7月28日(水) とりあえず無事です

原因がわからずいまだ血液検査の結果はひどい状態なのでこの後どうなるかわかりませんが、とりあえず無事です。

 

 

26日17時ごろ、ちゅーるを飲ませた後大量に嘔吐しました。

しばらく様子を見ていましたが、その後2度に渡ってさらに嘔吐しました。

その時点で19時頃。

私は仕事中だっため家族に近所の病院に連れて行ってもらうように頼みました。

 

採血・レントゲン・超音波検査の結果、通常5500~19500あるべき白血球数が180、血糖値が36まで下がっていました。

 

病院は20時まで。昏睡寸前。

あと30分病院に連れて行く判断が遅れていたら確実に死なせていました。

本当に危なかった。

 

経口でブドウ糖を投与してもらい低血糖に関してはひとまず安心ですが、白血球180…。

医師から”白血球がゼロに等しい。普通は顔を上げることもできない。こんなに普通にしているのが不思議”と言われたそうです。

 

レントゲンや超音波には問題がなく、白血球数低下の原因としては免疫抑制剤の副作用か、マクロファージの貪食のターゲットが赤血球から白血球に移ったのではないかと言われました。

(ちなみにヘマトクリットは正常でした)

 

翌日大学病院の主治医の診察を受ける必要があるが、このままでは朝までもたないので持たせるために夜間対応のできる救急センターに行くよう指示されました。

 

そして救急センターに移動し、救急センターの医師が再度低血糖になっている可能性もあるということで再度採血を行ったところ、白血球数が8200まで回復していました。

その間2時間弱です。

 

救急センターの医師も短時間でこれだけ数値が変動していることに驚いていましたが、”どこかで炎症が起きて白血球を消費し、それをカバーするために脾臓等で備蓄されていた白血球が放出されたのではないか。上がっているとはいえ正常値を少し超えた程度で、白血球が正常に作られていないことを否定はできない。”と言われました。

 

なお、開業医で測定したSAA(炎症を示す値)は3.75で、普段より高い値ではあるものの異常値ではないのですが、ねねちゃんは免疫を抑制しているためSAAは上がりづらい状況にあり、これだけで炎症を否定することはできません。

 

今まで怖がりさんのねねちゃんを入院させないよう努力してきましたが、この状況では致し方なく、明日の朝まで命が持つことを祈ってねねちゃんを預けました。

 

翌27日、大学病院の診療開始時間に電話をし、主治医にねねちゃんが急変したことを伝えて診察を依頼、ねねちゃんを救急センターから大学病院に移送しました。

 

検査の結果白血球は17100と正常値を維持していたのですが、今度はSAAが53.5、筋肉の破壊を示すCPKの値が1552(正常値89~312)に激増していました。

 

大学病院でも超音波検査を行い異常なし。

どこかで激しい炎症が起きているのに原因が見つかりませんでした。

 

主治医からは

・ 白血球が貪食されていた場合、備蓄されている白血球が放出されても3000ぐらいまでしか上がらないので免疫の問題ではなさそう。

・ シクロスポリンの変更(私が疑っていた)は経過時間を考えて原因とは考えられない。

・ 疑わしいのは異物の誤飲。エコーには映らなくても過去に開腹したら舐め取ったカーペットの繊維が蓄積したものが出てきたことがあった。CTを撮るかそれでもダメなら試験開腹をして確認をするという選択がある。

と言った話がありました。

 

連れて帰るかどうか問われましたが、今後炎症が悪化に向かうのか改善に向かうのかがこの時点では判断ができず、また呼吸が非常に早くなっていたため(救急センターで酸素室に入っていた)、入院しての管理をお願いしました。

 

私としては異物誤飲のいうのが考えられず、そもそもCPKが上がっていることが気になり心臓(CPK異常値は、激しい運動の後の他には心筋梗塞を疑う)ではないかと尋ねて、入院中に心臓の超音波検査をしてもらうことになりました。

 

主治医は”まったく原因がわからない。そもそも数日おきに輸血を必要とするほどの貧血だったのに、今でも生きているのが普通ではない。ねねちゃんは不思議な子としかいいようがない”と言っていました。

 

白血球ゼロからは脱したものの(なぜかわからないけど。そもそもなぜ白血球がなくなったのかがわからない)、新たな緊急事態に見舞われ”このまま会えないかもしれない”という不安な一夜を過ごしました。

 

夜、CPKが上がる原因を調べました。

獣医療はあまりに遅れているので人間の病気で調べているうちに、心筋炎がねねちゃんの状態に非常にマッチすることが分かりました。

下痢嘔吐などの風邪症状から始まり、発熱(39.8℃ありました)、白血球数・炎症反応の異常、息切れ、自己免疫疾患が原因となりうる、とぴったりです。

 

28日朝、採血をしたうえで主治医から電話がありました。

SAAは30.2と多少改善していましたが、CPKが1836と更に上昇していました。

 

私が”心筋炎ではないですか?”と尋ねると、”昨日エコーをしたが心臓の動きに異常がなかった。心筋炎であればもっと呼吸困難などの症状が出るので考えられない”と即座に否定されました。

 

しかし、心筋炎は特定が難しく特に猫では死亡後の解剖で診断がつくことが多いようなのです。

そして人間では非常に軽症なものから突然死に至るものまで幅広い症状を呈します。

また心筋で炎症が起きてから心臓の動きに障害が生じるまでにタイムラグがあるため、1週間ほどの慎重な経過観察が必要です。

 

つまり猫の場合、軽症の場合は気づかれず、重症の場合は死んでしまうため獣医療では心筋炎を診療することがほとんどないんだと思うのです。

 

そこで私は医師に”これから不整脈や心不全が出てくる可能性があるのではないか。心臓ではないと除外するために心筋トロポニン(心筋の損傷特異的なもの)を測定してもらえないか”と依頼したところ、”なるほど。循環器医と相談して1時間後に再度電話します”ということになった。

 

結果、循環器内科医の見解として猫の心筋炎の場合胸水が貯留することが多いがねねちゃんの胸はきれいで、心エコーの画像からも心筋炎とは考えらえない。という回答が得られました。


また、トロポニンは外注に出すため結果が出るのに2日(週をまたぐので4日はかかりそうですね)かかるということで、今評価できないと意味がないので出すのはやめました。

5日も経てば心筋炎であれば心機能に異常が出てはっきりするでしょう。

心筋炎であっても心機能異常が出ないなら軽症で済んだということでそれでよし、ですし。

 

ねねちゃんの状態は今のところ安定しているので連れて帰りますか?と尋ねられ、夕方まで様子を見て状態が変化をしたら病院に戻すことを前提に退院させることにしました。

 

帰ってきたねねちゃんは様子がおかしく、私に寄り付かず聞いたことのないような声でわおわお鳴きながら歩き回ったりトイレの裏で寝ようとしたりしていましたが、1時間ほどするとおやつを食べてようやくいつもの場所で眠り、そこからはだんだんとねねちゃんらしさを取り戻していきました。

 

いきなり2日間も、しかも1日ずつ別の場所でお泊りをして変な音はするし、変なにおいはするし、知らない人はいるし、大きな犬はいるしでよほど怖い思いをしたんだと思います。

 

今は状態は落ち着いていますが、体内で何が起きているかわからず、この後どういう方向に向かうのかわからないため、医師から言われたわけではないのですが明日29日も採血をしてもらうため病院に行く予定です。

 

それにしてもですよ

主治医は今も異物誤飲を疑っています。

その可能性がゼロとはいいません。

でもレントゲンにもエコーにも映らない異物を探すために、何も出ない可能性も高いのに全身麻酔をかけてCTを撮ったり試験開腹をしたりって、どう思います??

というか私は絶対やりません。

例え異物が原因でこの後それが原因で死んでしまうとしても、やっぱりやりません。

 

そして私は今もCPKが上がっている以上どこかの筋肉が損傷していることは間違いがなく、それって異物ではないよねぇ?まず命取りになり得る心臓の可能性を考えて除外診断すべきじゃない?と思っています。

 

私に言われるまで心臓の可能性に思い当たらず、腹部エコーはしたのに心エコーをやらなかった主治医、心エコーで問題なかったから心筋炎はないと断言して経過の途中である可能性を考えなかった・かつ心臓を否定するためにトロポニンを測定しようと思わなかった主治医に、改めて獣医療は視野が狭いなぁと感じました。


心臓だと困るので、心筋炎でないことを祈ってるんですけどね。


異物だとしたら何を食べた可能性があるだろうか。

うんちと一緒に出ていってくれないだろうか。


異物でもないとしたら何なのか。

他に筋肉を損傷させる炎症性疾患ってなんだろう…。

(たぶん主治医は異物以外の原因究明は諦めているので自分で考えないと。このまま治ったら“なんだったのかなー”で済ませられますが)


 

28日夜中の現時点でねねちゃんはちょこっとごはんを食べ、おやつをたくさん食べ、おしっこをたくさんして比較的元気そうにしています。

でも、ねねちゃんの”元気そう”ってまったく当てにならないんですよね。

 

明日の採血の結果、数値が改善に向かっていますように。

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