日記 2024-06-30

午後。しとしと、と雨が降っている。外に出る予定はないけれど、先日購入した傘に防水スプレーをやってみたりする。午前中はまた図書館に行った。レヴィナスの本を何冊か借りた。

今日で上半期が終わる。上半期って、会社みたいだ。「さあ、我が社の上半期についてだが…」みたいな。会社にほとんど居たことがないので、分からないけれど。上半期・下半期を意識するのは、しいたけ占いを見るときくらいだろうか。

今年の上半期はどうだったんだろう。窓外のモサモサ葉をつけた木を見つめながら、思う。脚本の仕事はかなりゆっくり、ゆったり、だった。決して仕事が多かったわけではない。でも、丁寧に誰かの大切な作品のために書けたと思う。ああ、一つだけ少し幸せな結果も生まれた。たまたまだと思うけど、それでも励みになった。あとは映画の公開もあった。「幸せ者だね」と言われることが何回かあった。そうだと思う。

雨雲から光を感じる。お天気雨というほどではないけれど、雨雲が明るい。手元の机が少しだけ光っている。光ってすごい。ちなみに光の粒の一つひとつが天使である、という中世哲学かなにかの考え方があるらしい。この考え方が昔から好きだ。だって、波であり粒であるって。天使くらいにしか、そんなことなし得ないじゃないか。

日記は即興で書いている。どこに向かって書いているのかもわからない。とはいえ、これは公開用の日記で、実は自分用の日記もある。日記を書くことを一日に何回もやっているわけだ。変な話だ。公開用と自分用とでどんな違いがあるのだろう。違いはある。あるけど言えない。でもまあ、だいたいはこんな感じで書いている。思うままに。読み返すことすらあまりない。

日記は大学1年のときに書き始めたけれど、当時はまだ手書きで書く頻度も週に1回とか。そのくらいだった。熱心に書くようになったのは多分、24歳とか。そのくらい。脚本を始めた時期と重なる。これが自分にとって、何になっているのかはよくわからないけれど、なくてはならないもので、牢屋に閉じ込められても、無人島に置き去りにされても、日記が書けるならまあ、なんとかやれる気もするけれど、日記がないならもうなにもやれない気がする。月50万のフロウショトクがあっても、モチイエがあってもまあ無理だ。

不思議だなと思う。なぜ日記なんて書くんだ。天使との会話? と思ったけれど、これ以上書くと心配されてしまうのでやめておく。これが公開用と自分用との違いか。どうだろう。わからない。空から今日も沢山の天使が降ってきている。


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