アニメ思い出し語り 16 ジャングル黒べえ
この作品は夕方の再放送でよく観ていた。
原作藤子不二雄という事であるのだが、実際はテレビの企画が先行していたのだという。
小学生の少年であるしし男の家の鳥の巣箱(実際は犬小屋)に空から落ちてきた黒べえが飛び込み、何者か分からないうちに食事や薬を与えた事で、奇妙な同居生活(?)が始まる。
黒べえはアフリカのジャングルに住むピリミー族の酋長の息子で、修行中の魔法使いであり、ウラウラベッカンコーの言葉で滅多に成功しない魔法を発動させる事で毎回騒動が起こる。
しし男が毎回オープニングで空き地の土管の上で服を次々に脱いで素っ裸になってしまうのも、魔法の力である。
弟で「ピキピキ」しか話せない赤べえ、飼っていた2本足の象のパオパオ、ライバルのガックも日本にやってくる。
時折、他にもピリミーからの動物が登場する。ダックスキリン、デンデンワニ、ブラミンゴ、それからガックが召喚するギリギリトンカチ(建物を作る)やエレモンキー(電気を起こす)、バクバク(夢を食べる)ってのもいたな。ゲラゲラポッポってヤツも。
エンディングには他にも怪しい生き物が登場している。タマゴドリ、ブタゴリラは分かるが、よく知らない連中もいる。
話が進むうちに、ガックとゲストキャラによる騒動が多くなったような気がする。それは「のび太がドラえもんの道具で起こす騒動」に近いのかもしれない。
ドラえもんに近い要素として、オープニングでのしし男だけでなく、女性キャラがヌードにされるというのもあった。
例えば「大酋長がやってきた」という話では黒べえの父親の魔法で(コミカライズでは黒べえ自身の魔法が暴走した結果だと思ったが)、庭がジャングルになり、しし男とその母親まで素っ裸にされてしまう。まあ、黒べえの父親の魔法で出たジャングル風の衣裳がタンスにあるのだが。
また、「ジャングルのとうめい忍者」の回では、両手足をお風呂の縁にかけて入浴していたタカネさんの所に、ガックの召喚した生物の仕業で「ベッカンコの神様」が現れ、思わず飛び上がる。
真っ赤になって困惑した表情を浮かべ、両手で胸元を押さえて立ち上がったタカネさんは、今度は入ってきたカメラに下から上まで全身を撮影されてしまう。
これで終わりではなく、後でガックによって公開された映像にこの様子が入っており、しし男達同級生も顔を真っ赤にして身を乗り出すのだった。
(タカネさんが入浴中に口ずさんでいたメロディはおそらく、この放送の2年程前から流れたモービル石油のCM内でマイク眞木が歌っていた「気楽に行こう」、クルマを押していた鈴木ヒロミツの曲ではない)
後にもめ事に巻き込まれ、一時は封印された。残念ながらリメイクの話は聞かないが。
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