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【はじめての東洋医学】読んで聞いて学ぶ「六淫:湿邪の考え方」

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【東洋医学】
 ⏩ 六淫の湿邪  について

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【東洋医学】六淫について

六淫とは、風・寒・暑・湿・燥・火の6種類の外感病邪の総称である。

東洋医学概論 医道の日本社

六淫はりくいんとかろくいんとかびくいんとか言われたりします。
昔の数字で六は「陸(りく)」とも書きます。

自然界には風が吹いたり寒かったり暑かったりそういった自然の気候変化がありますよね。

これらの気候変化を「六気」といいます。
「六気」自体は自然界の1つですが何ら人体に対しては無害のものです。

六気に触れ過ぎたり、六気自体が異常が起こるとき、ヒトの適応力を超えたときに邪となって疾病を引き起こすようになります。

この適応力は人によって違うので抵抗力が落ちている人はかかりやすくなります。

六淫による病の多くは、季節・時間・住居・環境と関係があります。
例えば春は風が強く吹くので風邪にかかりやすく、寒いところでは寒邪にかかりやすいなどがあります。


【東洋医学】湿気・湿邪について

【湿邪】
 陰邪であり、湿気の多い長夏に現れることが多い。
 重濁性・粘滞性・下注性という特徴を持ち、脾を損傷しやすい。

【湿邪の特徴】
 ▶重濁性
 ▶粘滞性
 ▶下注性
 ▶脾を損傷しやすい

日本にも梅雨という季節がありますが、雨が多く湿度の高い状態が長く続く気候で湿気は盛んとなります。

ただそういった気候以外でも、長時間雨に濡れたり、ミストサウナに5時間使ったりすると湿邪が人体にログインして来たりします。

また湿度が高いとものは腐りやすくなることも合わさって、脾の働きは弱まります。

梅雨時お腹ユルユルになるってヒトも少なからずいるのではないでしょうか。


湿邪の特徴:重濁性

【重濁性】
 重:重い・重く付着する
 濁:にご

【重濁性の症状】
 ▶頭や身体が重い
 ▶四肢がだるい
 ▶目脂が多い
 ▶粘液便
 ▶小便混濁
 ▶帯下たいげが多い

湿邪が人体に入ってくると、まずだるく・おもく・にごってきます。

具体的には、
 重:身体が重い・頭が重い
 濁:排泄物や分泌物が汚く濁る
というような感じです。

雨の日はなんか膝が痛いのよね。の痛いも案外深く聞いてみたらうずくような重だるい痛みだったりします。

これも湿邪が膝に入っているといえます。

濁るというのは眼脂めやにがたくさん出るとか、便が柔らかいわりにめばっこいとかそんなところです。

【帯下】
 いわゆる「おりもの」 
 膣外に流出した性器分泌物・滲出液のこと。


湿邪の特徴:粘滞性

【粘滞性】
ねっとり粘りがあり動きづらく、気機を滞らせるという特徴

湿邪は気機を滞らせる特徴がもつというのはこの粘滞性からきています。
排水溝の汚れのように粘ついたものが三焦にへばりついて気の動きをにぶくします。

特にお腹周りの中焦で聞きを滞らせやすいので、一度お腹が重だるい痛みに見舞われてもなかなかでるものが出ないとかそういった特徴です。

さっきも出てきましたが、下痢っぽいのに粘っこい便なんかがこれにあたります。

経絡にもログインしてきて粘滞性をこじらせると、その経絡が滞るため、関節が痛くなったり、感覚の異常なんかも発生します。

湿邪に関する病は治りがわるく、長引き、なんども繰り返すという特徴があります。


湿邪の特徴:下注性

【下注性】
 下へ向かう、下に注ぐという特徴

【下注性によるもの】
 ▶下痢
 ▶浮腫
 ▶排尿障害
 ▶帯下

さっきまでの話とつながってくるんですが、雨の日は膝が痛いのよねぇって言う人は多いですが、雨の日は肘が痛いのよねぇってヒトあんまりいなくないですか?

たまにはいますよ。そりゃ。でも割合としては膝が痛い。もしくは足首が痛いというのをよく聞きます。

湿邪はどちらかというと下に向かうのがすきな六淫なので、膝周りに痛みを起こしやすいというわけです。

そして、湿といえば津液を連想しますが、むくみなんかの湿の滞りもふくらはぎとか下肢に多いですよね。
まぁ重力とかもありますからそりゃそうなんですが…


脾を損傷しやすい

脾は水液の運化を行っているため、痰湿が生じやすい、湿邪の影響を受けることが多い。

湿邪は脾を損傷させる特徴を持ちます。
現代版天人合一思想で考えると、排水管のヘドロをイメージします。
キッチンの排水管がヘドロで詰まると…水が流れにくくなり不衛生な感じがしますよね。

そんな感じで、痰湿が生じると、消化を行う中焦の気機が滞ります。
そして、痰湿は陰邪で陽気を損傷し、脾の陽気を損傷した状態「脾陽虚」になっていきます。

この逆で脾陽虚の患者に湿邪がこべりついている可能性も考えていく必要がります。


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