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人生がひっくり返された日

こんにちは。花です。

先日はじめてnoteに投稿してみましたが、いまいち勝手がわかっていません。使い方あってますか...?(笑)

では、この前の投稿の続きです。

.......

私が生きることへの価値を考えはじめたのにはきっかけがありました。

それは20歳のときの出来事です。

私は18歳くらいまで極普通の家庭で育ちました。父、母、妹と4人家族でした。

家族の仲が良いかと聞かれたら、YESとは答えられないけれど、それにしても離婚までは至っていない極々普通の家庭でした。

私が大学に入り2年くらい経った頃でしょうか。その頃から夫婦間の溝が埋まらなくなってしまったのか、父と母は離婚することになりました。

家族が崩壊する最中、私は家に帰るのが嫌でその時付き合っていた彼と実家からかなり離れた場所で同棲していました。

そして引っ越しが決まり、私と妹は母についていくことになりました。今まで住んでた家とは大きさも家賃もかなりレベルを下げた一人暮らしのような家に3人で住むことになりました。

私はそんな引っ越しの最中も、恋愛に逃げて家に帰ることはほぼしませんでした。

ですが、両親の離婚など現代ではよくある話です。私の人生がひっくり返されたのはこの後の出来事がきっかけでした。

そして私はハタチになり、ハタチになって迎えた年末は成人式や同窓会を想像して心躍らせていました。

しかし年末になってから母がしきりに「花に話さなければならないことがある」と言ってくるのです。

私はてっきり父親との離婚の真相かと思い、呑気に浮気してたのかなあ、キャバクラ通いだったのかなあ、なんて考えていました。

そしてクリスマス前日くらいでしょうか。
母がまた「今度話さなきゃいけないことがある」と言ってきたので私が痺れを切らしてその話さなくてはいけないことがなんなのか教えてほしいと懇願しました。どうせ父親の失態だろうと思っていたのでそんな事は早く聞いてすっきりしたかったのです。

しかしその”話さなくてはいけないこと”は私の想像を優に超えてきました。

母から発せられた第一声は

「もしパパ以外にあなたを本当に愛してくれてる人がいたらどうする?」

だったと思います。

母の声は少し震えていました。

私は意味を理解できなくて少し苛立ちながら聞き返しました。

すると母は
「花のパパは別にいるの。」と言いました。

私は一瞬思考が停止して、何故か涙が溢れてきました。

母は私がまだ1歳のときに離婚し、私を連れて出て行ってしまったみたいでした。

そしてその後すぐ育ての父と結婚し、私の妹が生まれ、家族や親戚、仲の良い友達全員が私にだけこの真実を隠してきた、ということでした。

私は走馬灯のようにこれまでの思い出が頭を過ぎりました。

そういえば私と妹は全く顔が似ていなかったなぁ。足の指の形が父親そっくりだと喜んでいた私を見て父親はどんな気持ちだったのかなぁ。妹が生まれてしばらく父親は妹ばかり贔屓していたなぁ。とか。

その後母親は私が20歳になるまで実父から送られた手紙を一枚一枚見せてくれたり、Facebookを見せてくれたりしました。Facebookで父親の顔を初めて見たときは驚くほど無感情でした。親しみも覚えず、懐かしさも覚えず、むしろ少しの嫌悪感すらありました。カメラに向かって優しそうに笑う顔は日に焼けて黒々しく光り、笑い皺がくっきり刻み込まれていました。

私が今まで父親と信じきっていた育ての父は、もっとクールで格好良くて、その父親から生まれた妹を少し妬むほどでした。

そして母から「ごめんね、ごめんね。」と謝られ、私は「結婚したのが21歳なら間違いくらいあるよ。」と何故か冷静に母に声をかけたのでした。

その後しばらくは、本当に不思議な感じで、悲しくはないけれどどこかで何かが崩れていく音だけが心の中に響いていく感覚がありました。

そしてある日、母から「実父に会ってみる?」と言われ、それから話はとんとん拍子に進み、私はいよいよ実の父に会うことになりました。

続きはまた次回。

では。

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