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葛飾北斎が見た動物たち

東京ミッドタウン・ホールで、実施されている特別展「北斎づくし」に行ってきました。
※現在は終了しています。
もののみLab.的目線で、ご紹介します!

「北斎づくし」は、葛飾北斎生誕260年にあたる2020年に北斎の魅力を伝えるための特別展です。本来は年開催される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で一年延期になりやっと開催されました。
私(わたなべ)は、ツイッターで以前からチェックしており、開催を心待ちにしておりました。生物屋の私がなぜ北斎づくしを楽しみしていたかというと…

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そう、この特別展は「北斎漫画」がもうこれでもか!と展示されているのです。
私は、彼の描いたユーモラスな動物漫画を心から楽しみにしていました。
特別展に入るといきなり、この漫画づくしの会場。上を見ても横をみても、下を見ても北斎、北斎。

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北斎漫画の中には、北斎が実際に見たものから、文献を読んで想像で書いたであろうものまで本当にたくさん動物たちが登場します。

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馬は動きがとてもリアルで、北斎がよく観察していたことがうかがえます。
また、魚類や昆虫も細部まで素晴らしい写実でした。
道端でうずくまって虫を観察する北斎が目に浮かびます。
北斎は観察の天才ですね!

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↓これはどなたでしょうか…。

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おそらくテナガザルですね…?
耳が大きめでタヌキのような顔をしています。
一番下にぶら下がっている個の表情がたまりません。
もし、北斎漫画を見る機会があれば、ぜひ見ていただきたい動物が、ゾウ!
北斎が実際に見たのか、文献から推測して描いたのかわかりかねますが、私からすると「これは…(・_・;)」というもので、とても愛らしいゾウでした。もしかしたら力士を想像したのかもしれません。(ぶよぶよ皮のたるんだゾウさんです)


さらに、こんな変わったものもありました。

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動物のイラストを図形化したものです。
略画早学三編では、このように、コンパスと定規をつかって、様々なものを分解しています。とても数学的にも感じられますね!

北斎の観察力、想像力に感激した1日となりました。
今後は動物が描かれた美術品にも着目し、時代ごとの人と動物の関わりについてもっともっと学びたくなりました。

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わたなべちえ

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