まやちの帰国レポート~想定外のホテル2泊編2~

オランダで外出制限令を経験し、気を付けるポイントをおさえて日本入りしたまやち。成田空港での検疫検査はクリアできる確信はあったものの、陰性結果を得るまでの道のりは、平坦なものではありませんでした。まやちからのレポート最終編です。

不安な夜は続く

毎日の食事は、部屋の前の椅子の上かドアノブにかけられたあと、館内放送で知らされます。防護服を着た人が部屋を回って置いていくようです。食べ終えた容器は、袋に入れて廊下に出しておくと回収されます。

1日めの晩ごはん。

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ご飯は冷たくてカチカチですが、贅沢を言える立場ではありません。ふりかけを持ち歩いていてよかった。味は普通です。

量は少なめらしく、2人の部屋に3袋置いてありました。大福だけ欲しかったけれど、ひとつお返ししました。お昼が3時でしたから、そんなにお腹も空いていなかったんです。

時差ぼけもあって、変な時間に眠くなります。やることもないので寝てしまうんですよね。日本のテレビも久しぶりでしたが、検査のことが気になっているのか、楽しめる感じではなかったです。

2日目の朝ごはん。

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動かないので、お腹はぜんぜん空いていませんでした。パンだけいただきました。
ちょっと面白かったのが、ゴーダチーズがはいっていたこと。

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オランダ帰りを意識してくださったのでしょうか。
ゴーダチーズはこんなチーズという説明書きがあるのですが、オランダにお住まいの方はご存知の通り、ゴーダのチーズ集荷所を通過するからゴーダのチーズなわけで、ゴーダ流通のチーズでもいろんな味があるはず…じゃなかったっけかな。あら、私ったら嫌なやつだなぁ。こんなとこで突っ込んじゃって。ストレスかしら。いや、もともとこんなヤツです。

2日目の昼ごはん。

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何も申し上げることはありません。感謝だけです。

2日目の晩ごはん。

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照り焼きチキンがおいしかったです。用意していただけるだけでも、ありがたいことです。

ホテルの部屋でお湯が湧かせるので、ほうじ茶スティック、サマハンティーなど、持参した飲み物は作ることができます。ずっとお水だけって辛くなってきます。

てか、コーヒ飲みたいよ…。だって、そこだけオランダ人だから。

お土産で頂いてたおいししいチョコレートが救いでした。どうもありがとう。

最後の夜の通達

食事の後、ホテル監禁後の行動についてのアンケートがドアに貼られていました。

記入してドアに貼っておいてくださいとのこと。

その説明文に気になるところが。

「明日の朝、結果判明後、午前中にホテルを出ていただきます」

明日の朝? 結果がわかるのは今夜10時以降じゃなかったっけ? 夜中になることもあり、その場合は電話をかけるので起きててくださいって言ってなかった? どゆこと? 明日の朝までに結果がなかった人はヤバイってこと? そゆこと?

もしかしたら、ほとんど陰性だから明日は出れるよって、そういうこと? どっち?

そうだよね、陽性だったら、ここじゃなくて病院に強制隔離なんだから、陰性の人が外に出る前に連絡があって特別な車両で搬送されるってことだよね。

そういうこともきちんとアナウンスしてよ〜、眠れないよ〜。

そんなこんなグルグル考えて、1時間くらいウトウトしても起きてしまう。まぁ、時差ボケも重なっていますが。

夜中、外に何台か車が停まっていたようでした。話し声も聞こえてきました。

もちろん、私たちの後にも到着便はありましたので、ホテルには毎日数名ずつ人が入っていたのだと思います。外を確認する気にはなれませんでした。きっと病院に行かなくてはいけない人もいたのだと思います。もしかしたら、そういう方を見たくなかったのかもしれません。

結局、その夜はなんの連絡もありませんでした。

ないんかい!

そして結果は陰性

どちらにしても移動することに変わりはないので、支度は終えていました。

朝7時40分ごろ、連絡が入り、夫婦共に陰性だと知らされました。
めちゃめちゃ安堵しました。

冷静に考えれば、日本に来る半月前から不要不急の外出も遠出もせず、レストランにも行かず、ほとんど人にも会わずだったわけで、オランダを出る時点では感染は疑っていませんでした。

むしろ飛行機の中や、空港通過の時間が1番不安だったわけで。マスク、手袋、除菌シートに除菌ジェルと、ありとあらゆるものをもって、ありとあらゆる処置はしていたものの、日本に来てからは暫定ウィルス扱いされていて、なんだか、どうなってるのか自分でもよくわからなくなっていたんですよね。

荷物を持ってロビーに降りると係員に咎められました。なぜ、部屋を出る前に電話をしてこなかったんですかと。

あれあれ、さっき陰性のお知らせをいただいた時は、近くのレンタカー屋に徒歩で行くと伝えたら「そうですか、ではバスなどのご用意が必要ないということでしたら御自身のタイミングで」と言われていたんですが。どうやらエレベーターに乗っている間にまたもやルールが変わったようです。

玄関先でこれから空港からバスが来ます、とアナウンスする職員さんがいました。空港からバスで来る人は暫定キャリアですから、緊迫感が走っている様子でした。

最後に別の職員さんから声をかけていただきました。「ご協力ありがとうございました。きっと大変なお気持ちだったでしょう。お疲れになったでしょう」。

ある程度こうなることはわかっていたし、覚悟の上で帰ってきたので(度重なる変更に対処するのはしんどかったですが)、むしろ2泊3日無料で検査も宿泊も食事も用意いただいたうえに、結果がはっきりわかったのはよかったです。

それよりも、前線で戦っている方こそ大変です。終わりが見えていないところに毎日毎日こうやって受け入れと送り出しを続けなければならないのでしょう。そして、違うところでグレーな人たちも追い続けなければいけない。陽性の人がいれば、周囲の人をまた確認しなければいけない。

この拡散を止めなければいけない、そういう思いでこの人たちは戦っている。だから私も、この後に続く14日間、インチキせずにおこもりしなくちゃなと思うのであります。

残念ながら、自分は大丈夫、移らない、移さないとファンタジーのようなことを思っている人もいます。マスクでは感染は防げないから意味がないという人もいれば、自分の菌を人に飛ばさない確率を上げるために手作りのマスクを使う人もいます。

ハッキリしない政府の態勢の裏には法律の問題もあるし、いつまでこちらの自主性に頼る気なんだろうと思ったりもしますが、まずは、自分のできることをできるだけやりたいと思っています。

今、これを書いている時点で5日が経過しました。あと9日、何もないことを祈っています。

読んでくださってありがとうございます。この記事がどなたかのお役に立てば嬉しいです。


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