キハユ15・キユニ15・キニ15

 ツイッターで雀兄が話題にしていたが、「キユ25」と「キユニ15」は紛らわしいものらしい。どちらも急行列車に連結されているものの、「キユ25」はカッコいいが、「キユニ15」は「なんだこりゃ」である。「キユ25」は新造車両で冷房もあるが、「キユニ15」は改造で、暑さに耐えながら郵便物の区分けをしなければならない。

 この「キユニ15」とは何か? もともとは10系気動車の中間に連結されたキロハ18が元になっており、用済みになってから荷物車に改造された。最初は「キハユ15」だったが一部は「キユニ15」に再改造された。これとは別に「キニ15」に改造されたものがいる。

 どちらも中間車に運転台を付けたのだが、その姿は異様で、切妻の3分割の1枚窓、例えて言えば西武451である。国鉄だから、「キワ90」の顔と言った方が良いかもしれない。
 その中で「キハユ15」と「キユニ15」が片運転台で、「キニ15」が両運転台らしい。

 で、それが四国で急行の先頭に立っていたのである。ヘッドマーク付けて。キハユの残りの方は和歌山方面にいたらしい。

 同じ中間車改造でもキハ18を改造した「キハニ15」は切妻でも貫通扉が付いて、もう少しまともである。これは和歌山に配置され、新潟に移っている。

 中間車改造というと、「キニ16」(後に「キユニ19」に再改造)と「キニ19」というのもいて、これらも貫通扉がついている。「キハニ15」よりさらにもう少しまともな感じになっており、これらは元電気式の中間車で、これらもまた四国で急行の先頭に立つ事があった。

 そして「鉄道コレクション」にもなった湘南顔の気動車改造の「キハユニ15」(元電気式と最初から液体式がいる)と「キハユニ16」がいて、「キハユニ16」の一部は「キユニ16」に再改造されている。

 気動車の機動性を生かして生まれた初期の郵便荷物気動車は、まるで魑魅魍魎の世界のような印象である。

サポートありがとうございます。 はげみになります。