なぜこの時期にこの作品?

(これは私が「なぜこの時期にこの作品? と思った作品」全リストではありません)

 くり返し再放送されていたり、芸人さんがネタの中で使っていたりという作品は、リメイクが作られてもさほど不思議ではない。

 しかし、「いきなりこれが来るか」という作品も存在するのである。


1970年「のらくろ」
 田河水泡による戦前の人気漫画。なぜこの時期に「のらくろ」かと言えば、「明治百年ブーム」以降、戦前の物を見直す動きもあり、昔の漫画本が復刻されて好評だったかららしい。
 しかし、昔のファンからは不評だという、今でも良く聞く話がこの頃からあったという。


1982年「フクちゃん」
 これも原作は古い。1936年に始まる横山隆一の作品。
 近所のお兄さん的な「健ちゃん」はじめサブキャラの何人かは、同じ作者の別の作品からだったりした。(というよりフクちゃんが「江戸っ子健ちゃん」の脇役からのスピンオフなのだが)
 OP歌詞に「ぼくの名前を知らないの」あり。


1986年「ロボタン」
 約20年ぶりリメイク。原作は森田拳次。前作は「オバケのQ太郎」が人気だった頃で、「オバケのQ太郎」とは違ってリメイクや再放送には恵まれていなかった。
 OP歌詞に「きみ知っているかい ぼくを」あり。        
 前作では明治時代に作られたロボットという設定で、「がんばれロボコン」等に先行して「普通の家庭にやってきたロボットによる珍騒動」を描いた。
 そういえば「明治百年ブーム」の時期だ。


1986年「あんみつ姫」
 原作は1949年から1955年まで連載された倉金章介の作品。
 これが最初のアニメ化で、先行して作られていた月曜ドラマランドでの小泉今日子版が人気だった事からなのだと思う。
 竹本泉による新作マンガも描かれた。


1987年「のらくろクン」
 またも突如として「のらくろ」。こちらは番外編的な作品で、シリーズ構成は浦沢義雄。
 主人公のらくろクンはのらくろの孫という設定。おじいちゃんののらくろの声は八奈見乗児だった。
 作られたのは「先行しておもちゃが作られた為」という噂は聞いた事がある。


1988年「おそ松くん」
 約20年ぶりリメイク。赤塚不二夫原作。「天才バカボン」の再放送が度々行われていた時期だが、「おそ松くん」前作の再放送はモノクロ作品なので恵まれていなかったように思う。
 人気作品ではあるが、なぜこの時期にというのは分からない。1985年には月曜ドラマランド版でイヤミが所ジョージという作品が作られている。
「オレたちひょうきん族」で明石家さんまがイヤミ、ジミー大西がハタ坊というパロディドラマがあったが、本作放送開始の後らしい。
 イヤミ(cv肝付兼太)はハマり役だったと思うし、チビ太(cv田中真弓)の「てやんでいバーローちくしょう」は私の家の近所の子供が真似していたのを覚えている。主題歌は細川たかし。浦沢義雄も脚本で参加していた。
 おそらくこの時のアニメ化が、後の「おそ松さん」に繋がっていると思う。

1989年「悪魔くん」
 最初のアニメ化。水木しげる原作。
 月曜ドラマランド版(浦沢義雄脚本による不思議コメディ、メフィストは佐藤B作)やゲゲゲの鬼太郎(3期)が放送された後で、その人気もあったと思うが、本作はフジテレビ系ではなくテレビ朝日系だった。
 1990年にはウッチャンナンチャンの番組内でパロディドラマ「ナン魔くん」(メフィストは名古屋章)も作られた。こちらはフジテレビ系。


1991年「丸出だめ夫」
 最初のアニメ化。原作は「ロボタン」と同じ森田拳次。「おそ松くん」と同じ頃の作品。シリーズ構成浦沢義雄。
 発明家の父ちゃん(cv田の中勇)、父ちゃんの発明したボロット(cv田中真弓)、そして主人公のだめ夫によるドタバタを描いた。
 OPが水前寺清子の「365歩のマーチ」というのも意外だった。

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ものぐさ太郎α
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