[数学]使えると便利!?合同式をマスターしよう!
こんにちは。monologueの川村です。
今回は皆さんの多くが苦手意識を持っていたり、使用を避けている合同式の使い方、考え方について紹介します
まずは合同式のおさらいから
mを正の整数とする時、2つの整数a,bについて
a−bがmの倍数であるとき、aとbはmを法として合同であるといい、a≡b (mod m) と表す
これだけです。使い方にさえ慣れてしまえばあとはパターンです!
例1) 一の位、十の位、百の位、千の位がそれぞれ a , b , c , d で表される4桁の自然数Nがある。a−b+c−d が11の倍数ならば、Nは11の倍数であることを示せ。
この問題を合同式を用いて解いてみましょう
ここでは 10 ≡ −1 (mod 11) を使います
N = 10³a+10²b+10c+d
≡ (-1)³a+(-1)²b+(-1)c+d
= -(a-b+c-d)
a-b+c-d ≡ 0 (mod 11) より
≡ 0 (mod 11)
となります。したがって N は11の倍数であるとなるわけです。
例2) 17²⁰¹⁵の1の位の値を求めよ。
a , bを a ≧ 0 , 0 ≦ b ≦ 9 を満たす自然数とするとき 17²⁰¹⁵ = 10a+b と表すことが出来る。すると答えである b の値は10を法とする余りと考えられるから、
17⁴ ≡ 1 (mod 10) より
17²⁰¹⁵ = (17⁴)⁵⁰³×17³
≡ 1⁵⁰³×17³
= 17³
≡ 3 (mod 10)
となり、1の位は3である。
このように合同式を使った考え方では普段の解き方よりも簡潔に、かつ素早くとくことができ、使えるようになっておくと整数問題に刺さることもあるので、ぜひバリエーションのひとつに加えて欲しい。
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