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大阪古着日和を観る(ネタバレあり)

シェシム杯を終えて、吉祥寺にあるパルコを目指し地下鉄を駆使する。
ある程度慣れてはきたものの、◯◯線がどうだの分からない。
車内の椅子の配置など工夫を凝らしてるのは伝わるけど青森に帰る頃には昔話になってしまい、次またこの街にやって来た時には新鮮に感じるのだろう。
◯◯線の特急。◯◯線の各停。

皆それが当たり前のようにスッと乗れてしまえてるのがすげーなあと思うのだ。

道路一本分の商店街に人がひしめき、その真ん中を路線バスが通る。

・映画の話

パルコの地下二階にアップリンク吉祥寺はある。
どうせならと予め舞台挨拶の回を抑えておく。

本当であれば大鶴肥満180キロも観たかったけど大人気らしくどの日も満席になってて諦めた。
開場のアナウンスが出て入る時にポスターがペラ1であり、それが最後の一枚ですよ、とスタッフが答える。
この先荷物待って帰るしなぁ、とそのポスターを持って俺が逆に欲しい人居ませんかー、ラスイチですよー、と声をかける。
すると気さくなお兄さんがあっそれ貰いますと受け取ってくれた。
何でもその人は同じ青森出身の人で今はこっちで暮らしてるみたい。
と、お互い感慨に耽っているとチケットを差し出されてもぎりのおじさんと勘違いされたらしい。
もぎりちゃうんですよぉ、と2人して苦笑した。

本編を簡単にかいつまんで。
さらば青春の光の森田はんが大阪でのライブ営業での3日間を描いたお話。
ちゃんと東ブクロも東ブクロとして登場するし、笑いどころもある。
森田はんのお父さんも登場する。
その中の自由行動でまたとない古着に出会い、可愛い子に惚れてみたり、そのおじにとっつかれたりしてうめーもんを食う。
簡単に言うとそんな映画。
大きい変化こそないけれど、いやなくはないけれど静かな作品。
笑ったり、
飯食うたり、
古着買うたり、
時々人を好きになる。

作風がなんか、いいね。


舞台挨拶を終えでる時に今度は輪ゴムで留めたポスターが沢山あって、え?ラス一です!
って言ってたのはなんやねん?と思いつつさっきのお兄さんがも一つもらっててダブル森田はんじゃん、って笑うしかなかった。
俺も一本もらっておきました。いい旅の思い出になるね。


劇中でナナちゃんのおじ役の光石研さんが言う、彼の話し声を聞いたら心が笑う準備運動をする、は最大限のありがたい言葉だと思う。
古着そのものを着れる体型ではないのであんーまり古着そのものを着るにも痩せなきゃな、と現実を突きつけられた気もする。まーごめ。

・懐かしの宿、ビジネスホテル福田屋

一軒め酒場で軽ーく食べて明日に備え一旦宿に帰る。朝のうちに荷物は預けてあるので便利。ここの利点はいつでもシャワールームが使える点。
最後に泊まりに来たのは何年前だろうか。その時もビニール傘に手直しをしてくれたのがタカギさんだ。
ここで名物的なキャラクターとして、物腰柔らかいタカギさん、という方を紹介しておく。
方々の国々からこの宿にお世話になりに来るには理由がある。
旅行客が彼の写真を拡散していつかこの人に会いたい、と思わせる何かがあるのだ。
タカギさん自身いろんな国々へ出張に赴いてた時期もあり話題が絶えない。
テレビ点けてるよりこういった年長者の話に耳を傾ける時間も大事である。
世界中のバックパッカー達が彼に会いにこれからも福田屋は栄えてってくれる事を願う。
朝、タカギさんにまた来ますと握手をしてYCSJへと向かう。
俺もまた泊まりに来ます。
ありがとう。

宿にその人あり。
格式だの伝統だのはこの際置いといて会えるうちに会っておく事って割と大事。カバンを下ろさない限り君も彼も旅は続いていくのだ。