放射線取扱主任者試験について
皆さん、こんにちは。葵です。
初投稿ということで、まずは放射線取扱主任者試験とはどのようなものか、について説明します。
1.放射線取扱主任者とは?
放射線取扱主任者とは放射線障害防止法に基づき、放射線の安全管理における監督を行うものです。放射性同位元素、放射線発生装置の使用者、販売業者、賃貸業者及び廃棄業者は、事業所ごとに、放射線取扱主任者の免状を持つ者から1名以上選任し、原子力規制委員会に届け出なければなりません。
また、資格は第一種から第三種まであり、選任できる範囲が異なります。
第一種: 以下の許可使用者
非密封放射性同位元素、放射線発生装置、10テラベクレル以上の密封放射性同位元素、許可廃棄業者
第二種:下限数量の1000倍を超え10テラベクレル未満の密封放射性同位元素の許可使用者
第三種:下限数量の1000倍以下の密封放射性同位元素の届出使用者、届出販売業者(取扱が非実物、取扱実物は許可届出使用者)、届出賃貸業者(取扱が非実物、取扱実物は許可届出使用者)
2.試験・講習について
資格の種類に応じて、免状を取得するための条件が異なります。
筆記試験の合格基準は、各科目の点数がすべて50点以上であり、かつ全科目の平均点が60点以上です。放射線講習についてはかなりお金がかかりますので注意しましょう。
第一種
①筆記試験(法令、実務、物理、化学、生物の5科目)に合格していること
②放射線講習に参加していること(約20万弱かかります)
第二種
①筆記試験(法令、実務、物・化・生、の3科目)に合格していること
②放射線講習に参加していること(約10万かかります)
第三種
①放射線講習に参加していること(約10万弱かかります)
3.筆記試験の合格率
合格率は大体15%~30%程度です。
【第一種】
実施年 受験者数 合格者数 合格率
2019年 3,357人 788人 23.5%
2018年 3,558人 843人 23.7%
2017年 3,767人 819人 21.7%
2016年 3,678人 788人 21.4%
2015年 3,853人 1181人 30.7%
【第二種】
実施年 受験者数 合格者数 合格率
2019年 1,971人 293 人 14.9%
2018年 2,238人 528 人 23.6%
2017年 2,485人 503 人 20.2%
2016年 2,623人 801人 30.5%
2015年 2,629人 787 人 29.9%
4.受験するメリット
私の個人的な意見として、放射性物質を取り扱う事業所で他人より優位なポジションにつきたい(ある程度出世したい)方、学生でそのような会社への就職を狙っている方に向いていると思います。簡単に合格できる資格ではありませんので。ですが、第二種を持っている人は結構います。優位性を狙うなら、第一種に合格する必要があります。