たこ虹メンバーみなさんへのお手紙①

今日は、2023年3月26日、彩木咲良さんの21歳の誕生日です。2014年の俺の藤井のライブビューイングを嫁と観にいって「たこやきレインボーがいちばんキラキラしていたねー」と話してから9年。それからたこ虹が好きになって、たこツボッを毎週楽しみにみて、2015年の東京ドームシティホールのなにわンに嫁と参戦して、2017年のさくちゃん生誕イベントから現場にも通うようになって、もうずっと長い間、嫁との話題はたこ虹が中心で、嫁と共有して楽しむエンターテイメントになっています。

たこ虹をみてると、私が昔から好きだったものが不思議なくらいリンクして、説明がなくても分かるのがとても嬉しいんですよね。たとえば「にじースターダスト」は、デビットボウイの「ジギースターダスト」のオマージュだろうとか、2016年のなにわンは、オペラ座の怪人のマスカレードのオマージュだろうとか。オペラ座の怪人には続編の物語があって、コニーアイランドのサーカスが舞台になっていて、それはそのまま2017年のなにわンにも繋がってる。

それはもちろん自分の中のひとつの解釈にしか過ぎないんですけど、それもまたいいなって思うのです。
現実が進んでいく中で、ひとつひとつの出来事が自分の過去とリンクしていく面白さ。それはまるで暗い倉庫の中でホコリを被ったガラクタひとつひとつに、光があたり、輝きだすように感じられる。

最近、メンバーは演劇方面にシフトしていますけど、80年代に小劇場の舞台を観ていた私にとって、まいまいが草月ホールに連れて行ってくれたり、れんれんが下北沢の駅前劇場に連れて行ってくれたり、夢の遊眠社の舞台「野獣降臨」(のけものきたりて)を本多劇場で観て、すげーって思った、その舞台で主演をされていた上杉祥三さんと、くーちゃんとさくちゃんは大阪環状線で共演したり、同時期にたくさん観ていた第三舞台の大高洋夫さんとさきてぃは映画共演したりということが、とても嬉しい。大阪環状線の舞台を観た人の中で、「野獣降臨」を観た人は、私だけなのかもなーとも思ったり。
私の記憶の中でひときわ印象に残っている作品やモノゴトとコネクトしていく。そのひとつひとつがとても不思議で、無二のもので、価値あるものに感じられるのです。

その価値をカタチにしたくて、noteにたくさんの記事を書いていました。たこ虹、すげーんだよ!もっと伝われー!と思って書いているんですけど、これもまた、過去とコネクトしているんですよね。
1979年。私が16歳の頃、機動戦士ガンダムが放送されて、これはすごい!と思って学校でひとりで大騒ぎしてました。オニールのスペースコロニー計画が作品世界に落とし込まれててたすごいリアルなアニメなんだよと話でも誰にも伝わらなくて、でもその後、一大ブームになったり。1997年には、歌唱力と作詞作曲の資質と才能を感じる人と出会って、「絶対に、歌と作詞作曲で食べていくと思うよ。その時は私よりも絶対に稼ぐと思うなぁ」と言ったのですが、その方は今現在、第一線で活躍するしてて作詞作曲もするアニソンシンガーになっています。
よくよく考えるとおよそ20年サイクルで同じようなことを繰り返しているんだなって思っています。

この時の記事で、たこ虹は演劇そのものだったのではないか、ということを書きました。これからは、その続きのようなものを書いていきますね。

演劇というとつくりごとのように感じられる人もいるのかもいるかもしれないですけど。でも、演劇はそのようななまやさしいものではないですよね。そんなスタンスでやっていたら観客に伝わる舞台にはならない。地道に稽古を重ねて、試行錯誤して、たくさんの努力をして、多くの時間を費やして、その積み重ねがあってこそ、観客に伝わる表現になり、その表現は物語になり、演劇空間を共有することで感動がうまれる。
たこ虹がここぞという時に歌っていた「たこ虹物語」は、まさしくそのような楽曲だったと思うのです。

演劇は人を成長させます。作品によってはひとつの舞台経験で名優に進化させることもあります。
実際に、私はその瞬間を1999年のつかこうへいの「蒲田行進曲」の舞台で目の当たりにしました。この時の草彅剛さんは24歳。それまでテレビドラマや舞台の経験はもちろんあったのですが、この作品がターニングポイントとなって今に繋がっているのです。
あるインタビューで本人に役者としての分岐点は?と聞かれて「蒲田行進曲かな。蒲田行進曲は特別で、その蒲田の経験があるから今の自分がいる」と答えたことがあるそうで、その言葉からもこの舞台が特別なものであったかがわかります。

蒲田行進曲は、映画にもなっててコメディ作品という印象がありますけど、この時の舞台は物語のテーマをより深く切り込んでいくことに挑戦したものになっていて、大部屋俳優の草彅剛演じるヤスが映画制作の中で理不尽な状況に追い込まれ、人間性すら踏み躙られて、苦悩して絶望して、映画の山場となる「階段落ち」に命を懸けて、不条理と混沌の中から、人間らしさや美しさが浮かび上がってくる作品となっています。(これは私自身の解釈にしかすぎないんですが)(ぜんぜんわからんよね)(蒲田行進曲 草彅剛でぐぐったらちょっと伝わると思います)
つかこうへい演出は独特で、台本はあるものの稽古の中でどんどん変わっていったり追加されたり、それは公演中にも変わっていって、舞台にあがる役者は大変だったと思うのですが、この演出方法と作品の内容と相まって、異常なほどの熱量を感じさせる伝説の舞台になったのでした。

たこやきレインボーそのものが演劇とするならば、その長い時間を積み重ねてきて得られたものは計り知れないと思うのです。そして、おそらくですけども、蒲田行進曲の舞台と同種の体験をしてきたのだろうなということも感じるのですよね。
五人、それぞれが一人でも十分に戦える力量を持っている。でも、バラバラで活動していても、どこか影響し、作用しているようにも感じられる。最強五人組に変わりはないって思えるのです。

ここまで書いて、書き始めて二日が経過してしまったわけですが、まだ書こうと思っていることの半分にもなっていないので、残りは後日書こうと思います。

そして、さくちゃん、21歳の誕生日、おめでとうございます。3/26にインスタで公開した写真がホントステキで。さくちゃんは表現の人なんだなぁと改めて感じましたです。
めんどくさいだけの身体を重くさせる重力から解放されればいいのだ。自由になって、心も身体も軽くなればいいのだ。

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