私の好きなニッポンは

 ふとした事、正確には「ヒロシのひとりキャンプのすすめ」をTVerで観ていて中で流れたので、忌野清志郎の「日本の人」という曲を思い出した。

 この曲、結構好きだ。「日本」と入っているのに、「日本人はこう生きるべきだ」的な束縛感からは全くかけ離れている所がいい。
 何しろ「和を以て尊しとなす」だの「みんな仲良く」と言われる中で、歌い出しが「人と仲良くできない人」なんだから。そしてそれを決して否定するでもない感じなんだから。

 そこからまた思い出したのが、JR東海がやっていた「日本を休もう」というキャンペーン。「日本」と「休む」を結び付ける所が、自分の好きなタイプの皮肉なんだけど、そのCMで使われていたのは原由子の「花咲く旅路」という曲だった。

 この「花咲く旅路」も「日本の人」もメロディに関して「日本的」というより「無国籍東洋」な感じだ。

 全く別な所で「ファイアークラッカー」という曲について調べたら、元は西洋から見た東洋音楽という感じの曲で、それをポップな電子音楽に換骨奪胎してしまったものだった。

 多分自分の好きなニッポンってのは、エキゾチックなチャンポン音楽に対して「文化の盗用だ」と正面から批判するでなく、そこから自分達なりの解釈を作ってやり返してしまえる事なんじゃないかと思うのだ。

 もちろん休んでもいい。

サポートありがとうございます。 はげみになります。