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モノタロウのリクルーターとして働く魅力・人材開発グループがこれから目指す姿

※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。

今回のインタビューではモノタロウ歴の長い人材開発グループの長瀬さん、リクルーターの青山さんに人材開発グループの未来とリクルーターの仕事について語っていただきました!

Q.はじめに、お二人がどんなキャリアを築いて来られたか、そして現在の担当内容について教えてください。

長瀬
ーー人事を諦めきれず、社会保険労務士を取得

就活は私の社会人人生にとって最初の挫折と言えるかもしれません。40歳を過ぎたいまから考えると視野の狭いことだったと思いますが、当時の私は仕事をするなら人事と決めていて、それ以外の仕事に価値を見出すことができなかった。ところが、当時は就職氷河期でバックオフィスの募集はほとんどなく、仕方なくアルバイトをしながら社会保険労務士を取得することにしました。振り返れば、たまたまうまくいったから良かったものの、一つ間違えると・・・我ながら無謀なものです。
約半年で社会保険労務士を取得して改めて就職活動を開始しましたが、やはり人事の募集は少なく、仕方なく地元のハローワークで見つけた社会保険労務士事務所の求人に応募することにしました。志望理由を聞かれて困りましたね。志望理由がないんですから(笑)。でもこの選択は大正解でした。多数の会社の人事を垣間見ることができたのはすごく良い経験になりました。結局3年で退職することにしましたが、一社目で得られた知見は今でも振り返って確認することも多く、この経験を得られたことにとても感謝しています。

ーーMonotaROでの転機
それから事業会社の人事に転職し、労務を中心に採用や人事企画と、徐々に仕事の幅を広げていき、2012年8月にモノタロウに入社しました。これも大きな転機だったと思います。というのも、入社してから気づいたことですが、とにかく仕事の範囲が広いのです。当時はまだ事業規模も小さく、人事の複数分野を一人で担当する必要があったので、何かあればとにかくやれそうな人がやるしかない。当時、エンジニアを海外で採用しようという話があったのですが、入社して3ヶ月の私に白羽の矢が立つわけです。右も左もわからないタイミングで中国に行き、同時期に入社した中国籍の社員の方に通訳していただきながら現地で採用を行いました。さすがに今はこんなことはありませんが、この約10年間でずいぶんと鍛えられました。

ーー採用は課題解決のひとつ
2019年からは、採用・研修を管轄するチームのマネジメントをしており、改めてその奥深さを痛感しています。採用は単に、求人情報を書面に落として公開し応募を待つ、エージェントに募集依頼をする、といった表層的なものではなく、課題解決のひとつと気づきました。カウンターパートとなる事業部門に必要な技術や人員の状況、今後の展望などを深く理解して、課題に寄り添うことができないと信頼を得られない。そして、それをうまく言葉に乗せて、候補者やエージェントに伝えないといけない。研修もそうです。課題解決の視点で、人を見なければならない。成長に寄与する仕組みだけではなく、コミュニケーションにフォーカスする必要もある。力不足を感じる一方で、未来を考えるとワクワクする日々を送っています。


青山
ーーヘッドハンティング型の人材紹介会社から

私は、大学卒業後はとにかく海外で働きたいと思って、バンコクに拠点のある人材紹介会社に就職しました。そこでは主にヘッドハンティング型の人材紹介サービスを提供していました。クライアントは、日本に拠点のあるテック企業をはじめ、その他にも中国やシンガポール、オーストラリアに拠点を置くグローバルIT企業でした。具体的には、クライアントである企業の採用ニーズをヒアリングし、それにマッチしたヘッドハンティングの対象となる世界中の人材に、LinkedInやソーシャルメディアなどを通じてコンタクトし、企業に紹介する仕事です。また、入社1年目からRPO(Recruitment Process Outsourcing)で当時のアマゾンジャパン(現AWS)に常駐し、インハウスリクルーターとしてエンジニアリングポジションの採用の仕事を経験しました。1社目では、世界地図の上で仕事をしている感覚を持つことができ、予想以上にエキサイティングなものでした。当時はRPOのプロジェクト以外はバンコクを拠点に働いていて、日本の企業と一緒に仕事をすることも多くありました。しかし、日本で働いた経験がないことや、基本オンラインで仕事をしていたので、対面でコミュニケーションを取る経験が少ないことに漠然と不安を感じていました。そこで、グローバルでのリクルーティングの経験を活かしながら、日本でビジネス経験を積むことができる会社に転職しようと考えました。

ーー採用コンサルタントとして
前職である外資系人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンに入社を決めて日本に帰国しました。そこでは採用コンサルタントとして、転職を検討されている方に対して転職・キャリア支援業務と、中途採用を行っている企業に対して採用支援業務を行っていました。
転職して日本での人材紹介ビジネスを十分に経験することができました。ただ、基本的に求職者が入社するまでが仕事なので、転職支援や紹介させていただいた方々が幸せになったかどうか、企業がビジネス課題を解決することができたかどうか、といったところが見えにくいことに課題を感じていました。
企業の中に入って、組織や人に継続的に関わることに興味がわき、事業会社に転職することを決め、モノタロウに入社しました。

ーー採用マーケティングを担当
現在所属する人材開発グループの役割は、社員の採用と研修の企画実行ですが、私は主にエンジニアやデータサイエンティストなどテック系職種の新卒・中途採用や、社員インタビューなどの情報発信をしているnoteの運用・管理をはじめとした採用マーケティングを担当しています。

「他者への敬意」「合理的な意思決定」「連携を取りやすい」風土

Q.他社と比べて感じるモノタロウの働きやすさについて教えてください。

長瀬
優秀な人が多く、コミュニケーションがフランクなことです。
データドリブンに判断することが根付いている組織なので、合理的に説明をすればスムーズに提案が通ります。判断基準をしっかり持っている人にとっては、仕事がやりやすい環境だと思います。
人事、特に労務はしばしば感情に振り回される場面も多いのですが、この風土に救われる部分は大きいです。これまで経験してきた会社では、しがらみや感情的な側面で非合理な判断を下し、結果として世間の評判を下げてしまうこともありました。労務担当は冷静な目で問題を眺めていますので、勝ち筋のないところで頑張っちゃうところを見ると、「もったいないな」と思う事も多かったですね。一方で当社は事実をもとに合理的に意思決定できるため、最善と考えられる手段を選択出来る点が良いですね。
また、人事は色々な部署との連携が必要ですが、ミーティングを設定するのも簡単ですし、社員も穏やかで話しやすい方が多い印象です。これらの点で苦労することがないため、本来のやるべき業務に集中することができています。風通しの良さと働きやすさは日々感じています。

青山
前職までとは職種も業種も異なるので純粋な比較はできませんが、モノタロウには「他者への敬意」や「傾聴」などの行動規範があり、相手をリスペクトする文化が浸透していることですね。チャレンジに寛容で、入社のタイミングや年次に関わらず裁量の大きな仕事を任せてもらえますし、社員の皆さんはとても協力的で、働きやすさを感じています。入社してからすぐに、それまでのキャリアでは経験できなかった新卒採用や制度導入、東京の開発拠点立ち上げに携わらせてもらえたり、今も採用マーケティングや人材開発業務といった私自身にとってチャレンジといえる仕事も任せてもらっています。新たな仕事にチャレンジする時は、すぐには成果が出ないことも少なくないですが、一緒にその原因を考えてくれたり、粘り強くサポートしてくださる組織や周囲の人たちがいて、本当に良い環境で仕事ができていると感じています。

ー入社タイミングや年次、職種に関わらず挑戦できる環境なのですね。

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あえて仕切りを設けない業務アサイン

Q.モノタロウでの人事としての工夫や取り組み方を教えてください。

ーー変化のスピードが早い会社の中で、人事には一貫性が必要

青山
モノタロウはビジネスが急成長しています。私が2017年12月に入社してから3年半の間に売上規模、従業員数も2倍になっています。変化のスピードが早いモノタロウのような環境では、これまでにやってきた手法が合わなくなったり、新たに解決すべき課題が出てきたりして、仕事の改善についていつでも考えるよう期待されます。前向きに課題解決に取り組む中で、専門性が広がっていくのを感じています。

長瀬
売上高1,000億円規模の会社で、採用や研修、組織開発にチャレンジできる。人材開発グループの規模も徐々に大きくなっていますが、「◯◯さんは採用担当、◯◯さんは研修担当」といった業務での仕切りはなるべく避けています。人事として会社の施策を考える時に、これらを切り離して考えるべきではないと思っているからです。
人事には一貫性が必要です。そのためにはメンバーが実行している施策は互いにフィードバックする関係にあるべきで、ここを分けてしまうと色々な問題が起こると考えています。
こんな風に言うと、「仕切りを設けてもコミュニケーションで解決できるのでは?」という意見もありそうですが、それぞれが自分の仕事を抱える中で、他人の仕事まで常にキャッチアップするのは難しいものです。「研修?それは◯◯さんが担当だからわからない」なんて平気で言ってしまうし、仕切りを作っている以上、やむを得ない部分もある。だから最初から担当は分けない。テーマごとに私が指名したり、手を挙げていただいたりしています。もちろん、いずれ限界はくると思いますが、仮に分業体制となっても、チーム内でローテーションを組むなど、工夫はしたいですね。


Q.他部門とのかかわり方や距離感について教えてください。

青山
部門によって組織の運営方法や採用候補者に期待することは異なりますので、部門ごとに採用担当が1人以上アサインされており、各部門の採用活動を支援しています。採用責任者である各部門長とは週に1回以上はMTGを行い、採用活動の状況や課題の共有、課題に対してどういった採用をしたいのか、議論や確認などのやりとりを密に行っています。また、面接官やセミナーやイベントなどで協力してくださるグループのメンバーとも日々コミュニケーションを取りながら、最適な採用活動について考えています。企業風土が根付いていて、部門長や社員の皆さんがとても協力的で、部門と人事間は非常に近い距離で仕事ができていると感じています。

※モノタロウの組織図:
https://corp.monotaro.com/organization.html

急成長するテックカンパニーにおける人事のチャレンジ

Q.人事的な側面としてモノタロウが置かれている状況について教えてください。

長瀬
非常に競争が激しい分野で戦っています。求めるレベルがどんどん上がっていて、競合他社も強いところばかりなので常に工夫が求められています。まさにWar for Talentの真っ只中。どっぷり浸かってます。
採用担当者は「なぜ当社に入社する必要があるのか」という点について解像度を上げて、候補者に理解していただく必要があります。また同時に、すでに入社頂いている社員からの発信も重要ですので、彼らが「なぜ当社で働き続ける必要があるのか」を理解しないといけない。そこをクリアにしていくことで、採用はすごく楽になるはずです。

ーー研修について思うところ
研修については、私は最近まで懐疑的なところはあったのですが、とある書籍を読んだ際に「人は経験によって成長するが、研修は得られない経験の代理である」という言葉と出会い、ようやく腹落ちしました。私の研修に対するイメージは押し付けがましくて、普遍的なテクニックのようなものを通り一遍に学ぶ、というものでしたが、自分で得たくても得られない、もしくは得づらい経験を研修から得る、と考えると納得感があります。
拡大する組織での幅広く深い経験と、それでも得られない経験を研修がカバーする。例えばそういう文脈で考えると、候補者に対するメッセージも強くなります。採用担当も研修のあり方を考えるきっかけになると思います。自分には関係のない分野の話ではないんです。グループメンバー全員で、当社で働き続けることの価値を作り出して行きたいと思っています。

青山
長瀬さんからほぼすべてお伝えいただいておりますが(笑)、私の方から補足するのであれば、人事、特に採用担当にとっては、とてもやりがいのある状況に置かれていると感じています。
モノタロウはビジネスモデルがユニークで、資材調達のプラットフォームとして、製造業をはじめ様々な産業のビジネスを支える社会貢献性の高い事業を運営しています。また、ビジネス的にも継続成長していて、今後の成長余地もある、働く魅力がたっぷりの会社です。一方で、採用については、なかなか計画通り進まないことも多く、採用の認知度不足などたくさん課題があるので、チャレンジするテーマには全く困らない状況です。

ーーチームとして採用成果を最大化する
近年、特にエンジニアをはじめとしたIT人材の採用は、モノタロウのようなインターネット企業やIT企業だけでなく、他の様々な業種の企業においても注力されている分野で、人材の獲得競争は常に熾烈な状態です。数年前までスタンダードだった転職顕在層を対象とした採用活動を行うだけでは、組織が抱える採用ニーズに応えることは難しくなっていて、転職潜在層も対象としたより広い領域で採用活動を展開していく必要があります。採用マーケティング、ダイレクトリクルーティング、ソーシャルリクルーティングなど、幅広い活動を実施する必要があります。しかし、全てを採用担当の人事のみでカバーすることはほぼ不可能だと思います。モノタロウの採用活動は、社内の各部門やマーケッター、広報の方々のほか、外部のパートナー、コンサルタントの方々など、多くの方々と協力して行っています。その中で私たち人事は、関係者それぞれの役割や活動を統合し、チームとして採用成果を最大化することに貢献する必要があり、主な役割・立ち回りは、プロジェクトマネジメントにシフトしてきています。私自身はまだまだ未熟ですので、マインドだったり、スキルのキャッチアップも含めこの役割に早く適応していかなければならないと感じています。

ーありがとうございます。会社としても採用担当としても非常にやりがいがある環境だとわかりました。

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仕事で意識していること

Q.リクルーターとしてどのような意識を持って仕事に取り組んでいますか?

青山
リクルーターの仕事は会社の将来を担う人材を採用することですので、自身の仕事が会社の事業運営やその将来に直結しているという意識だったり、責任感を持っています。それと合わせて、相手の立場に立って仕事をするということを常に意識しています。人事は人ありきの仕事なので、自分がどう思っているかよりも相手の方にどう受け取ってもらえたかが全てだと思っています。社内のメンバー、社外の人材紹介会社様をはじめとしたパートナーの方々、そして選考に参加してくださる候補者の皆様、それぞれの立場を理解して、常に相手の求めていることに対して寄り添って考えることが重要で、そうすることで採用の仕事は必ず上手くいくと信じています。

Q.どんな意識を持ってマネジメントをされていますか?

長瀬
「なぜ当社で働き続ける必要があるのか」という問いへの答え探しに近いのですが、メンバーには悩みを抱え込まず、やり甲斐のある仕事に取り組んでもらいたいと思っています。そのためにはメンバーから遠慮のない意見が出る環境を、こちらが作る必要があります。そこで、彼らには常に親しみをもって接しつつも、意識して敬語を使うようにしています。人によっては距離を感じるかもしれませんが、威圧感というか無意識に生じる上下関係をなんとかできないものかと考えています。20代のメンバーが40代の上司に呼び捨てで話しかけられて、「あの仕事どうなってる?」なんて言われたら「問題ないです」としか答えられないですよね(笑)。ただ、誤解がないように言っておくと悩むこと自体は悪いことではない、むしろ成長のために必要なことだと思っているので、あまり先回りして解決しようとはしていません。ただ、明確な課題感のない、漠然とした不安や悩み、人間関係での悩みの相談があった場合は別です。これはマネジメントが潰さないといけない。

ーー我慢だけだと続かない
業務面で言えば、自分がボトルネックにならないことですね。自分が常に先頭を切る必要はないし、自分が常に正しいわけでもないですから。例えば、人材開発グループでは内定式をやろう、という話があった場合に、20代のメンバーが年齢も職位も上のメンバーに仕事を割り振ったりするんですよね。そんな風に主体性をもって仕事をすると成長が早い。仕事を自分ごとと考えるためだと思います。また、主体性をもって仕事をすれば、仕事をコントロールしている感覚も得られる。自然とそれは楽しいものになるはずです。
私は朝に目が覚めて、うんざりしながら布団から体を引きずり出して仕事に向かい、引退する時期を夢見ながら働くサラリーマンのような人生は送りたくないし、メンバーにも送ってほしくないと思っています。時には修羅場に身を置き、踏みとどまって我慢することも成長には必要だとは思っていますが、それだけだとちょっと続かないですよね。

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今後の目指す姿

Q.最後に、今後の目指す姿や挑戦したいことについて教えてください。

ーー「仕組みで採る」、人としても頼りがいのある人事になる
長瀬

グループ名である「人材開発」が示す貢献をしていきたいと思っています。というのも、2019年4月に人事総務グループの下にチームとして発足した当時は、採用一つとってもまだまだこれからという状態でした。2020年4月にグループになり、昨年末にメンバーも増員され、徐々に採用やブランディングにかけられるリソースも増加してきて、まだまだ道半ばではあるものの、「仕組みで採る」採用の道筋が見えるようになってきました。
一方で、採用以外の分野においては数多くの課題を抱えています。それぞれの施策に一貫性を持たせながら、貢献の範囲を広げていくことが自分にとっての挑戦です。

青山
まずは、モノタロウの事業や取り組み、魅力をもっと多くの人に知ってもらうところを頑張りたいです。一人でも多くの方にモノタロウって面白い会社だな、モノタロウで働いてみたいなと思っていただいて、一緒に働く仲間がもっと増えたら嬉しいです。あと、研修や育成、働きやすい組織作りといった人材開発の仕事にも深く入り込んで、採用とは違ったアプローチでも組織のパワーアップに貢献できるようになっていきたいです。どんどん組織が大きくなってきて、同じ会社だけど知らない人が増えてきたと感じています。仕事に限った話ではないですが、シンプルに相手のことを知ること、理解することは重要ですよね。そうすることで、コミュニケーションの改善ができると思うし、仕事もしやすくなるのでとても重要だと思っています。ちょうど今FFS理論と言ってチームの個々のメンバー特性を理解したうえでそれぞれのメンバーが持つ強みや弱みを客観的に把握して、チーム編成に活用して成果を上げる組織開発も進めようとしていますね。
最終的には、長期的に組織戦略に貢献できるような、サッカークラブでいうGM的な存在になりたいです。今よりも様々な面でできることの選択肢を増やしていって、人としても頼りがいのある人事になることが目標です。

ーありがとうございました!

モノタロウでは共に働く仲間を募集しています!