見出し画像

フランス文学専攻からシステムエンジニアへ。「モノづくり」を実感する新卒入社4年目のいま。

※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。

文系出身、入社4年目でシステムエンジニアとして活躍する信川さんに、入社の経緯や仕事内容、やりがい、成長した点などについてお話を伺いました。

信川さん  
神戸大学大学院卒。文学部にてフランス文学を専攻。2017年4月に総合職として新卒で入社し、現在は4年目(※2021年3月時点)。IT部門に所属し、エンジニアとしてシステムの刷新プロジェクトに参画。

ーまず現在の仕事について教えてください
当社はネット上でモノを販売していますが、お客様のご注文を受注してから当社が配送するまでのモノの流れも自社で管理しています。その流れを管理するシステムの大規模な刷新プロジェクトが当社内で進行しており、現在は配送ルートを決定する機能の刷新フェーズです。現行システムよりも柔軟に、お客様のご注文内容や納入先に応じて配送ルートを最適化し、物流量の増大に対応しながらも、お客様により良い体験をお届けするものです。そのシステムが導き出した配送ルートの分析、分析結果に基づいた運用の整理や新しい機能の設計が私の仕事です。

今は導入に向けて、最適化を阻むシステムの不具合やデータの不備がないかの確認をしています。導入後は最適化を促進するための施策を提案すべく、分析を強化する予定です。

当社を選んだきっかけ

ー就活の時に当社を選んだきっかけを教えてください。
留学先のフランスで、デザイナーや料理人など、モノづくりに携わる人たちに出会いました。彼等の作る姿や作ったモノについて話す姿が活き活きとしてかっこいいと感じたことから、「自分もモノづくりに携わりたい。支えたい。恩返ししたい。」と思うようなりました。

当社のサービスを利用いただくことで、モノづくりに直接関係のない時間やコストを削減でき、制作自体に時間を割いてもらえる。そして、あのかっこいい姿をより長く見ることができる、という想いを持ったのが選んだきっかけですね。
こんなことを言うと「また、キレイごとを言って~」と周囲からつっこまれますが、本当なんです(笑)

システムエンジニアを目指した理由

ー素敵な経験とお考えですね。その中で信川さんは、もともとシステムエンジニアを目指されていたのですか?
実はそれが違いまして(笑) モノづくりに携わる人と接点を持ちたいと思ってたので、商品採用やカタログ作成など、現場の人が手に取る商品に関わる仕事がしたかったんです。
文系出身の私がシステムエンジニアとして働くことになるとは考えもしませんでしたが、配属がIT部門ということになりまして。同期のほとんどは希望通りの配属だったんですが、何故か私は違いました(笑)
 
ー率直なお答えありがとうございます(笑)。そうなるとエンジニアとなってモチベーションを保てているのでしょうか。
それが、憧れていたモノづくりの世界に足を踏み入れることができた、というのが実感なんです。「工場で製造するモノ」を作るわけではないですが、「システム」という課題を仕組みで解決するモノを作っている感覚です。更に自分が作ったモノで、お客様のモノづくりをサポートしている、という点でまさしくやりたかったことができていますので、モチベーションを持って働けています。

ゼロから、どうやってスキルを身につけたか

ーどうやってエンジニアとしてのスキルをつけていかれたのでしょうか。
手を動かしながら学ぶということが基本で、これは今でも変わりません。勿論はじめは、相談役となる先輩が付きっ切りでシステムの運用方法や開発手順を教えてくれました。

その後は、自ら調べ検討した結果に対し、先輩方からレビューを受けながら、考え方やスキルを身に付けてきました。

当社には中途入社のプロフェッショナルな方が沢山います。これまで培ってこられた知識や経験を惜しまず教えてくださるので、独学するよりもはるかに多くのことを効率的に学ばせていただいております。


案件をリードしていく立場に

ー案件はどのように任せられていくのでしょうか
ある程度慣れてきた1年目の後半頃には、1人で小さな案件を設計から実装、テストまで任せてもらえるようになります。2年目からは複数人で案件を持つようになり、今では、2~3人のメンバーを率いて、作業計画やスケジュール管理まで任せてもらうこともあります。

ーどういった案件を主導してきたのでしょうか。
取寄専用倉庫の出荷業務を改善する仕組みを自社倉庫に展開するという案件や、ファセットナビゲーション用の情報登録における環境を整え検索改善に繋げていくといった案件等です。いずれも自分たちだけで実現したわけではなく、それぞれ物流部門、Webサイト側の開発担当と連携し協議を重ねながら作っていきましたね。
いずれも自分の認識を広げるうえで非常に重要な経験でした。サイト側の担当とやり取りする中で、データがどこに繋がっているのか理解でき、より俯瞰的にシステムを捉えられるようになりましたし、物流部門とのやり取りの中で、データだけでなくモノの流れの実態を意識することにも繋がりました。


ー他部署との連携が多く、それが成長に繋がっていくのですね。どうやってそういった案件を担うようになっていくのですか?
上司から指名されることもありますが、私は自分から手を挙げてやっていく場合が多いです。私自身何でもやりたがる無謀なタイプですが、ダメと言われたことはありません。現在携わっているプロジェクトも自ら希望して参加しましたし、日々やりたいことをやらせていただいているな、と有難く感じます。

やりがい


ーお仕事のやりがいはどういったところでしょうか。
今携わっているプロジェクトは当社が実現するモノの流れを大きく変え得るものです。その導入が事業に与えるインパクトを間近で見ることができることはとてもワクワクします。

そして私の担当である分析が、システム、データ、仕組みを最適化するための提案に繋がっていきます。現在の物流をとりまく情勢のもと、売上が年数百億円拡大する当社の事業成長に対応するためには、配送ネットワークを広げる必要がありますが、その起点となれることは、とてもやりがいに感じますね!

画像1

苦労したこと


ーすごく順調に活躍されていらっしゃるようにお見受けしますが、苦労されたことはどういったことでしょうか。

そんなことはないです(笑) 沢山苦労していますし、振り返ると大きく3点あると思っています。

1つは技術です。経験のないことばかりですし、何を言っているのかわからない。何から手をつけていいかもわからないということもしょっちゅうでした。特にプログラミング言語を習得しようとするときに感じましたね。その壁は、「割り切る」ことで乗り越えられたと思います。

私たちが普段から使っている言葉は、元々は伝えたいことを共有して相手を動かすために生まれたツールです。それはシステムを動かすためのプログラミング言語にも同じことが言えると思ったんです。何を「やりたい」か、目的を考えさえすれば、自ずと使うべきツールや言語は決まるな、と。
ここはエンジニアによって様々な考え方があると思いますが、私個人はこれまで慣れ親しんできた文学と異なり、どう書くかというところまで突き詰めて考えることにあまり興味を抱けませんでした。怖くて逃げていた部分もあったかもしれません。


ー専攻が文学に関わることだったからこそ、「言語」との向き合い方が、またユニークな距離感を持ったものとなっていますね。2つ目、3つ目はいかがでしょうか。

2つ目は伝え方です。相手の知りたいことを端的に伝える、ということの難しさを考えました。私自身コミュニケーションに抵抗はないのですが、私の癖として、相手が求めていない情報までペラペラと話してしまい、話を複雑にしてしまうことがあります。また恥ずかしながら、話が脱線することもしばしば(笑)
いくらでも複雑にすることは可能ですが、相手の仕事や状況に応じて、シンプルに考えて表現することが大切だと心がけています。これはプログラミングでも同じだと思います。

3つ目は段取りです。仕事の進め方を意識することが大切だと実感しています。特に現在のプロジェクトのように多数の工程に分かれ、各工程を他のメンバーが担当するようになってからは進め方を意識せざるを得なくなりました。
自分が担当する工程に問題があると後工程に影響が出ます。そうならないように作業を組み立て、計画する必要を痛感しています。これは簡単にできるものではなく、経験によって養われたノウハウが必要だと思います。特に大きな会社での経験が豊富な中途入社の先輩からのサポートに大いに支えられています。

画像2

成長の実感

ー成長できたと思う瞬間や、学生時代と比べて身に付いたなと思うことはどういったことでしょうか。
そうですね。できなかったことが少しでもできるようになったらそれは成長と思うようにしていますが、特にチームで仕事をする力を伸ばすことができてきたと感じています。何より、そうした基礎の力を意識的に伸ばせるようになったことが、学生時代と比べて成長したと感じます。
 
大学時代は知識を身につけ専門性ばかり伸ばす努力をしていたように思います。研究で問題が生じても、ほとんどの場合は、専門性を高めることで自ら解決できていました。

会社の事業には1人で解決できる問題はほとんど存在しません。だから自分の専門性ばかり伸ばしていても問題を解決することは難しいですし、他の専門性を持った方々に動いてもらうことが大切です。そのため、複数人と問題や目標を共有し、協力する力が自ずと必要になってきました。

もちろん協働自体はサークル活動でも経験しており、周囲とのコミュニケーションもそつなくこなしてきたつもりでした。しかし、仕事になるとそれぞれにやるべき業務やタスクを沢山持っていて、時間的な制約が厳しいと感じています。


ーなるほど、学生時代と皆が置かれた環境が大きく違うということなんですね。
はい。だから、我流のコミュニケーション力に頼るのではなく、人に動いてもらうためのノウハウをちゃんと持っていないと、成果を上げることができません。だからチームで仕事をするために必要な力をまず把握し、その上で自己分析を行い、自分がチームとともにやりたいことに対して不足している力を意識的に伸ばしていく必要があると感じました。

必要な力を把握すると、いわゆるスキルではなく、もっと根本的な自分の考え方やコミュニケーションの取り方に行き着きました。そうすると、これまでは自分の個性として蓋をしていたそうした根本的な部分にまで目を向けられるようになり、改善できるようになりました。「人としての成長」を自ら起こせるようになったんです。そのことこそが、成長と言えると思います。


学生時代の同期と話す中で感じる、モノタロウの魅力

ー学生時代の同期や友人と自分の会社について話すことはありますか?
ありますね。IT系の企業に進んだ友人からは、最新技術を活用している企業だと評価してもらえることも多いです。その他の業界の友人からはこうした世相でも成長していて安定しているね、と声をかけてもらえますし、その分企業として前向きに様々なチャレンジができることがうらやましい、と言われたこともありました。

他には、やりたいことをやらせてもらえていることですね。これは正直なかなか無いと周囲から驚かれます。もちろん好き勝手できるわけではありませんが、選択権があるところが良いですね。長期の成長計画を社員皆が作成していますが、そこも支援してもらえますし。

後は4年目の若手社員でも、今のようなビジネス全体を俯瞰できるような大きなプロジェクトに参加でき、役員や部門長とお話する機会が多いことも、同期と話す中で気が付いた、当社の働き方で特徴的な点かもしれないです。


今後の目指す姿

ー最後に、今後目指したい姿を教えてもらえますか?
身の程知らずも甚だしいですが(笑)、もう1個上層に行きたいと思っています。ITで実現する構想そのものをデザインする事業企画のようなことができるようになっていきたいですね。
そのためには、もっと広い視野を持って、当社のビジネスを把握する必要があります。これからは社外に目を向けて、資材調達の領域をはじめ、世の中の仕組みや変化を理解していきたいです。道のりは長いですが、前を向いて着実に歩を進めたいと思います。

ーありがとうございました!


▼モノタロウではともに働く仲間を募集しています!