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【はじめての東洋医学】読んで聞いて学ぶ「六淫:暑邪の考え方」

【2022/01/03 更新】このアカウントは鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師・言語聴覚士などの国家試験対策の覚え方のコツ・ノウハウ・ゴロ合わせなどをお伝えしています。

【東洋医学】
 ⏩ 六淫の暑邪  について

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暑邪と火邪はまとめて熱邪という分類もします。
夏季限定が暑邪、夏季以外に現れる熱邪もしくは強めの熱邪を火邪というふうに言います。


【東洋医学】六淫について

六淫とは、風・寒・暑・湿・燥・火の6種類の外感病邪の総称である。

東洋医学概論 医道の日本社

六淫はりくいんとかろくいんとかびくいんとか言われたりします。
昔の数字で六は「陸(りく)」と書いていたのでそこから来ていると考えられます。

自然界には風が吹いたり寒かったり暑かったりそういった自然の気候変化がありますよね。

これらの気候変化を「六気」といいます。
「六気」自体は自然界の1つですが何ら人体に対しては無害のものです。

六気に触れ過ぎたり、六気自体が異常が起こるとき、ヒトの適応力を超えたときに邪となって疾病を引き起こすようになります。

この適応力は人によって違うので抵抗力が落ちている人はかかりやすくなります。

六淫による病の多くは、季節・時間・住居・環境と関係があります。
例えば春は風が強く吹くので風邪にかかりやすく、寒いところでは寒邪にかかりやすいなどがあります。


【東洋医学】暑気・暑邪について

【暑邪】
 暑邪は夏季に限り現れる熱邪のことである。
 その特徴は炎熱性・昇散性・気血津液を損傷しやすい・湿邪を伴う。

【暑邪の特徴】
 ▶炎熱性
 ▶昇散性
 ▶気津液を損傷しやすい
 ▶湿邪を伴う

国家試験では暑邪と火邪の特徴を混ぜて出題されることがあります。
要注意ポイントです。

あと暑邪の友達は湿邪です。
暑邪自体呼んでいませんが、家に友達誘ったら湿邪も一緒にきたそんな感じです。

夏のムシムシした暑い感じを思い出してもらうとわかりやすいですが、夏ってカラッとした日もありますが、どちらかというと湿度の高いむしむしした日が多くないですか?

なので暑邪と湿邪はセットで身体の中にログインしやすい六淫というので覚えておきましょう。

では特徴について勉強していきましょう。


暑邪の特徴:炎熱性

強い温熱の性質と炎上するという特徴がある。

【炎熱性によるもの】
 ▶大汗だいかん:大量の汗
 ▶大渇だいかつ:激しい口渇
 ▶洪脈こうみゃく:血脈の激しい流れ

サウナのロウリュウに入ったことはありますか?
もちろん私は苦手なので無いんですが、タオルかうちわかなんかでサウナのあっつい熱を身体に浴びさせられる。

文字だけ見たらただの拷問かよ・・・って言うものなんですが、あれを体験すると、一気に激しい汗が出てきます。それと同時に、血液がドッと流れ脈が早くなるそうです。

それは生命の危機を感じてるんじゃ…とも思いますが、そういった状態が炎熱性によるものだと考えてもらえたらわかりやすいかと思います。

それでも覚えれないって方はぜひロウリュウチャレンジをしてみてください。

暑邪の特徴:昇散性

暑邪は上昇・発散させる特徴がある。

【昇散性によるもの】
 ▶息切れ
 ▶倦怠感
 ▶意識障害
 ▶四肢の痙攣

息切れして倦怠感が起きる…ひどくなると意識を失う。手足がしびれてくる。おや…なんか聞いたことある症状ばかりじゃないですか?

真夏の体育館、水分補給も休憩もなく頑張った部活、帰ってからもどうも気だるい。息切れもしている。

それ熱中症や!

ということで昇散性で説明されているのは熱中症による症状ばかりです。
東洋医学では、昇散性によって腠理そうり(毛穴)が開いて津液が漏れ出していきます。

なんで気だるくのか。それは津液だけでなくそのときに気も一緒に漏れでいるからと考えられます。

けだるいって気がだるいと書きますから、やっぱり気が関係しているって昔からちゃんと言ってるわけですね。

そして意識を保つ気まで失うと意識を失ってしまう。意識障害・失神とかそういった状態になります。

ここらへん聞いている分にはふむふむなるほどってなるんですが、テストになると混乱しちゃうんですよね。

暑邪は津液を損傷する。のは基本。
暑邪は気も損傷する。ここまで覚えておきましょうね。


暑邪の特徴:湿邪を伴う

冒頭でお話しましたが、暑邪と湿邪は仲良しなので、身体の中に入るときに一緒にお邪魔してきます。

ほんとお邪魔なので帰っていただきたいですが、湿邪の特徴って覚えていますでしょうか。

まだ見てない方は別の記事(ラジオ)で解説していますので確認してみてください。

湿邪は脾を損傷しやすいという特徴があります。

夏バテのときに食欲がない。下痢気味になるというのは、暑邪とともに湿邪も入ってきているからと考えられます。

【湿邪を伴う症状】
 ▶食欲不振
 ▶悪心嘔吐
 ▶泥状便
 ▶尿量減少など


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