見出し画像

ブロック1環境 ナーガラジャミラー

攻撃力防御力1の差が戦闘の勝敗を分ける

これはブロック3以降のモンコレTCGのゲームデザインなのですが、それを先取りしたような戦いがブロック1の段階で垣間見えるのです。それがナーガラジャのミラーマッチ。

ブロック1環境ではドラジェとナーガラジャが強デックでしたので、ドラジェ vs ナーガラジャだけでなく、ドラジェミラーやナーガラジャミラーのマッチアップが数多く見受けられました。ドラジェミラーは先にドラジェとフリスキーを引いた方が勝ちなので、運要素がかなり強いです。

一方のナーガラジャミラーでは、ハイスペックなナーガラジャを引いた=即勝ちとは言えません。デックの特性上、相手に隙を見せないようじっくりと戦い、デック50枚のすべてを使った総力戦になるケースが多いです。

対抗できるけどあえて対抗しない
なぜなら対抗すると手痛いカウンターを喰らうから

相手はどれだけ対抗札を握っているのか。もし対抗負けをした場合、どこまで不利な盤面に陥ってしまうのか。それらを考慮した上で攻めを継続すべきか、自重すべきかを決断しなければいけません。

こうしたギリギリの戦いがナーガラジャミラーでは多いので、プレイヤーの読みの力が磨かれていきます。そしてその読みの力は、現在のモンコレDやモンコレ20th環境でも活かせるはずです。本稿ではモンコレが上達したいという方に向けて、その手助けになるナーガラジャミラーという遊びを提案していきたいと思います。

デックレシピ

まずは使用するデックから見ていきましょう。ナーガラジャデックには様々な型がありますが、ミラーを想定した構築を筆者ハリーが作成しました。

龍皇子ナーガラジャ 3
竜鳴の騎士ラインズベル 1
ナーガの龍鏡騎兵 3
スコール・ドルフィン 2
マッド・ドラゴン 3
ムスペルの闘士 3
ウォーター・エレメンタル 3
七つの海の王子トリトン 1
シルヴィアの竜太子 3
マッド・リザード 3
幽谷の竜使い 2

オーシャン・タイド 3
フラッド・フィスト 2
プロテクション 3
キュクレイン・フラッド 2
レジスト 3

カルバレットの閃光玉 2
封印の札 2
魔力のスクロール 3

流水の護法陣 3

このデックのポイントは、極力サイコロを振る行為をなくして運要素を排除しているところです。そのためファイア・スモーカーやベヒモスは0枚になっています。ダイス目が1しか出ないことで有名なモンコレTCG界最強の男、BURGERさんがこのデックを使ったら勝って勝って勝ちまくると思います。まあその結果には1ミリも興味がありませんが。

通常ではマテリアル・ブレイクが入るのですが、ナーガラジャミラーではハズレ札になるのでキュクレイン・フラッドを積んでいます。また、このミラーだと封印の札の価値が少し低いので2枚にし、その代わりに流水の護法陣を3枚にしています。

次に、当時のモンコレを知らない方のために1枚1枚のカードを解説していきます。

カード解説

龍皇子ナーガラジャ 3
このデックの軸となるカード。先攻の場合でも相方がドラコンなら◎能力を使える。

竜鳴の騎士ラインズベル 1
飛行進軍を活かして進軍したい。

ナーガの龍鏡騎兵 3
ナーガラジャとパーティを組ませたい。特殊能力は精神ダメージなので耐性津波持ちにも有効。

スコール・ドルフィン 2
6ダメージは無属性なのでレジストの耐性付与では守れない。耐性津波持ちなので水スペルでは死亡しない。

マッド・ドラゴン 3
ナーガラジャとパーティを組ませたい。

ムスペルの闘士 3
イニシアチブ+1の攻撃力5なので、マッド・ドラゴンやスコール・ドルフィン相手に先攻を取って攻撃したい。

ウォーター・エレメンタル 3
スコール・ドルフィンの下位互換だがレベル4で即時召喚できるのは偉大。耐性津波持ちなので水スペルでは死亡しない。

七つの海の王子トリトン 1
特殊能力をナーガラジャに使って守ったり、自身に使って防御力5の壁になったりと様々な運用ができる。

シルヴィアの竜太子 3
英雄点なしでトリトンと同じ使い方ができて飛行進軍。なおかつラインズベルの能力コストになったり、先攻でもナーガラジャ◎能力の対象になったりする便利ユニット。トリトンとは違い、こちらは自身のスペル枠消費がコスト。

マッド・リザード 3
防御力3は強い。単独でキュクレイン・フラッドを撃てるレベル2ユニット。

幽谷の竜使い 2
攻撃力3は強い。マッド・ドラゴンやマッド・リザードへのカウンターで即時召喚したい。

オーシャン・タイド 3
貴重な20点除去カード。相手がスクロールを使った後に撃ちたい。1枠の3点行動完了を使いたい場面も結構ある。

フラッド・フィスト 2
相手が戦闘スペルを使ってない場合でもダメージは与えられる。ここぞという場面以外では2枠で撃って確実に相手の戦闘スペルを打ち消したい。1枠の1Dダメージは博打要素が強いのだが、1D=4~6を出さないといけない場面が必ずある。その状況で1D=1を出すのが我らがBURGERダイス。

プロテクション 3
ナーガラジャミラーだとレジストよりもプロテクションの方が価値は高い。

キュクレイン・フラッド 2
津波6点ダメージを防ぐ手段は豊富にあるので、撃つタイミングは非常に難しい。

レジスト 3
ブロック1最強の防御札だが、ナーガラジャミラーだと防御力アップのためだけに使う場面も多々ある。

カルバレットの閃光玉 2
攻撃と□特殊能力を打ち消すカード。ナーガラジャの◎能力は打ち消せない。

封印の札 2
攻撃が打ち消せない代わりに◎能力を打ち消せる。

魔力のスクロール 3
相手のオーシャン・タイドを打ち消して自軍ユニットを守りたい。

流水の護法陣 3
水属性ユニットが支配していないと効果を発揮しないので注意が必要。 手札上限枚数が7枚になると対応力がかなり増すのでしっかりと支配していきたい。

ナーガラジャミラーをプレイするメリット

どのユニットでパーティを組むか
どの戦闘スペルを先に撃つか
どの進軍が正解なのか

冒頭で書いたようにナーガラジャミラーは運要素が少ないので、一手一手に上記の読みを入れ、細かなボードアドバンテージを積み上げないと勝つのは難しいです。こうした学びが現在のモンコレDやモンコレ20th環境においても活かせるのではないでしょうか。

またすべてのカードが必用牌になってきますので、手札調整フェイズでは慎重に考慮しないといけません。手札を大胆に切りすぎると後半に息切れを起こしてしまいます。

特に今回取り上げたナーガラジャのミラーマッチでは、前衛のユニットを1枚ずつ削りあうようなゲーム展開になりやすいです。一気に勝負を決めようとすると手痛いカウンターを喰らいますので、じっくりと腰を据えて我慢する力や戦線を維持するための守備力が養われます。

ナーガラジャミラーオンリーの大会が開かれたら面白いと思うんですけどね。プレイングスキルの高い人が勝ちやすいルールなので優勝すれば名誉がありますし、ギリギリの戦いばかりになるので名勝負がたくさん見れるはずです。現行レギュレーションの息抜きにはもってこいの遊びになっているはずです。ぜひ遊んでみてください。

というわけで次回に続きます!
次からはブロック2編です。