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【もの言う花】(10) 活ける姿

今晩は。添 実のりです。
このテーマでの投稿も、もう10本目になったんですね。

昨年末、私の花活け師としての姿を、
プロの写真家に撮影していただきました。
さすが、写真が綺麗!
アシスタントもいないので、自分の作業風景を見たことがなく。
とても新鮮でした。

このときは、クリスマスを意識した活け込み。
私の作品はたいてい枝ものを使います。
この日の枝は杉、先端が黄緑色で柔らかくかわいい。

器に枝の位置を決める。
植物にも表と裏はみんなありますから、どこを見せるか。
裏葉が美しい場合もあるし、横顔が素敵なものもあるので、
解った気にならないで、1本ずつ対話する。
「あなたはどんなお顔? ここが個性的ね」って。

枝の角度、向き、長さ。
器のなかで、これが決まれば全体の構成の6割以上はできたも同然。
次は切り落とした短い枝や花材の葉だけを使って、
森のように下草づくり。
植物の緑色はさまざまで、豊かですよ。
それがグラデーションになって美しいのです。
切り落とされた枝や葉も作品を構成する立派な一員。

そして花たち。
赤色がほしくて、ここでは
ポインセチアとケイトウを使いました。

ポインセチアをいけばなに⁉ と思う方もいるでしょう。
お花屋さんでは切り花のポインセチアを見かけたので
聞いてみたところ、昔は切り花が一般的だったそう。
その後、長持ちするよう鉢植えに切り替わったとか。

さて。私がポインセチアをどう活けたか…。
写真にも写っていますが、それは内緒にしておきます(笑)。

それでは、また。


photo by Kyoko Shichi(https://www.facebook.com/kyoko.shichi)