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青い

おっきいおっきい水溜りのようなものの上を船でズンズン進んだ。
ちょうど水溜りの真ん中に来た頃、船は止まり、水溜りの水面は鱗のようににキラキラと波打っていた。きっとここは巨大な魚の鱗の上に違いない。いや魚というより人魚かも知れない。かも知れないというより人魚であって欲しい。
と、そんなことを考えていると日は増してより一層鱗は輝いた。
真っ青な天上に白くピーピーと鳴いている鳥はとても気持ちよさそうにしている。
どこまでも自由に飛ぶ鳥はその時英雄だった。

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