【はじめての東洋医学】読んで聞いて学ぶ「六淫:火邪の考え方」
【2022/01/04 更新】このアカウントは鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師・言語聴覚士などの国家試験対策の覚え方のコツ・ノウハウ・ゴロ合わせなどをお伝えしています。
暑邪と火邪はまとめて熱邪という分類もします。
夏季限定が暑邪、夏季以外に現れる熱邪もしくは強めの熱邪を火邪というふうに言います。
【東洋医学】六淫について
六淫はりくいんとかろくいんとかびくいんとか言われたりします。
昔の数字で六は「陸(りく)」と書いていたのでそれからきていると思います。
自然界には風が吹いたり寒かったり暑かったりそういった自然の気候変化がありますよね。
これらの気候変化を「六気」といいます。
「六気」自体は自然界の1つですが何ら人体に対しては無害のものです。
六気に触れ過ぎたり、六気自体が異常が起こるとき、ヒトの適応力を超えたときに邪となって疾病を引き起こすようになります。
この適応力は人によって違うので抵抗力が落ちている人はかかりやすくなります。
六淫による病の多くは、季節・時間・住居・環境と関係があります。
例えば春は風が強く吹くので風邪にかかりやすく、寒いところでは寒邪にかかりやすいなどがあります。
【東洋医学】火気・火邪について
【火邪の特徴】
▶炎上性
▶生風動血
▶気・津液を損傷する
夏以外の熱邪を火邪といいます。
夏の熱邪は暑邪といいます。
それとは別に(別ってわけではないですが…)威力の高い熱邪を火邪と言います。
ファイアではなく、ファイガ、メラじゃなくて、メラゾーマ・メラガイアーですね。
メラガイアーって聞いたこと無いってヒトは最近のドラクエやってないヒトです。
話を戻して、
五気化火(ごきかか)について話をしていきます。
五気っていうのは火をのぞいた六気です。
風気・寒気・暑気・湿気・燥気の5人。
この人達が、長く身体のなかに居座り続けると、火気(火邪)に化けるというのを五気化火と言います。
例えば、冷え、寒気を伴う体調不良でなんか風邪っぽいなってなったとします。
体温を測っても熱はなかったのに、グズグズと体調不良が続くとしまいに熱が出てきて「火」の特徴を持つようになっていくというものです。
それがメラガイアーです。(違う)
では火邪の特徴についても話をしていきます。
火邪の特徴:炎上性
【炎上性によるもの】
▶ほてり
▶発熱
▶口渇
▶多汗
[顔周辺の症状]
▶顔面紅潮
▶目の充血
▶歯肉の腫れ・痛み
[心神に影響を及ぼした場合]
▶心煩
▶不眠
▶精神障害
▶意識障害
熱は自然でも上に向かいます。
冬はエアコンをつけて暖房ガンガンにしても足元が温まらないのはそもそも自然の物理法則で冷たいものよりも熱いもののほうが軽いからです。
火邪がまだ優しいうちは、顔が火照ったり、汗をかいたりから始まります。
そのうち勢いをまし、症状は顔周辺に現れます。
普段でも高熱が出ると目の充血したり、歯肉が腫れるって方もいるのではないでしょうか。
そこからさらに神(しん)にまで影響が出てくると、意識が遠のくというわけです。
炎上性では上に行くので症状としては人体の上の方(顔の周り)に現れやすいとおぼえておきましょう。
火邪の特徴:生風・動血
【生風・動血によるもの】
[生風]
▶痙攣
▶振戦
▶眩暈・めまい
[動血]
▶吐血
▶喀血
▶衄血
▶崩漏
生風・動血(せいふうどうけつ)はホットなキーワードなんで学生はぜひ覚えておきましょう。
火の特性として、山火事を想像してもらうとわかりますが、火と共に風吹いて木々が揺れていたりしませんか?
大きな火があるところでは風が生まれやすいのが自然の法則的なあれで、これが身体の中でも現れます。
身体のなかで大きな風が吹いたように、手が揺れたり、めまいがしてふらふらしたりするという話です。
単純に高熱が出てたら地球が回りはじめますよね。
あと熱中症で手足が痙攣するというのもよく聞く話です。
東洋医学ではそういった症状を風が吹いている。(いきものがかり風)と表現しています。
ちなみにこの生風・動血は体の中の状態ではなく、生風・動血によって起きている病理変化(身体の中の状態の変化)を熱極生風と言います。
火の呼吸 三五の型「熱極生風」
ここまでが風が起きるよって話で、もうひとつが血が動くって話をしていきます。
自然の世界でも熱ってエネルギーのみなもので動きを活発にさせる性質があります。
身体の中に入ると血が大きく影響を起こし、血脈の流れが早くなります。
早くなるだけならまだ大丈夫ですが、スピードを出しすぎた車みたいに、事故が起きると鼻血がでたり血を吐いたりといたる所から血が出るという症状が現れます。
実際にここまでひどい高熱が出てたらはやめに救急車を呼びましょう。
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