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父の誕生日に思う事。

父は先日78歳の誕生日を迎えました。

10年前「僕は年を取らないので今後一切誕生日祝いは不要」と

言い渡されました。


何だか変な宣言だけど、まぁこういうこだわりが強い所が父ですし

本人が嫌がる事を無理やりやってもねぇという事で

父限定で誕生日のお祝いをしない事になりました。

離れて暮らす姉にもその旨を伝えているので

特になにもせずお祝いの言葉も言わずごく普通の日として過ごしました。


年齢に縛られない生き方をしたいのかな?

私も中年になって父の気持ちが少しだけわかってきた気がします。


毎年父は11月が深い鬱、12月から1月は緩やかに回復し

お誕生日月の2月は強めの躁になるというパターンでした。

が、今年は軽めの鬱状態がじわーっと長い。

体調もすこぶる元気ではないけど特別悪くも無いといった感じ。

精神的な落差が少なく私の目から見るととても穏やかに過ごせています。


昨年の1月、2月の父は心身共に波が大きく

毎日のように転倒と失禁を繰り返していました。

一時は他の病気かもと心配しましたが

3月に本人が「お酒を辞めてみる」と言い出して事態が変わりました。

(※実際はお酒をスッパリ辞めたという訳ではなく毎日の寝酒から

毎月2回晩酌する事にしました。)

我が家とお酒には因縁めいたものがありまして

祖父の代から悩みの種でもありました。


素面の祖父は孫の私達や私の母にはとても優しく面倒見の良い人でしたが

大酒飲みでお酒が入ると豹変するタイプ。

深酒すると必ず包丁を持って祖母を追いかけまわしていたようです。


父もそれを受け継いで(暴れはしませんが)

お酒に溺れる程飲んでしまう人です。

膵臓、肝臓を壊しても飽き足らず、結局左目を失明しても

お酒を辞められませんでした。


父の友達は大酒飲みが多くその人達の口癖が

「死んでもいいから酒が飲みたい!!」でしたから

その言葉通り親しい友人達は還暦を迎えること無く

皆この世を去りました。

父もその仲間入りをしたがっていたような。。。


そんな父がお酒を控えると言い出したから母も私もビックリです。

お酒から遠ざかる事で父の足取りがしっかりしてきて

日課のようにしていた転倒と失禁が激減しました。

あのふらつきはもしかして千鳥足だったの?と思ってしまう程です。

この様な改善は以前記事にしたメンタルのお薬を減らした事と

お酒を控えた事の相乗効果ではないかと思っています。

そして最近ふと気が付いたのですが

父の体幹がしっかりとしてきたような気がします。

以前は一人で椅子に座っていると体が勝手に右や前に傾いて

目を離したすきに椅子から転げ落ちていました。

転倒してしまうと足に上手く力が入らないので

フローリングで足がツルツルと滑ってしまい踏ん張りがきかない。

母と二人がかりで抱き起すのに一苦労でした。

2日前、久しぶりに転倒した時は私が手を貸しただけで

難なく立ち上がれました。

入浴する際も一人では浴槽を跨ぐこともままならなったのに

あっさり一人で入浴出来てしまったり。


特にリハビリを頑張っているわけでもないので

ヒモトレのお蔭かもしれないなと感じています。

因みに父が巻いているのはたすき掛けのみです。

腰のひもはトイレで邪魔になるとの事で捨ててしまったとの事。

78歳を迎えた父を見て

人は必ずしも年を取る毎に健康状態が悪化するとは限らないし

人体の回復力って結構凄いんだなぁと感心しています。


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