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不思議な風子さんとタロットカード

今日はずっと前から書きたかった、風子さんをご紹介します。

私の知人に風子(ふうこ)さんという女性がいます。
彼女はとても不思議な人で、いわゆる見えないものが見えたり
感じたりする人なんです。

こんな事を書くと、
「あ〜ハイハイ、そっち系の話ね〜。
女の人って好きだよね〜そーゆーの。
てゆーか何かオカルト商売的な方向に行く気?」

と速攻思われそうですし、それもしょうがないと思うし、
私だって
「こんな説明のつかない話、遂に書き出しちゃったよアタシ!」
とすでに思っているのですが、

彼女と出会ってから二十数年あまり
あまりにも積み上がった不思議でちょっとコワくて面白い話を
書き留めるめずに死ねるのか?いや死ねん。(予定はありません)
と思ったので、コソッとここに記録してみることにしました。
興味のある方は、話半分にお付き合いくださいませ。

今から四半世紀以上前(大昔や)。
出会った頃の彼女は一般企業に務めるごく普通のOLさんでした。

ただ、待ち合わせた駅前で
「ねえ、さっきから入り口で
泣いているあの女の子どうしたんだろうね」
と友人に言うと
「え?どこ?」
と言われるので、
「ほら、あの白い着物を着た女の子よ」
と指さしてみせたら
「え?見えないんだけど何?怖いんだけど?」
と友人に怯えられるやりとりが日常茶飯事の
いわゆる現代とは違う意味でのアンテナ強め女子でした。

彼女は、思いました。
「こんなもの見えてもしょうがないかも…
見えても私じゃ何もしてあげられないし。」
彼女が言うには、それは周波数の感じによく似ていて
ザワザワとする周波の中をチューニングを合わせるように、
ピタリとある瞬間に重なった時、
やたらとその現象が現れる気がするそうです。

だから、わざとずらして、ずらして、
なるべく見えないように気をつけて暮らしていたそうな。


私「え!そんなラジオみたいなこと出来るの!?」
風子さん「出来ちゃうのよね」

はっきりいって、そういった『あの世アンテナ』が
ほぼ無い私にとってそんな体験もすごいのに、
それを独自で把握し調整しながら暮らしてるという
彼女の話は未知なる世界すぎてもはやなんとも…
信じる信じないを通り越して、ポカーン顔でいつも聞いていました。

しかし、
「その体質のせいか分からないんだけど…
昔から私のタロット占い、よく当たるって言われてるのよ」
と彼女が言ったときは別でした。

「え〜!占い⁉それはやって欲しい〜!」
まだ二十代の乙女だった私。
その年代の女子と同様に星占いや恋話は大好物で、
すぐに飛びつきました。

彼女はちょっと考え込んで
「う〜ん…、あ〜でも今は無理かも」
と躊躇する様子。

…あら、急に占いに飛びついたから困らせちゃった?
なんて思っていた私に彼女はこう続けました。

「そのタロット、叔母から譲り受けたものなんだけど、
時々…勝手に行方不明になるのよね。」


勝手に行方不明になるタロットカード!?

勝手に行方不明になるタロットカード!?


「でも、不思議なんだけど、忘れた頃に戻ってくるのよ。
まあ、戻るたびに少しづつ
ボロボロになってるのには困るんだけどね〜…」

なんそれ怖っ!

ニッコリと笑う風子さんの笑顔がさらにコワイっす!

これが不思議な風子さんとの長いお付き合いの始まりです。

(ちなみに、そのカードは誰かが持ち出すことも無い
自分の部屋の本棚においてたそうですよ)

結局私がそのカードと出会えたのは数カ月後のこと。
「カード出てきたよ〜」と彼女が見せてくれたのは
本当に普通のカードでした。
これは信じていいの?もしやこれは彼女の演出??
あたしからかわれてる??

そんな思いもひっくるめ、
不思議な風子さん話を時々記録して行きたいなと思います。


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