無効)

2.『マスカレーナ』+『アンブロエール』▶︎『リトルナイト』(任意で発動できる一枚除外)

3.『賜炎の咎姫』の効果による場のモンスタ一破壊

妨害例を見てみると,場を壊しつつ,墓地の軍勢を除去できる手立てが必要となることが分かります。同時に処理できるカードは今のところ見つかっていないので,場と墓地で分けて考える事にしました。

まず墓地のリソース処理として『魂の解放』が挙げられます。次に場を壊すカードとしては『アルテミットスレイ』や『拮抗勝負』が挙げられます。しかし,これら解決カードの多くは,『魔封じの芳香』にひっかかります。そのため,手札誘発を用いてそもそもその場を完成させないプランの方がいいのかな?というのが今の所の考えです。

また,『魔封じ』と『炎王の孤島』へ対応できる『コズミックサイクロン』も良いと思っていまして,引けるかどうかが勝率にかなり関わってくるのでこれを引き込むカードが必要になりました。
従来の『強欲で金満な壺』は『魔封じ』にひっかかるため,『ファンタズメイ』を選択しました。このように,環境について適応させていく必要があります。ちなみな『ファンタズメイ』は『咎姫』に対応することもできます。強い。

また,ヤバい動きの部分を分析すると『ガルドニクス』が出ないと起きない動きではあるため,これらを消す事ができる『墓穴の指名者』や『DDクロウ』もいいなと思っています。この,『ガルドニクスさえ通さなきゃ大丈夫だな』という分析はとても大切で,無理ゲー解決の細い糸口につながったりします。

展開の結果に一喜一憂せず,細かい動きの分析を今後も継続していこうかなと思います。


IV.終わりに

振り返れば,コミュニティがかなり広がった一年でした。また,実績も少しずつ増えてきて,着実に力がついてきたなと思えるようになりました。
来年も出会いとプレイを大切にして,楽しんでいこうと思います。

一年間ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。

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