見出し画像

リフォーム

2020年春。コロナ禍の緊急事態宣言直前、新宿伊勢丹に滑り込んだ。ちょうど生放送の帰り道だったが、館内には人影もなく、どこのショップのスタッフさんにも注目される程だった。

最初は躊躇した私だが、始終混雑する伊勢丹で、このようにゆったりとショッピング出来る機会など有り得ない。まるで貸切のような館内で、各ショップを丁寧に見て回った。

目に留まったのは、星モチーフの白いトートバッグ。一目惚れで購入した。

春夏物だが、秋も冬もオールシーズン手放さなかった。そうして3年余り。ついに細いハンドルのレザーがボロボロに・・・

スタジオが建つ渋谷にも、同ブランドショップがある。放送後、リフォームして頂こうとバッグを持ち込んだ。すると、

「このバッグは廃番になりました。同じ色素材のレザーがないのでお修理出来ません。新しいバッグの購入をオススメします。」

つまり、新品を購入して下さいと・・・?

そう言われても、私はセレブではない。安いショッピングではないし、何よりもこのデザインが好き過ぎて、今は他のバッグに購買意欲など湧くはずもない。

半ば諦め・・・
でも諦め切れず・・・
途中下車して・・・
購入した伊勢丹のショップへ行った。

「ハンドルの張り替え、出来ますか?」
「はい、出来ます!お預かりします!」
「えっ・・・廃番でも、ですか!?」
「もちろんです!お任せください」

大喜び。
この差は、一体何なのだ・・・??

そして約1ヶ月後。ついにリフォーム完成!


「お時間ございますか?今からバッグの表面を磨かせて頂きます。どうぞお掛け下さい」

なんと!ご丁寧にも手作業で汚れ落としまでして頂いた。ピッカピカ~✨✨✨


「長い間、綺麗にお使い頂き本当にありがとうございます。別料金になりますが、ご希望でしたら色塗り補修も出来ますので、どうぞご安心下さい。これからも末永く可愛がって頂けると大変嬉しいです。」

わぁ~ありがとうございます✨
さすが伊勢丹さん!素晴らしい!!

「実は、他のお客様が『電車の中で、このバッグを見掛けたので購入したい』とお見えになるのです。しかも、お1人だけではないのですよ。」

それ、私かも(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?