見出し画像

近況とか、それだけ

 MONOの新作「デマゴギージャズ」についての創作ノートを書いていこうと思っているのだが、なかなか台本に集中できない状況が続いている。
 一応、登場人物の配置やプロットも終わり、箱書きに取り掛かっているのだが、これが途中で難航したのでとにかく最初のシーンから台本を書き始めている。このことについては改めて書くつもりだ。

 この一ヶ月半はずっと別の舞台の稽古だった。兵庫県立芸術文化センタープロデュース「神戸の湊、千年の交々」。
 南野陽子さん、大谷亮介さん、そして関西の俳優8人、さらにオーディションで選ばせてもらった10人を加えた20人の大所帯で、私の作品ではこれまでで最も多い出演者だった。短編が連なった形の構成だったので個々の話もまちまち。そしてなにより、稽古は西宮。嵐山からだと往復は3時間以上になるので、毎日通うだけで大変だった。ただ、人生で初めて定期券を買った。これがあまりに嬉しくて、行きは早く出て十三(じゅうそう)で降り、駅近くのカフェでMONOの台本を書き、帰りは桂で降りてスーパーに立ち寄るというお気に入りルーティーンを繰り返した。定期は便利だ。改札から出ても値段が変わらないなんて。誰に話しても「ま、そうですよね」というつれない返事しか返ってこない。どうやら皆は定期の便利さを知っているようだった。なんで私はこれまで一度も買ったことがなかったんだろう? 
 兵庫県で稽古していた期間は、ちょうど兵庫県知事をめぐる報道が加熱している時期と重なった。MONOで書こうとしているデマの拡散や、人がそれらを信じていってしまう状況を間近に見ながらさまざまなことを思う。このあたりのことについて書きたいけれど……今日は時間がない。

 公演は無事に終了。久しぶりに打ち上げもし、いい気分で京都に戻った。
 しかしだ。
 どうも体調がすぐれなかった。本番終了から二日後、発熱した。しかも熱はぐんぐんと上昇し39.5度まで行った。それから三日間、全く熱は下がらなかった。病院ではインフルエンザの診断。つい最近「僕、風邪とかも引かなくて。大体、インフルエンザもコロナもかかったことないんですよ」と自慢げに人に話したばかりだというのに。熱剤を飲んでも39度から下回らない。熱の割には元気だったが、それでもなにも仕事ができないままベッドの中で四日過ごした。

 ああ、それにしても今日は時間がなさすぎる。やっぱり改めて書こう。
 
 

いいなと思ったら応援しよう!