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《2024年版》荒れる夏競馬の本質と「かんたんな攻略法」を知る

マネードラゴン投資馬券塾です。ブログ開設とメルマガ創刊からはや10年。未勝利戦やダート戦、長距離戦、VTRの見方、データの見破り方など、マニアックな情報をわかりやすく発信してきました。

さて、宝塚記念が終わると、いよいよ本格的な夏競馬のシーズンです。このページでは、荒れる夏競馬の本質と「かんたんな攻略法」をお伝えします。

夏競馬には3段階ある?

実は夏競馬は、レースや配当の傾向から、3段階に分かれます。宝塚記念の2週前からすでに函館開催は始まっており、減量騎手がオーバーペースで逃げ大バテするなど、中央場所では見られない雑なレースが見られています。これが夏競馬の第1段階。

次に宝塚記念翌週からの、函館、福島、小倉のオールローカル開催。不可解な大荒れ競馬がさらに増えます(第2段階)。

筆者遠征時の新潟競馬場パドック

しかし本当に深刻な荒れが見られるのは、新潟競馬が開幕する7月第4週以降です(第3段階)。

《データ》実際に昨年の単勝万馬券の出現を見ても、6月は0件、7月は2件、8月は4件でした。8月は毎週のように単勝万馬券の花火が上がります。

春にソコソコ勝っていた競馬ファンが大損失を被る時期

JRAはなぜローカル開催を中心とした夏競馬を組むのでしょうか?

これはひとえに、実力を問う府中、阪神などの中央場所では勝てない弱者にあたる馬を救済し、生産者を含む多くの競馬関係者に平等に生活資金を分配するためです。

例えば牝馬は、弱者にあたる馬の代表格です。

体格や筋力が牡馬に劣るうえ、春の時期はフケが出るため劣勢となります。フケは、ある意味ヒトの女性の生理に近く、ピークの日には体が思うように動かなくなる馬もいるようです。夏競馬の時期にはフケも収まり、牝馬にとっては過酷な、急坂や長い直線が減るため、成績を取り戻す好機となります。

《データ》実際に昨年の5~8月の牝馬全体の複勝回収率を見ると、4月は69%と散々ですが、6月には89%、7・8月はいずれも84%を記録しています。

もう1つ、JRAが夏競馬を組む理由が「競馬ファン対策」です。

JRAの大目標は、競馬の勝ち組を増やさないこと。競馬は勝てる方法が見つかれば、投資金を上げ総取りが可能ですので、配当が下がり本命馬券ばかり出るようになり、競馬は存在意義を失います。

こちらは、宝塚記念の日の函館5Rの馬券(筆者発行のメルマガの絶対勝負レース)。

少頭数とは言え、データに乏しい新馬戦には、有名な血統馬への応援馬券を除き大量の票が集中しないもので、オッズからも複勝110~120円を想定しました。しかし、締め切り直前に、この馬の能力を見抜いた人や組織から集中票を喰らい、異例の100円戻しとなりました。

このような事態(低配当の増加)を避けるのが、夏競馬の役割です。春に勝ってきた競馬ファンは、おおむね馬の能力重視のスタンスはず。自信を持つと、そのままの手法で次に臨むのが人間の本性ですので、夏になけなしの競馬貯金を吐き出すことになります。

夏競馬で大損をしないためには、発想を転換するだけでもOK

前述したように、夏競馬は3段階に分けて進んでゆきます。

この番組設計もよくできており、初めの段階(宝塚記念の週)までは、東京コースの競馬も続き「実力重視」の予想法がある程度通用するように見えます。そして、徐々にローカルにすり替えてゆくため、気づいたら大金を失っていることが多いのです。

夏競馬で大損をしないためには、どうすればよいでしょうか? 詳細なデータを見ずとも、発想を転換するだけでもOKです。

上は、ブログ・マネードラゴン投資馬券塾に掲載している、東京2400mのコース分析です。このコースは、ダービーやJCが施行される、種牡馬選定や競走馬の国際レーティング(格付け)につながる、強者必勝の舞台です。

図を見てすぐに分かるのは、とにもかくにも直線比率が大きいこと。コーナーですら、途中に線分が組み込まれており、ほとんど直線といってよいコースです。

クルマに例えれば、高速道路。

高速道路で競えば、速くて高性能のクルマが勝つのは必至。小型車よりも、大きなエンジンを積める大型のクルマが有利です。馬なら、大柄で歩幅が大きく、持ち時計が速い馬が有利となります。

そして、競馬を真に理解するためには、上のようなたとえ話(高速道路)に納得するだけでなく、実際に町なかで競走馬になりきって通行人との競走(競争)をやってみることです。

東京競馬場は、クルマが滅多に来ない田舎のかなり広い道を、まっすぐに走って競走(競争)するに近いです。アスリートに勝てるはずがないことはよく分かると思います。

では、人間がローカルを体感するには、どのような場所で、頭のなかで競走(競争)をすればよいのでしょうか?

有料部分では、ローカルの本質を頭に叩き込むことができる、町なかの意外な場所を説明します。これだけで夏競馬の戦い方が大きく変わります。人間は初期の刷り込みに弱く、着順が良く専門家の重い印がそろった馬は、分かっているつもりでもつい買ってしまうからです。

その後、VTR観察でのチェックポイントや、データ面での狙いに入ってゆきます。筆者は、2023年にAI基準のデータベースを導入。2024年3月からは、本格的なデータベース予想を展開しています。データを扱った時間は、ゆうに千時間を超えますので、ほかにはない確実なデータを出せるはずです。

同じ縮尺で比べると、驚くほど小さいローカル競馬場

上は、Googleマップの距離測定機能を使い、直線に500mのラインを置き、2つの競馬場を同じ縮尺で比べたものです。JRAなどのコース図は、通常縮尺を無視しているため、違いが分かりづらいですが、福島はかなり小型です。

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