【立憲泉代表、定例記者会見】4/28
金曜日の定例会見の報告です。今回は、補選・統一地方選後の初めての記者会見でしたので、選挙結果を受けての報告と所感、から始まりました。
一応、前の記事では幹事長会見で配られた資料を元に、数値的なところは載せましたが、今回は選挙後初の代表会見です。どんな言葉によってこの補選と統一地方選を総括されるのか、注目されました。
しかしながらこの日は、入管法改正案の可決が見込まれる日で、多くのデモが国会前に集まっていたのですが、ご存知でしょうか?
立憲民主党は去年、ヴィシュマさんをいびり倒す職員の所業を記録した動画を公開させ、与野党協議で在日外国人や難民の方々が国の職員によって人権侵害を受けなうよう改善する法案を出していました。
が、この春、強行政府と化した現政府与党はこれを振り出しに戻し、申し訳程度に維新と政策協議を行っていました。
(新自由主義とは?一体なんなのでしょうか?)
結局、難民申請になかなか許可が下りないままに滞在する外国人を、3回目の申請までで打切り、強制送還できるようにした法案を、この日、強行採決したのです。
国際的に強く非難されている日本の”拷問入管”。これを今まで通り続けるばかりか、難民を戦地等に送り返すという仕打ちまで加える、そのことについて国際法に抵触するのではないかと外国人記者(TOP写真)からの質問があったので、それを先に掲載します。
● NHK国際放送局、マイヨールさん(TOP写真)
Q、今回のポイント「3回目の難民申請をした人を強制送還できる」というのが国側の狙いです。難民を追い返すなという国際法に触れる可能性があります。そのことに泉代表のコメントをお願いしたい。
A、仰る通り、国際機関からも日本の入管行政は指摘を受けています。その人権侵害のおそれのある部分の改善が見込めない、今回の法案であると、わが党は判断しました。
Q、立憲は反対を決議したそうですが、その理由を明確に話してください。
A、元々、日本の難民認定率は極度に低いです。今回の政府案において「難民認定申請を2回までに制限する」という事については、むしろ法制度において大きな後退になってしまう、ということで考えて、私どもは飲めない法案です。
我々は今までも国際機関”UNHCR”などの見解を踏まえて入管法を再定義するべきである、と言って来ました。はっきり言って維新と作ったこの法案については、どこまで改善に本気であるのか??首を傾げざるをを得ない内容だと言わざるを得ません。
Q、本日、採決されると思いますが、今後の法案に立憲民主党が影響を与えることができますか?
わが党では「難民等保護委員会を設置して難民の認定を行う」という案を訴えて来ました。また、「収容の際、司法による審査を導入する」という事、そして「全件収容主義」を撤廃するという事、「収容期限の上限を設定する」という事、を国会で訴えています。
●西中フリージャーナリスト
Q、修正部分が議論が不十分であるとされていますが、更に問題部分を明らかにしても採決され、本会議に持ち込まれる可能性がある訳ですけれども、今日1日、党代表として、どのように臨みたいか?を教えてください。
A、委員会までまだ時間があります。ですので、国対間では様々なやりとりがされています。今国内に生活する難民の皆様に対して厳しいものになるということが見込まれますので、成立を食い止めるべく、わが党も、精一杯やろうと思います。
<ここからは、選挙の話題です>
泉代表は、いくつか次のように総論を述べました。
「選挙前に大々的に発表した子育て政策には社会保険料を上げて財政対応するなど、我々一般国民の生活を苦しめる自民党政治。これに対して民意を反映させる為、選択肢が必要な国民のニーズに応えるために、難しい選挙区であっても勇気ある3名を立候補させることが出来たことを誇りに思うし、評価したい。」
「統一地方選を通じて、また補選の現場を訪ねて感じたことは、全国において立憲民主党を応援していただいた人々は本当に多く、私は応援演説で現地の方々にお会いする度に多くの人々から強いお気持ちをいただいた。これからも政策に自信を持って我々の考え方を広めて行きたい。」
「国政補選で1議席も得ることができなかったのは残念。皆様の苦労に報いることが出来なかったと言う思いはございます。」
他に良かったこととしては、目標の60名を遥かに上回る90人の若手議員(45歳以下)の当選について発信がありました。20-30代の多くが、立憲民主党の自治体議員から政治の道を目指して入党して来ている様子が確認できました。
他、感触からの提案として「無党派層が立憲民主党のあり方に集まってきたのを感じるので、彼らが当選した議員のそばに今後も集っていただき、立憲民主党の力になっていただくような状況を作れるように、考えていきたい」と話しています。
今後の企画として例えば、政治スクールを各地で開催、インターンを各地で募集、女性議員サミット、若手議員サミット、などを催して、「ボトムアップの政治を体現していく」ために地方で活躍できる仲間たち(サポーターなど)、を作り上げていきたいと述べました。
<筆者が感じたこと>
筆者は、ワクチン接種による超過死亡などが顕著であっため、推進役でもあった立憲民主党の自治体議員は、かなりその煽りを受けるのではないかと思っていたのですが、世田谷区の保坂区長ほどの逆風には、見舞われなかったようです。
「5議席増えた」ということについて岡田幹事長は不満げではありましたが、業界人がこぞって楽しみにしていた「立憲民主党はやがてもう少しで自滅して無くなる」という予言に対し、予想を裏切る結果となっています。
大きなマイナスという予測から0に近づけ、プラス5となったとも言えます。筆者は、業界人の選挙前予測(不正選挙開票も見込み)から50名は多く受かっているのではないかと考えます。
トップダウンというわけではなく、自主的に制定された統一政策により、想いの全国網羅ができ、政党が責任を持つ一律の信念を示せた事で、立憲民主党の立ち位置が地域の中でよりはっきりしました。そして若く志のある者達が集う場所、にも成り得る予兆があります。
それ以外にも、普段の地域での活動を泉代表が義務付けていたので、人となりに触れることができ、自然と国会中継を見てくれる市民も増え、マスコミが作る虚像としての嫌われ者、立憲民主党のイメージは、払拭され、変わっていったのではないかと想われます。
憲法を堅持している政党であること
困難者の良く調査されていること
熟議がなされるため決定内容が穏便であること
目立たない普通の人達が蔑ろにされない
強行ではない政党であること
議員にとって市議ー県議ー衆参議と繋がれる
中央の情報が取りやすく、意見交換できること
そんな風に、選ばれる理由があります。日本人の為の政党です。私的感想として、補選3区は、いつものように病院票コピーの積み増し感が拭えません。NHKの速報グラフ表示も、ゼロ打ちしないまでも、かなりシナリオチックで怪しかった。。。
<泉代表から、補選についての個別の見解>
●大分については、もともと立憲民主党の支持率が15%という土地で、政党支持率には50%に到底届かないはずが、吉田さんの実績等々の底力と政権への批判を積み重ね、五分五分までまで来た事に対し「最後の競り合いの力不足、運動に厚みをどう作っていくかが課題」としながらも、評価できる闘いだった、と述べています。
●千葉5区の選挙区ですが、自民党候補者の得票率が3割だったという事で、民意として自民党を選ばれた訳ではないと言う事はわかっている。それ以外の票は分散となった。野党の中では一番得票いただき接戦に持ち込んだのが我が党だった、という成果は見えるものの、今後はこの構図をよく頭に入れて次に挑む必要があると述べました。
● 山口4区ですが、有田芳生さんの英断により、議席はいただけなかったが有意義な戦いができて感謝している。他の党はどこも怖くて擁立できなかったものを「黙さず戦う」として元参議院議員が立候補できた事は大きく、他野党と一線を画す、野党第一党の本気で戦う姿勢を示すことが出来たとの意味合いを伝えた上で、以下のように結びました。
『有田氏の知見・知性・勇気で、地元の疲弊を明らかにし、安倍政権の弊害と、統一教会との癒着による国政への弊害を指摘することができたので、以降の地方行政にも影響を与えると思うし、全国の仲間に希望を与えてくれた。』
『統一教会と癒着した自民党に対する戦いには今後も、マスコミや国民の皆さんに参加していただきたいと思っている。』
● 山口2区では、公認・推薦ではありませんでしたが、民主党政権時の元法務大臣、無所属で出馬された平岡秀夫氏を、党としてではなくても、多くの個人が仲間として応援に行きました。私も出馬決定以前からエールを送っておりましたし、多くの自主支援は事実であります。山口の地で大変な接戦となったことは喜ばしく、非常に敬意を表したいと思っていると話しました。
・・・・という訳で、とても妥当で良い内容で説明されたと思います。やはり政治家は言葉の選び方が適切で本当にうまい。というか、このように説明されてしまうと、恐らく記者たちも、ぐうの音も出ません。
《以下、記者からの質問への回答など》
●毎日新聞の記者に「補選の当選者のうち、女性が3人であったことについてどう思うか」と聞かれ、「理由は一概には言えないが、女性の候補はたくさん出てきたのは、政治の閉塞感を打ち破りたいと言いう意思が国民にあったことの表れでは」と答えました。また、女性比率の実績について問われ、女性比率につては擁立時には23.4%だったのですが、蓋を開けてみると30.05%、と勝率は高かった。60議席の女性議席が増えた。と報告しました。
●共同通信に「今後も共闘を呼びかけてくのですよね」と言われ「門戸を開いたスタンス」は保つものの、こちらから積極的に過度に呼びかけるスタンスではない「他党のスタンスは尊重する」と述べました。むしろ自分たちの充実に重きを置きます、ということです。
●同じく共同通信から「維新の顕著な伸びをどう思いますか?」と問われ、「勢いはあるので、そこと競って行きたいと思っている。」と述べました。また、維新の地方議員は201名とのことでしたが、立憲民主党は351名ということで、まだまだ引き離しています、とも話し、報道の偏りが気になることを暗に発信されました。
●北海道新聞から「補選敗退を受けた党としての課題は?」とストレートに聞かれ、「我が党は、もっと厳しい状況から、しかし勝たねばならぬと言う状況である。他の政党が共闘を考えていないのであれば、我々の戦略の構築をはかるのみである。」と答えました。
●総選挙に向けての心構えを問われ、着手しており、幹事長に衆議院選挙の候補者擁立の指示を出しましたと連絡しました。擁立は現在決まっている候補に加え、140名にプラスで考えているそうです。
●時事通信は「執行部は今回の補欠選挙の責任を取りますか?」と問いましたが、総選挙もいつあるかわからない、慌ただしい中でそう言ったことは考えていない、と述べました。
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