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大井川鐵道に乗ってきた2

 今回は奥泉やさらに先に行くつもりではない。沢間駅付近だけで何本か列車を撮って、最後に上り列車を撮って帰る予定である。

 接岨峡温泉まで行く列車が来たが、自分の乗った事のない展望車を挟んでいた。Googleの時刻表にはない時刻に、どこからか見物人が集まってくる。何だろうと思っていると警報器が鳴って(警報器付き踏切があるのだ)トーマスの仲間が通過した。

 次の井川行きもここで撮ろうと待ったが、今度は編成にスハフ1(スハフ4)が挟まっていた。昔の雰囲気を残すオープンデッキである。現役だったのかと思う。
 トーマスの仲間の戻りを撮ったら顔がなかった。あと奥泉折り返しなので一番後ろが普通の客車で赤い円盤が付いている。

 実際は川の方に降りたりうろうろしながらだが、無事に13時前の上りも撮って、歩いて千頭に戻る事にした。ここは秘境駅と呼ばれる事もあるが、秘境感はまるでない。特に川を渡った対岸は山里の風景が広がっている。いい感じのお堂(東方薬師堂というらしい)もある。自動車も結構走っている。建て売り住宅まで並んでいる。

 まあでも、鉄道は利用しにくいのは分かる。逆に井川線があるのが信じられない風景だ。

 大井川に沿った広い道に出て、自動車がガンガン走っている中、少し歩くと両国つり橋に出た。高い所は苦手だが、なんとか渡ってみる。川根両国の車庫が眺められるので、もしかしたら珍しい車輛が外に出ているかと思ったのだが、それはなかった。

 もう10月だというのにツクツクボウシが鳴いている。折角なので川根両国駅に降りてみる事にする。その入り口はなかなか怪しい感じで、手押し軌道の踏切まである。丁度接岨峡温泉方面への列車が出る所だった。

 その後千頭駅まで歩いて、駅前の食堂の中の空いている所で食事した後、帰りのバスの時刻を見て愕然とした。

 13時20分発の次は17時15分発なのである。なんとなく乗ろうと思っていた家山発の快速急行へ接続する町営バスはない。そうこうしているうちにSL列車の乗客専用の接続バスが来てしまった。

 ちゃんと調べない自分が悪いのだが、無理を言って、家山からSL列車に乗る(立ち席承知)ということで乗車した。

 家山からは団体さんもいてほぼ満席だがなんとか座れ、新金谷に向かう事ができた。久々のSL列車であるが、客車はさすがに老朽化が進んでいる。

 中国語を話す人が乗車券を求めていたりした。

 途中の門出駅では手を振っている人が大勢いた。

 新金谷では、何か土産を買って行こうと思ったが適当なものが無い。ええ? っと思ったが無理もない。記念切符とか絵はがきとかいう時代でもないし、今さら鉄道ファン向けにガイドブックを作っても売れないのだろう。

 変な缶バッジは若い鉄ちゃんに人気だというが、おっさんには訳が分からない。

 結局鮎の甘露煮を買った。

昔日のSL列車

 なんと、C11の後ろに連なるのは富士身延買収国電の改造客車である。SL列車がオハ35系だけで足りずに起用されたのだ。

 小湊鉄道のキハ5800といい、買収国電は意外な使われ方をしたものだ。

(実は小湊鉄道のキハと同型の三信鉄道の電車がC11に貨車とともに引かれている写真も、大井川鐵道のどこかの駅の駅前切符販売委託の店で見た記憶がある)

 確か富士身延からの車輛は清水港線からの客車が入った辺りで引退したはずである。いまだに商品に使われているのが驚きである。

 それにしても、鉄道関連の所で買う土産が無いというのは寂しいので、昔のNHKドラマの為に坊っちゃん客車登場とか、台湾からのミニSLを整備とか、二等の青帯を巻いた客車が撮影の為に現れるとか、タイ国鉄仕様のC56とか、そういうのを本にまとめて欲しいと思うんだけど、やっぱり買う人はいないのかなあ。

 結局地元利用客の姿は見ないで終わってしまった。

おわり


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