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MY BEST K-CONTENT OF 2021 ~今年も救ってくれてありがとう〜

いつの間にか今年も残すところあと僅か。大人たちが年を重ねるにつれて一年の経過がスピードアップすると言っていたのは嘘じゃなかったんだなと痛感しています。

さて、ご存知の方もそうでない方にも簡単に自己紹介しますと、筆者は2019年にママムにどハマりして以降、K-pop、ひいては韓国のコンテンツに俄然興味を持ち始めました。言うなれば2019年はK-popベイビーとしての爆誕イヤー。2020年はママムへの愛が加速するとともに、K-pop周辺の知識をそれこそ赤ちゃんの様に吸収していきました。そして、2021年。気が付けば、朝目覚めてから最新のK-popリリース曲をチェックするのが日課になっていた...!

来年の自分はどうK-コンテンツの波を泳いでいくのか、今度は何に興味を持っていくのか。後々に自分のK-pop成長記録を振り返って確認するために、そして何より2021年をより楽しく豊かにしてくれたコンテンツに謝意を表すために、今年の超個人的ベストコンテンツをまとめたいと思います。

音楽編

K-popを聴かなかった日は一日もなかった位、新作旧作問わず聴いた一年でした。一日に一時間、多い日だとn時間YouTubeに費やしてたと思うと、少なくとも通年で700時間くらいは費やしていたことになるのかな。ヒェッ。順不同で日々に寄り添ってくれた11曲を紹介していきます。(ママムの曲について語るとそれだけで別の記事が立てれるので、あえて除きます。)

1. You Can't Sit with Us - Sunmi

今年のクラッシュ大賞、ソンミ姉さん。この曲を初めて聴いた時は、あまりにも美しい英語と大好きなKaleidaという歌手にそっくりな歌い方だったため、てっきりネイティブなのかと思った。もうそれだけで惚れてしまうのだが、90年代を彷彿させるコンセプトでゾンビアポカリプスときた。その上、ダンスもアクションもさらりとこなしてしまうソンミ姉さん。はい、好きのミルフィーユ完成です。遅れに遅れたソンミファンなので2021年下半期はYouTubeにある『Gashina』の動画を全て鑑賞し、無限リピートしましたとさ。

2. Kind - SHINEE

ティザーから個人の癖に刺さりまくり、リリースされると同時にあれよあれよとハマってしまった名盤『Don't Call Me』。特に好きなのが、最終トラックの『빈칸 (Kind) 』。テミンさんとオニュさんの滑らかな高音と優しい音。キーくんとミノさんの包み込むような美しい声。なんてバランスが取れた素晴らしいグループなんだろうと周回遅れもいいところで感動し、隠れシャオルになった一年でした。ちなみにママム以外のアーティストで今年唯一購入したアルバムは、世界観に惚れ込んだ『Atlantis』。デビュー13年目にして新規を獲得できるグループにはやっぱり理由がありますね。

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3. Easy - WJSN The Black 

女女好きホイホイこと宇宙少女のユニットWJSN The Blackによる『Easy』。完全に客層を把握して作ってきたな...と初見でちょっと悔しくなったけど、そんなのは気にしない。刑事vs.怪盗のストーリーかと思ったら、実は4人は最初から組んでいたという激アツ展開。とてもとても萌えます。萌えって死語かな。全員ビジュアルもボーカルもダンスも完璧ですが、スーツ姿でバチバチに踊る金髪メッシュが愛おしいソラさんはちょっと別格です。ディレクターズカットの方が本番なので未見の方は是非ご覧あれ。

4. ONF - Beautiful Beautiful

2021年はオネノプなくして語れない、と誰かが言っているのを見かけた気がする。例外なく私もオネノプの名曲 of the 名曲、略して"ビュビュ"にうっかり救われました。一度耳にしたら絶対忘れない、ランパパパンパパンパン!から始まり、SFチックな未来都市で高らかに「내가 되고 싶은 건 number one 아닌 only one (僕がなりたいのはnumber oneじゃなくてonly one)」「I'm Beautiful 노래해 yeah yeah yeah (僕は美しい 歌うよ)」 「내 삶의 모든 외침이 곧 예술 예술 예술 (僕の人生のすべての叫びが きっと芸術」と歌う清らかさよ...大・優・勝!CGのクオリティがえげつないと思ったらなんとAvengersの特撮チームが制作に携わっていたみたいで、一見の価値アリです。

5. First - Everglow

シネマティックすぎるトラップのようなビートで始まり、開始早々伝わってくる潤沢な予算の力。創造力と(多分)最新の映像技術をバンバン詰め込んだ傑作MV。コーラスまで勢いが一切落ちないので、どこまで行くんやと思ったらゴリゴリのラップで更に加速させてくるパワーに満ち満ちた曲です。『First』を聴いて通勤電車に乗ると「ちょっとやそっとのことでは動じない、天下取ったるで!」って気持ちになるのでオススメです。今年これ超えるMVはないっしょ〜と思ったら、自分たちの最新曲『Pirate』で最高を更新しているので、韓国エンタメのクリエイティビティにかける情熱には胸がアツくなります。

6. Wave - CIX

この表現が正しいかは分からないけど、常にK-popらしからぬサウンドで振り幅の広さを証明し続けているお化けグループだなと思っています。The Ringerというサイトの「The Best K-pop Songs of 2021」の記事で、CIXが"criminally underrated group(犯罪級に過小評価されているグループ)"と紹介されていて思わずエア相槌を打ってしまいました。トラック1の『BAD DREAM』も正当なハウス曲で大好き。全員長身でメンバーのほとんどがサバ番経験者という実力者揃いなのに、WHY...。来年はもっと正当な評価を受けてより一層輝いてほしいです。(偉そうにすみません。)

7. Savage - asespa

Oh my gosh? Don't you know I'm a Savage? 泣く子も黙る、最つょグループ。もはや説明不要ですね。自分の好きな系統とは違うからきっとハマらないだろうと思ったけど、普通にどハマりした。ウィンターさんの華奢な身体からは想像もつかないナムドルのような力強い声で沼ポチャ。オタクはどこまでもギャップに弱い生き物さ。それでもやっぱりスターの誕生年を最初から見れたのはシンプルに嬉しかったです。そして新人賞総ナメで本当におめでとうございます。これからもKWAGYAに片足突っ込んで、彼女たちが益々駆け上がるであろうスターダムへの道を遠くから見守っていきます。

8. Rollercoaster - DKB

こちらも初めて聴いた時にオシャレサウンド過ぎて度肝を抜かれ、K-popの幅の広さと懐の深さを感じた曲。どうやら別れたハズなのに、まだ会ってしまう二人の関係をタイトルの「Rollercoaster」と表現しているらしく、どこまでも洒落ている。大変不躾ながらまだ全然メンバーのお顔と名前が一致してないけど、間違いなく今年一番好きな曲のひとつなので入れちゃいました。本当にまだダンスが飛び抜けて上手い方がいるという情報くらいしか持ち合わせていないので、いつか誰かが布教してくれるのを全力待機しています。そう、いつだって他力本願。

9.  Daisy - Mirani

韓国のヒップホップブームの火付け役と呼ばれる、ラッパーとプロデューサー陣がタッグを組んで優勝争いをするサバ番『SHOW ME THE MONEY SEASON 9』で注目を浴びた新進気鋭の女性ラッパーMirani。彼女の存在を知ったきっかけは、最推しムンビョルさんが司会を務めるラジオ番組にゲストで登場したからでした。もうね、『Daisy』の最初の一音から最後までクリティカルヒット。ハイトーンラップにはっきりしたメロディで好きな要素が煮詰まっている。それ以降鬼のようにリピートしていたら、まさかのムンビョルさんとコラボして『G999』というマスターピースをクリスマス前に発表しました。Miraniとムンビョルの掛け合い部分だけで健康寿命20年延びたので120歳までK-pop聴くぞ〜!

10. Blue - KAI

3度の飯よりもチルいLo-fiが好物なので、好みのど真ん中を射抜かれた"アジアの初恋"ことEXOのカイ氏による『Blue』。一曲だけ選びましたが、全曲素晴らしいです。今年一番好きなアルバムは『Peaches』。特にR&Bとヒップホップ好き勢にはトラック5の『To Be Honest』をオススメしたいです。そういえば高校の時の仲良しメンツはみんなEXOに夢中だったなぁ...。かくいう私はマイケルジャクソンに傾倒していた時期で、『Growl (으르렁)』を文化祭で踊る韓国男子勢を冷めた目で見ていたものです。まあこうして年数を経てハマっているので時の巡り合わせですね。

11. Queendom - Red Velvet

間違いなく今年のアンセム。5人揃ったレドベルの圧倒的存在感、あなたたちがQueenです!一度見たら忘れないダンスもポップさも歌詞もぜーんぶ大好き。「雨が降っても Strong and beautiful / みんな違う色で完成したRainbow/ もう一度始めてみる?That's our Queendom yeah」は彼女たちが歌うからこそ言葉の重みが違ってくるし、スッと心に染み渡ります。KBSのパフォーマンスはあまりにも貫禄があって、Psychoのイントロから鳥肌が立ち涙が止まりませんでした。来年は日本のアルバムも出るのが今から楽しみです。

映像編

今年は時間にも精神にも余裕があったので、映像コンテンツもたくさん見ることができました。比重としてはまだ欧米コンテンツに費やしている時間の方が多いけど。私が好きな作品に共通しているのは、女が”主人公”で、女がリアルに描かれ、女が連帯しているストーリーもの。今年はそれが一本だけじゃなくてまさかの4本も出会えて大・豊・作。ドラマを作ってくれた人全員にボーナスが支給されて、また名作を生み出してくれますように。

『MINE』 (2021)

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『MINE』はあまりにも特別で思い入れが既に強いので好きなところを言語化するのが難しいけど、やっぱり感動したのはレズビアンのキャラクターが主人公で、脚本がその設定を真摯に描いている点。インディペンデント系ではきちんとセクシュアルマイノリティに焦点を当ててストーリーを伝えてる作品もある程度存在するけど、これを韓国のメジャーがやっているというのそれだけでもすごいことだと思います。(もちろん作品中で「レズビアン」という言葉が出てこない点にはモヤったりしますが。)そして、その主人公チョン・ソヒョンを演じるキム・ソヒョン様の演技力。圧巻でした。立て続けにソヒョン様主演のこれまた傑作『誰も知らない』と有名作品の『SKYキャッスル』を見ちゃうくらい彼女の演技に引き込まれました。

また、このドラマはドロドロ財閥モノと見せかけて、実はコアにあるのは「女の連帯」だったという最高の掌返しが待っているのが最大の推しポイント。チャン・ソヒョンともう一人の主人公、ソ・ヒスが義理の姉妹という設定ですが、この二人のケミストリーが間違いなくこのドラマを特別なものにしています。ソヒョンが毎回ヒスのことを「동서(トンソ)」と呼ぶ度に私の中で何かがパァンと音を立てて弾けていました。他にも家父長制や血縁関係があるが故に犠牲になるのは女だけでなく男もだということが容赦なく描かれている点が見事でした。対照的に、血縁関係などなくともソ・ヒスと息子のハジュンの関係が最も愛に満ちていたのには考えさせられることがあります。

生きているとたまにこれは自分のために作られたのかも、と思うドンピシャな作品に出会うことができる。そういう作品は滅多に出会えるものじゃないけど、その分感動も一入でこの感覚が味わいたくて私はエンタメを追い続けてるのかもしれないです。『MINE』は私にとってそんな宝物のような作品。

『検索ワードを入力してください:WWW』 (2019)

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『WWW』については勢いだけで書き殴った感想とネタバレを含んだ6000字近い布教スレッドで全てを語り尽くした感があるのですが、こちらの作品も女主人公3人の関係性の描写がどこまでも鮮やかでした。主人公が全員30代後半の女性であり、仕事に情熱を持ち、裁量権を持って働いている姿は、現実ではありそうなのにフィクションではあまり描かれてこなかった気がする。なんで?もっと働く女の物語ください!!

ママムを知らない人でもラストシーンは爽快さ120点満点だと思いますが、筋金入りのママムオタクとしては、一番再生したであろうママムの傑作挿入歌『WOW』があのタイミングで流れてくるという衝撃と興奮に身体が耐え切れず、パソコンを抱えたまま叫んでぐるぐる部屋を走り回るという奇行に人生で初めて出ました。色んな意味で『検索ワードを入力してください:WWW』 が一気に思い出深い作品になった瞬間です。

『酒飲みの都心の女たち』 (2021)

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こういうドラマを待ってたんや!(ファンファーレの音)こちらの作品も見ての通り女三人が主人公です。笑いあり、涙あり、酒、酒、酒。これでもかというくらいとにかく酒を飲む主人公たち。誰のためでもなく、自分たちのために。そしてグルメドキュメンタリーでしたっけと錯覚するくらいに美味しそうな韓国の名物料理が出るわ出るわ。見ているこっちが満腹になっちゃいます。生きるために飲むのではなく、飲むために生きる現代の女性が描かれているのも今までありそうでなかったという点で画期的な作品だなと思います。

主人公全員魅力的ですが、個人的MVPはカン・ジグ役演じるチョン・ウンジさん。ウンジさんが数々の演技賞に輝いた『応答せよ1997』は視聴済みだったので彼女の演技力の高さは知っていましたが、それにしてもまたどハマり役でますます好きになってしまった。ウンジさんが演じるカン・ジグは過去のトラウマから定職に就かず折り紙YouTuberとして活動しています。誰に対してもツンツンしてるくせに、実は誰よりも友情にアツく優しい心の持ち主というまあ好きになるしかないキャラクターです。あと、口がとにかく悪い。韓国語が分からなくてもこれはやばい...というのが分かるくらい放送禁止用語で捲し立てるの、最っ高゛。

まだ本邦配信先が決まってないのが悔やまれる。早く日本で公開されて誰かと感想を語りたいです。「お前はどこで見たんや」って突っ込むのは禁物だょ。

『調査官クギョンイ』 (2021)

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タイムライン上の信頼できる複数の韓国ドラマ紹介アカウントが絶賛していたので期待値を上げて臨んだ『調査官クギョンイ』。お見事でした。これだから信頼できるアカウントって大事、ありがとうございます。

世の中が認識する”普通”とはかけ離れたキャラクターが”普通”に描かれているのが魅力的でした。主人公のクギョンイは引きこもってゲームばかりする元刑事で中年の女性。彼女の理解者であり助手のサンタはゲーム仲間で、喋らずにスマホの文字読み上げ機能を介して会話するし、物語のネメシスであるケイは、完全なるサイコパスで叔母に異常なまでの執着を見せている。複雑なキャラクターたちだけど描かれ方が繊密で、見終わる頃にはみんな愛おしい。クギョンイとケイの曖昧な関係性はちょっとBBCアメリカの『Killing Eve』のイヴとヴィラネルを彷彿させます。

サスペンスコメディに振り切っているため、作中で恋愛要素はほぼ描写されていませんが、その中で唯一ロマンス要素として普通にゲイのキャラクターが登場するのも大拍手を送りたいポイント。

どんでん返しが続くのでストーリーが面白いのはもちろんのことですが、シネマティックな効果がふんだんに使われてるので視覚的にも楽しめる作品でした。エンディングがアニメ仕様で、毎回異なっているのにも製作陣のものすごいアートへのこだわりを感じます。早くもシーズン2に期待です。

番外編:『Girls Planet 999:少女祭典』

初めてリアタイで追っかけたオーディション番組。当然参加者のレベルの高さには驚かされたし、コンテンツ自体も楽しかったけど、多分自分はちょっと変わった楽しみ方をしていました。自分が幼い頃から過ごしてきた環境の影響もあってか、自然と昔から日本、中国、韓国の東アジア3カ国間の関係構築は興味関心事のトップに位置し続けています。そういった視点から見てもこのオーディションは最初から日本、中国、韓国の女子1名ずつが一チームになるので、そこで絶対に異文化の違いが見えてくるし、逆に似ているところもたくさんあるというのが分かってくるのでより面白く感じました。こういう取り組みはもっと将来的にも増えてほしい。(エムネじゃなくていいから。)あと、私の推しYouTuberのNICE73が事細かにポイントを「生き霊」の如く喋っているのが密かに毎週の楽しみでした。kep1erは愛でたく来年デビューするので、日本、中国、韓国でどう売り出し方に違いが出るのかなども含め追っていくことになりそうです。

以上、今年を救ってくれた韓国コンテンツでした。来年はここに書籍編も追加できるように読書に励みたいと思います。是非是非、「あなたはきっとこの曲も好き」「この作品は見るべきよ」などがありましたら気軽にコメントやTwitterで教えていただけると、原動力になります。

それでは、良いお年をお迎えください。サランハヌ!

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