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まやちの帰国レポート~成田空港検疫編~

KLMで29日に無事、成田空港に到着したまやち。時間がかかる、かからない? 空港ではじまった新たな検疫体制。まやちが体験したこととは?
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身についていた1.5m

成田に到着する前に、機内ですでに一つの違和感を覚えていました。

というのも、前日のJAL便で別の国から戻った人からの情報では、機内で3枚の書類が配られ、氏名・国籍・生年月日・日本滞在住所と連絡先、フライトまでの生活状況、罹患者との接点があったかなかったかなどを記入すると聞いていたからです。しかし、どうやらKLM便では、そのような用意はありませんでした。

機体を降りる段になり、興味深かったのは、オランダ居住者は周囲の人と距離をて移動しているのに対し、出張者や観光旅行者はお構いなし、という点です。短い期間でも、オランダ政府から言われていたソーシャルディスタンス、1.5m間隔を開けるという指示が身についていたようです。もちろん、それが意味のあることだと理解できていたからでしょう。空港施設内に入り、いつもは素通りする検疫所までの廊下、マリオやルイージやピーチ姫が「ようこそ日本へ」と壁一面にお迎えしてくれるあの辺りから、3列に並ぶようにと指示があります。いよいよ始まるのだなとちょっと緊張します。

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前に並んでいる方から記入用紙が配られます。使い捨ての鉛筆は返さなくていいとのことですが、私は自分のペンを使いました。持っていれば、この辺からビニール手袋をはめておくことをお薦めします。

記述内容の確認を受けて書類を検閲官に渡し、番号札をもらいました。私は57番でした。

熱を測られ、検査キットを渡されてPCR検査の順番を待ちます。30分くらいでしょうか。

処置室では、検査する場所が2箇所ありました。2箇所しかないんですよ。時間がかかって当たり前ですよね。

簡易カプセルの様にビニールに覆われた車椅子に腰掛け、鼻の中に長〜い綿棒をかなり奥まで入れられます。椅子がビニールでカバーされてたのは、クシャミした場合の飛沫が飛び散らないようにだと思います。痛かったです。

検体を取った後、フロアに無造作に置いたパイプ椅子で待たされます。まさかここで結果を待つのではなく、係員がやってきて、この後の行動に関して質問されます。

聞いてないよ、ホテルの前のホテル

私たちの当初の計画は、ホテルに数日滞在し、賃貸契約した家の鍵をとりに行くというものでした。しかし、事前に、帰国後はホテルから14日間は動けないという情報を得ました。そこで、ホテル側には事前に確認した上で隔離場所になってもらう了解を得て、さらに、移動のレンタカーを手配しました。

そのような段取りをとったのは、検査の後、ホテルにチェックインするまでは移動できると聞いていたからです。そう読み取れる文章が外務省のサイトにありました。

なのに…。「検査結果が出るまでは、御自身で用意したホテルに行くことはできません。およそ2日間は、空港近くのホテルに滞在していただきます。ホテル滞在中は外に出ることはできません」と言われてしまったのです。予想もしなかった監禁。

監禁中に収集した情報によると、羽田空港を利用した人たちは、ホテルの用意も無かったので結果が出るまでの6時間から23時間、羽田空港内のロビーや会議室で過ごさなくてはいけなかったそうです。

飛行機が着いたのは10:30、すべての手続きが終わったのは13時を回っていました。何かをするよりも、場所場所で待たされていた時間の方が長かったです。

その後10名ほどのグループに分けられ、職員に引率されパスポートコントロールを通り、荷物をピックアップすることができました。ただ、その間も勝手な行動を取らないように管理されています。

「ホテルへの輸送は専用バスで行きます。ホテルの準備が出来るまでココで待っててください」と言われた場所は会議室前の通路。椅子が用意されていますが、周囲には通り抜けないようテープが張り巡らされています。間近にある自動販売機を使うことができました。気がついたらとても喉が渇いていました。ここで飲んだ抹茶ラテ。日本の味なのにちょっと悲しかったな。

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1時間以上経った頃、ようやく厚生労働省が用意したホテルに移動できることになりました。

でもその移動は、不安を煽るものでしかありませんでした…。

<「ホテル2泊3日編」に続く>


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