モワ51から考える
鉄道会社は異なってもよく似た車両が存在する事がある。ここから考えを一歩進めて、「この車両があの鉄道会社にいたら」というのを考えるのも面白い。
むかしのレイルマガジンに西村慶明さんが「もしも新潟交通のモワ51が上田交通にいたら」というのをイラストと模型でやっていた。一本シューのパンタグラフは変える、排障器はいらない、上田独特のタイフォンを付ける、塗装を変える、ナンバーを上田風にする。これらの「改造」ですっかり上田風になるというものだ。
同様にZパンタを載せて台車をブリルにするなどすると、江ノ電風になるというのもイラストで描いていた。
これ、ビューゲルを立てて、来歴不明の雨宮台車を履かせれば銚子電鉄風になるだろう。
もともとモワ51は電動貨車である点を除けば、クセのない整った車両である。だからアレンジ次第で色々な鉄道に馴染む。
いや、逆にこんな整った電動貨車の方が珍しく、戦前の私鉄に導入された電動貨車は、多くが木造有蓋車にポールを載せたような、そうで無かったら電気機関車との合の子のような、それこそ有象無象だったのである。
そういえば逆に上田にいたED2111(ED2211)のような、クセの有りすぎる車両が他の鉄道にいたらというのも面白いかも知れない。
阪和のモカとか、小田急のデユニの車体載せ替え前とか面白い車両は色々あるのだ。
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