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「私の財産告白」人生即努力、努力即幸福

こんにちは、MABOです

今回は本多静六さんの著書「私の財産告白」を読破したので感想文を書いていきます!

資産形成における「一般解」を本多静六さんの実体験を基にこれでもかと詰め込んだ一冊です。

自分は平凡だと思っている人ほど読むべき一冊です!!

概要

本書は以下のような構成で書かれています。

第一部 私の財産告白

第二部 私の体験社会学


第一部の「私の財産告白」では、
本多静六さんの財産の変遷が書かれています。

少年時代は貧乏暮らしをしており、東京大学入学後にドイツ留学を経て農学部の助教授となったものの、周囲から高給取りだと思われて、気づけば家族は9人に増え、結局貧乏生活を余儀なくされたというところから話が始まっています。

その後、一念発起して倹約生活の末に貯まった貯蓄を投資に回し、事業も営むことで大きな資産を築き上げました。

その人生の中で実践したお金との向き合い方が、現代にも通ずる重要な教訓となっています。


第二部の「私の体験社会学」では、
本多静六さんの働き方から、社会人としての振る舞いについての教訓が書かれています。

本多さんはもちろん投資家として資産を増やしてはいましたが、大学教授としての仕事や、そこから派生した林業での営みなど、労働で多くの資産や社会経験を積まれています。

この労働からの教訓は現代サラリーマンにも通ずる内容です。

むしろ、50年以上前に書かれたとは思えないほど合点がいく内容でした。

とても普遍的な教訓ですので、サラリーマン必読と言っても過言ではないと思います。

これらのお金との向き合い方、働き方の教訓について特に気になったポイントを書いていきます。

四分の一天引き貯金法

まず重要なポイントは質素倹約であること!

概要にも書きましたが家族9人を養いながら、経済的に独立できるほどの貯蓄することは至難の業です。

そこで、本多さんが実践したのが「四分の一天引き貯金法」でした。

やり方は至ってシンプルで、給料か入ってきたら四分の一を天引きして貯金します。

いやいや、そんな貯金法なんて今や当たり前でしょ!!

と、思う方もいるかもしれませんが、実際にできている人はどれくらいいるでしょうか?

案外、カード払いが多いから今月は天引きやめようかなとか、欲しい物があるからちょっと貯金を使おうかなとか、そんな感じの人が多いのではないかと思います。

かくいう私もその一人で、いつもカツカツでやりくりしています(汗)

しかし、本多さんは覚悟が違います。
お金がないときは胡麻塩でやり過ごし、四分の一天引き貯金法を徹底したのです。

つまり、「貯金の問題は方法の如何ではなく、実行の如何である」と本書では書かれています。

誘惑の多い現代においてはさらに強い覚悟が求められそうですが、一方で、財形貯蓄やiDeCo、積立NISAなどの仕組みが発達しているので、それらを活用しない手はないですね。


貯金は雪だるまの芯になる

四分の一天引き貯金法で積み上げた貯金は、銀行の利子や、投資によって増やすことができます。

貯金額や投資額が多ければ多いほど、複利の効果で資産はどんどん増えていきます。

本多さんもこれによって日に日に生活は改善され、極貧生活から逃れられたそうです。

本書では投資についていくつかの教訓が書かれています。

好景気には倹約貯蓄、不景気に思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返す

これは現代でも同じことが言われていますが、好景気の株高や、ノッている株を買うと、高値掴みとなって後々損をするかもしれません。

むしろ、株価が暴落したときに嬉々として買い向かうことで大きな利益を得ることができます。

本書では時節を待つと表現されており、常に情報を収集して、タイミングをじっと待つことが投資には必要だと書かれています。

もう一つの教訓は、

投資の条件は安全確実であることだが、絶対安全のみを期しては手も足も出ない。比較的安全まで歩み寄る必要がある

これもまさに現代に当てはまる内容ですね。

日本人の多くは資産を銀行に預けていますが、銀行の利息は低いので全然増えません。
そこで株式投資に挑戦する必要がありますが、一点集中の「投機」を行ってしまうパターンが多いかもしれません。

この比較的安全というのが投資では非常に難しいことであると思います。

しかし、実は現代における比較的安全の一つの解は多くの書籍等で紹介されています。

それは全世界インデックスファンドへの積立投資です。

理由はぜひ、以前に書かせていただい「ほったらかし投資術」の読書感想文を読んでみてください。


平凡人の成功法

第二部の「私の体験社会学」では、サラリーマンとして働く上での教訓が書かれていますが、特に私のような中間管理職にはど真ん中で刺さる内容でした(汗)

例えば、上手に人を使う方法として、

称賛は春の雨のごとく、叱責は秋の霜のごとし

という表現がありました。

人を褒めることは人を蘇き返らせ、のびのびとさせるが、小言は人を傷つけて萎縮させてしまいます。

本書では称賛8割、注意2割程度に心がけなさいと書かれています。

私自身も中間管理職ですが、人を褒めているときの方が自分も気持ちいいし、相手も気分が上がって仕事に励んでいるように感じます。


そして私が最も印象に残ったのが、

平凡人の成功法は「職業の道楽化」

であるという内容です。

本書では、

富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない

と書かれています。

確かに人生の大半を占める「働くこと」が道楽化すれば、毎日が楽しくて仕方ないですよね。

月曜日が憂鬱だ〜と思うことはなくなるでしょう。


さらに本書では平凡人が天才に勝てる唯一の方法職業の道楽化だと書かれています。

つまり、「好きこそものの上手なれ」で、好きなことを夢中になってやることで天才を凌駕する結果を出せるかもしれないということです。


では、どのようにすれば職業を道楽化できるのかというと、

努力また努力のほかはない

と書かれています。

心にグサッと刺さりますね(泣)
わかっちゃいるけどできないのが現実かもしれませんが、職業を道楽化するほど打ち込むことが、大成する唯一の途だということですね。

まさに「人生即努力、努力即幸福」ですね!!


最後に感想

本書は1950年にオリジナル版が書かれています(そんなに前だとは信じられませんが、、、)。

ということで、文体が少し古いので一見すると読みづらいかもしれません。

しかし、内容が普遍的なので、意外とスッと読むことができました。

また、本多静六さんの人生談は、現代に読んでもなんとなくわかるな〜と共感できる部分が多く、読み物としても面白いと感じました。

そしてなにより、KindleUnlimitedで読み放題でいいのか!?

と思うほどの名著です。

無料期間もありますので、ぜひ、お試しあれ!

明日から質素倹約、即努力に励みます(汗)



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