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アイドルは永遠じゃない

この時期に投稿するべきではないかもしれないけれど、過去に書き残したままだった記録を記事にしました。ちょっと加筆修正していますが、内容はほとんど数年前、もう彼らが存在しない時期に書いたものです。

人生最大の推しが退所することになった。

ーーー中居正広、退所会見。
こういう日がいつかはくるとは思ってた。でも、その「いつか」って、やっぱり突然訪れるんだなあ。くるとは思っていたけど、現実になるとやっぱり、しんどい。

絶対にヒロちゃん(呼ぶな)は私と結婚すると思ってたし、私はこの人と結婚するなと思ってた。当時は10代と30代で結婚するなんてアレだっただろうけど、私の今の年齢なら結婚できてもおかしくない。同じ空間を共有したのなんて、コンサート会場だけだけど、なぜか私は確信していたんだよな。これがファン、オタク、リア恋枠ってやつなのかな。でも、その非現実がいつか現実になるんじゃないかって信じてた。私にアイドルオタクとしての楽しさや悲しさ、喜怒哀楽すべてを教えてくれたのがSMAPであり、中居正広でした。

私がジャニオタになったのはDrink! Smap!の札幌ドーム公演がキッカケでした。
クソみたいな田舎から母さんと一緒に札幌へ向かった。開演から少し遅れて会場に入ったけど、あの小さな入場ゲートから煌びやかな世界が広がっていて圧倒されたのを覚えている。
漫画調で描かれたSMAPがバックスクリーンに映ったかと思えば、目の前に飛び出してきた。しかもポップアップで、リアルに飛び出してきた。スターウォーズとかガンダムのソードみたいなやつで戦う彼らの姿を見て、これが“トキメキ”ってやつか、こんなにも夢見たいな素晴らしき世界があるのかと、幼ながらにも感動したんだ。

私が出会うべき人たちは彼らだったんだ。テレビの向こうにいた人たちは実在して、今私の目の前に立っている。オタクをやっている今じゃ忘れがちな感情で当たり前の光景だけど。笑っちゃいますよね。でも、それが私の人生を大きく変えるキッカケだったんです(ジャニオタへの道)。

そして私は、リフターでファンサをする中居正広に釘付けになった。何メートル、何十メートルと離れているはずなのに、目の前に中居くんがいると錯覚した。体感5メートル。目が合ったと思った(今でも)。

コンサート終わりは豪雨で、近くのユニクロでお母さんに靴下を買ってもらったのを覚えている。クソダサい柄の靴下に履き替えながら(今のユニクロの靴下はおしゃれですよ)私は、ああ、中居くんのお嫁さんになりたい。そう思った。はい、リア恋の発動。
ちなみに当時は小学5年生。今思えば、初恋はタキシード仮面で次の恋はアイドルってもう完全にオタクロードまっしぐらですよね。

ちなみに大学に入る頃にはKーPOPブームが到来していて、そっちでオタクをやってみたり、二次元にハマってみたり、若手俳優にハマってみたり。転々としながらも根のオタク精神は変わりませんでした。

当時は正直、SMAP熱はとろ火程度でした。なぜかって、SMAPはずっと存在し続けると思っていたから。初めてSMAPに出会って10ウン年。いや、そんなに経ってるの!?と自分でも引きそうなんですけど、とろ火でもやっぱり好きでした。

それから少し経って、友達に連れて行ってもらったSexy ZoneのSTAGEコンでまたジャニオタ熱が加熱。人生で初めて行ったコンサートで聴いたover flowが、ジャニオタ復帰して推した菊池風磨が歌うなんて信じられる?
やっぱりSMAPは、中居正広は永遠に推しだった。片思いの相手だった。誰が歌おうと、ずっと好きだった。当時の記憶も感情も鮮明に思い出せる。

さっきも書いたけど、推しは変わるし、ジャニオタじゃなかった時期もある。でもやっぱり、ここに帰ってくるんだと思ったよ。結局、私は中居くん、いや今はヒロちゃんと呼びたい。ヒロちゃんのお嫁さんになりたいなって改めて思いました。
この10ウン年間、私達の人生は数時間のコンサートでしか交わっていないけど、運命を感じたいなって思ってたんだよな。気持ち悪いですね。分かってます。

でも、私がジャニオタに帰ってきたときにはもうSMAPは数年ペースでしかコンサートをやらなくなって、いつの間にか本人たちがネタにしていた解散が現実になっていた。

私たちは永遠じゃない。

ヒロちゃんはSMAPがんばります!でファンに読んだ手紙を覚えていますか?

「いろいろありすぎた24年でした。こんな5人を受け入れてくれてありがとう。」

「たまの浮気は許します。若い子っていいですもんね。でも、帰ってきてください。気にしていてください。そばにいてください。」

「楽しい時間をゆっくり過ごしましょう。今までありがとう。そして、これからも、くれぐれも、ありがとう。」


この手紙で私は号泣した。ずっとずっと、存在してくれる約束みたいなものだと思っていたから。SMAPがデビューした年に生まれて、人生のどこかに必ずSMAPがいてくれて、それはずっと続くものだと思ったから。
解散?私と一緒に生き続けてくれたSMAPというグループが終止符を打つなんて信じられなかった。もうSMAPと一緒に歳を重ねていくことはないと思うと、心のどこかがぽっかり穴の空いた様な状態になった。

若い子っていいよ、キラキラしてるし、貪欲だし、新しいこと何でもやってのけるし、その姿に魅了される。もちろん私も例外ではなく、いろんな若い子を応援していたし、今だって必死に追いかけている(もう息切れ状態ですが)。
でも、帰る場所無くなっちゃったじゃん。あんなにサラッといなくなるなんてズルすぎる。どうして勝手に終止符を打ってサヨナラしちゃうんだよ。一緒に終止符ぐらい打たせてくれよ。

解散発表当時は空虚感に苛まれていたけれど、最後が近づくにつれて怒りというか、もどかしさというか、カッコ悪くていいから「やっぱり辞めるの辞めます!」って言ってくれよ、という感情が湧いていた。
でも、そんな期待とは裏腹に、SMAPは年明けと同時に勝手に消えていった。

私はここで初めてアイドルは永遠じゃないってことを知った。推しは推せる時に推せ、ってまさにそれ。だから私は今の推しを絶対に推し続けるって決めた。推しが増えたって構わない。
オタクをしていると、オタクって感情が一方通行で虚しくなる時がある。でも、あの頃の後悔を絶対に絶対にもう味わいたくないから、一方通行で勝手に推させてもらうことにした。

アイドルは永遠じゃないし、オタクも永遠じゃない。だけど、共有した時間はずっと残り続ける。推し続けて感じた喜怒哀楽も自分の糧になる。だから、私は自分の息が続くまではオタクを続ける。

皆さんも自分のペースで、推しは推せる時に推しましょうね。
No IDOL, No LIFE……………♡

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