キダ・タローの思い出

「銭形金太郎」という番組で、作曲家志望の若い人と、キダ・タローが番組の主題歌を競作する企画があった。

 若い人の方は、番組のイメージを把握した、夢を追いかけてあきらめないような感じの、若々しい、しかし少々荒削りな所のあるメロディーを作ってきた。

 一方のキダ・タローは、関西で平日の昼過ぎに流れていそうな、穏やかな、割とどんな内容の番組でも使えるようなメロディーを作ってきた。キダ・タローが既に発表した楽曲にありそうな感じだった。

 街の通行人に評価させた所、キダ・タローの圧勝だったようだった。

 それで良いのかと思ったものだった。

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