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NHK-FM「サウンドストリート」矢野顕子ライヴ(1981年6月23日、6月30日放送)

NHK-FM「サウンドストリート」矢野顕子ライヴ(1981年6月11日、福岡にて収録)

放送曲目(1981年6月23日放送、第1部ダイジェスト):
1. ト・キ・メ・キ
2. ぼんぼんぼん
3. いつか王子様が
4. ROSE GARDEN

放送曲目(1981年6月30日放送、第2部ダイジェスト):
1. ただいま。
2. 東京は夜の7時
3. ひとつだけ
4. I Sing
5. ごはんができたよ


 NHK-FM「サウンドストリート」は、月曜日から金曜日の22時台(時期により異なる)に放送されていた音楽番組で、ミュージシャンや音楽評論家が日替わりでパーソナリティを務めていました。帯番組という形態は、AM放送の「若いこだま」を引継ぎつつ、木曜日と金曜日は、土曜日と日曜日に放送されていた渋谷陽一氏の「ヤングジョッキー」の後継番組になっていました。

 パーソナリティにより独特な番組作りがなされ、それぞれに人気がありましたが、1981年4月から始まった坂本龍一氏の「火曜日」は、YMOを含む坂本龍一氏の活動紹介とともに、坂本氏が興味を持った(ラジオでなかなかかからない、当時はレコードを買わない限りほぼ聞くことができなかった)音楽、交流のあるミュージシャンの活動、宅録ミュージシャンを含むアマチュア作品(宅録や自主録音=デモという誤解を招く向きもありましたが)の紹介がなされ、根強い支持を得ていました。このことは、現在もウェブ上で詳細な記録や録音を見つけることができることからもうかがえると思います。特に、リリースされないライヴ録音がしばしば放送されたことは、聞き逃せない要素でした。

 坂本龍一氏の「サウンドストリート」火曜日が始まった1981年4月に、坂本氏がバンドメンバーとして参加していた矢野顕子「また会おね」ツアーがスタートしています。そのツアーの後半、6月11日に福岡で行われたライヴの模様が、2回にわたり、放送されました。メモに「福岡」としか書いていないのは、そのようにアナウンスされたからだと思いますが、会場の宣伝にあたるというNHKとしての判断だったのでしょうか。会場名が告げられた例もあったと思うので、実際のところはわかりません。

 このツアーをわたしは見ていません。なので、話されたことにもとづいて書きますが、コンサートは二部構成で、バンド演奏の1部と2部の間に、矢野顕子さんのピアノ弾き語りコーナーがあったそうです。番組で放送されたのは、そのバンド演奏部分のダイジェストとのことでした。いま聞き直すと、「ぼんぼんぼん」や「ROSE GARDEN」といったファンキーな曲で活き活きとしている様子が強く伝わってきます。この番組では放送されませんでしたが、「在広東少年」も然りです。

 演奏者は、番組では土屋昌巳氏以外は触れられなかったように記憶しています。FM大阪「レコパル音の仲間たち」で放送されたツアー初期の1981年4月22日と同じであるとすれば、
矢野顕子: Vocal, Piano, Keyboards
村上秀一: Drums
土屋昌巳: Guitar
中村裕二: Bass Guitar
坂本龍一: Keyboards
仙波清彦: Percussions
ということになりますが、ツアー後半で、ドラムが村上氏から青山純氏に交代したという情報を見かけたことがあり、確認できていません。

 エアチェックした録音は、別掲の記事で書いたFM大阪「ザ・ミュージック」矢野顕子スタジオライヴ(1981年5月31日放送)と同じテープに入っています。ただ、同じ画像を掲載すると紛らわしくなりそうなので、同じく「宝島」1982年9月号の湯村輝彦さんによる綴じ込み付録カセットインデクスを掲載します。ダンスと言っても、矢野さんの演奏から喚起されるファンキーなものとはちがっていますが。

「宝島」1982年9月号付録「湯村輝彦カセットインデクス」

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