くりーむそーだ

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最近の記事

支配

街中でも電車の中でも学校でもみんなみんな光を放つ四角の媒体を手にしている。 自分もそのひとりだ。 支配されている。 景色を見ていたり、本を読んでいたり四角の媒体を手に持っていない時よりいっそうそんな風に思う。 少し前また世界が少しだけ軽くなった時、「またか、どうしてそんなにこの世界しか見えないの?」と思ってしまった。でも、インフルエンサーや芸能人はこの世界での意見を受け流さず受け止めてしまう。どんな時もこの世界の住人の言葉は強くなって届く。嬉しい言葉も悲しい言葉も、この

    • ヨーグルトが甘い朝

      いつもと同じようにヨーグルトを口に運ぶといつもより甘くていつもより滑らかだった。制服に袖を通した時、少しひんやりしながらもスルスルと通っていく腕。いつもは引っかかる靴も今日は引っかからずに履けた。雨が降っていて太陽は見えなくても雨音も聞ける。 最近何も上手くいかなくて、毎朝のヨーグルトは少し酸っぱくてドロドロしていたし、雨も憂鬱にいつもは感じるけど嬉しく思えた。ヨーグルトの糖度が変わっただけかもしれない。だけどヨーグルトのおかげで憂鬱に過ごすかもしれなかった今日をポジティブ

      • 安心感

        私の名前を呼ぶ彼の声。学校で唯一、苗字でもあだ名でもなく下の名前で呼んでくれる。 その声にどきどきした胸を落ち着かせながら平然を装って返事をする。 笑ってしまうと顔が赤らんでいくのが怖くて上手く笑えない時もある。 私は彼のことが好き。大好きなのかもしれない。 でも、これまで生きてきて、「付き合いたい」だとか「将来も一緒にいたい」と思えたような好きという感情とは少し違うように感じている。これは何故なのか、好きじゃないのか、そんな思考で授業中はいっぱいになっている。 いつもの恋

        • 世の中のJK

          JKって言葉で一括りにするな。 多分世の中のJKはもっとキラキラしてて毎日笑顔、だけど、だけど、自分はキラキラしてないし笑顔も毎日は作れない。人間関係も勉強も進路も好きなことも全部ぐちゃぐちゃにしてゴミ箱に捨てたくなる。でもそれは許されない。別に捨てたからって誰かに殺されるわけでもない。けど、これからの自分の未来が許さない。プライドが高いだけかもしれない。ほんとはずっと好きなことをしたいし、好きな事だけをしていれば好きなことも、ぐちゃぐちゃにしたいなんて思うことはないのかもし