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#今年のマンドローネ活動〜石村先生との出会いと母校への帰還

再度登場しました。めたるぐること山口敦です。↑の写真は、我が家にあるマンドローネを撮影しました。今年はローネを枕に年越しです。一番左からOST秘蔵のヴィナッチャ、早稲田の2号機(渡辺)、小職所有の野口(通称のぐち君)、今年購入したモンチーノ(同モンチ)です。渡辺とヴィナは借り物です。管理人さんから「放射線状に」というリクエストがありましたが、狭い我が家では無理でした(涙)。

今年は4回もステージに立つことができました。考えてみれば、コロナ前は、月に2〜3カ月は海外出張行っていたので、2〜3回が限界でした。海外出張は日曜出発、日曜帰国が多かったので。しかも、練習回数が多いことが必須のマザーシップのオケ2つが2年連続の演奏会中止となり、トラとしての参加だから可能であったと思います。しかしながら、本年は実り多い1年となりました。

何といっても、石村先生の演奏会に出演できたことが、自分のマンドリン史の中でもとても大きかったと思います。関東にいたらなかなか難しい。加藤さんの紹介とコンコルディアの横澤さんのご好意で、コンコルディアの第49回定期演奏会に参加させていただきました(石村先生のステージだけ、しかし、自分の団体が直前にキャンセルになってしまったので、1部とかの意欲的な曲も弾きたかったです)。

音楽が自由に流れていて、一小節として、単純に拍を刻んでいないので(独奏しているみたい)、指揮棒をガン見していないとはみ出してしまいます。一般的にマンドリンオケは、奏者出身の指揮者が、なまじ楽器がわかるので、奏者の都合(テンポやトレモロ数など)でテンポ設定や緩急がつけられることがあり、ずっと違和感を感じていましたが、石村先生は、音楽1stで容赦ないテンポ設定。フレーズの当たり前だけどできていない部分を微分するようにこだわり、しかし細部だけでなく、大きな絵を描いていく姿勢に感銘を受けました。練習から座らずに、全力でタクトを振る熱量。

コルトパッシの「光に向かって」は、今でもたまに頭の中に流れてきます。イタリアオペラのように明るさともの悲しさが何とも言えず、刺さりました。ソプラノが入った葡萄畑、ボッタキアリも素晴らしかった(歌のお姉さんは和田 悠花さん、 第90回日本音楽コンクールで2位になりました!)。写真の出所は横澤さんです(ご本人の許可得ています)。

コンコル

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少し無茶だったと思いますが、その1週間後の土曜日にご近所の浦和ギターマンドリンクラブの第41回定期演奏会にも出演させていただきました。この楽団には自分より3〜4年上級生のジュネスで知り合った先輩方が多く、職場の先輩が所属しているので、賛助で参加しました。80名のオケに対して、ローネ戦士二人。負けてはいけないと思い、セイリングデイの冒頭で重めに入ったら、合奏をぶち壊してしまたかもしれません。新世界は、太鼓、管楽器祭りですが、ローネの重要な部分は最低限、責任を果たしたかと。。好きなフレーズで落下してしまったので、悔いが残りましたが、来年1月のアメデオで同じ編曲でリベンジができることになったので、嬉しく思います。

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9月末には、ご近所の川越で、活発に活動している川越マンドリンクラブの第22回定期演奏会に参加しました。高校の時の後輩に2017年に誘われたのが、きっかけですが、2018年から何と、加藤さんも参加することになり、30名のオケなのにロー2,プロのベース弾きのいる合奏団となり、突如、低音が分厚いオケになりました。すごく練習する川越女子高のOGが多いです。指揮者の石井さんが、OSTに属していて、その秘蔵のヴィナッチャを貸してくれることになったので有頂天になりました。図太い音色です。子供のように大はしゃぎ。来年のOSTの定期演奏会までお借りすることに!演奏は先日の通り、加藤さんがモンチで大爆発するなど、ローネは存在感があったと思います。。。この演奏家では、ヴィナ2台、モンチ、のぐち君の4台が登場。奏者二人なのに楽器4台(笑)。打ち上げがなく、自動車で来れるからできるので、ポストコロナではありえませんが。二人で、OSTヴィナ、モンチを曲で持ち替えて弾きました。弦が切れても大丈夫。下の写真は左からのぐちくん、OSTヴィナ、加藤さんヴィナ、もんちです。3枚目の写真はヴィナで鼻血ブー状態の小職です。

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12月17日に早稲田大学マンドリン学部(WMG)の第206回定期演奏会にOBとして賛助出演しました。2013年の記念公演に参加して以来ですが、その時は90歳近いOBを含めたお祭りで、今回は自分の知っている人のいない中での孤独な参加となりました。私はいろいろな理由があって、WMGからは現役の時から少し、距離を置いていました。

WMGは明らかに、マンドリン界では「異質」です。一つは、管楽器のパートがあるため、常に、管楽器を用いた編曲が必要です。このため、イタリアのオリジナル曲でも、フルートとクラリネットが入ります。また、今でこそ、いろいろな編曲や邦人の曲でギターにメロディーがいくのは普通になりましたが、ギタメロがあるのはWMGだけであったと思います。小原安正氏、荘村正人氏(荘村清志氏の父親)、赤城淳氏と戦後直後の有名ギターリストを輩出したこともあり、低音の重要な機能はセロやベース(ローネ)からギターに行きます。昨年の指揮者の曽根君は、ギターコーンクールで上位入賞をしていますし、伝統的にギター重視のサウンドになります。ボッタキアリの交響的前奏曲でもセロにはメロディーはなく、ギターに行ってしまいます。このため、イタリアのオリジナルの編曲版は、学生も敬遠し、クラッシック曲の編曲が主となります。今回のプログラムは以下の通り。1曲もオリジナルはありません。

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自分の代でも、原曲の原型をとどめない、イタリアオリジナル曲は避けて、ワイルの三文オペラ、ファリアの三角帽子を演奏しています。それと、100年以上も歴史がありますので、いろいろな考え方の方々でOB会が運営されているのですが、自分がやりたい方向ではなかったので、遠くから見守っていました。

今回、ある決意をもって、戻りました。それは24日掲載の方で詳細を述べます。

サラリーマンやりながら↑の曲を弾くのは難儀です。多くがアップテンポで、ブラームスではマンドリン曲では決して出てこない、複雑なシンコペーションとかあります。行きかえりの電車の中で、眠い目をこすって音取しました。11月は年間で仕事が一番忙しい時期です。その中、仕事帰りに練習に参加したわけです。しかし、学生は誰も自分を知らない。皆、変なテンション高いじじいが来たと思ったでしょう。

今、WMGは充実しています。コロナ禍もありましたが、新入生が多数入学し、70名ぐらいはいるでしょうか? マンドリンコーチと編曲はOBの久松氏、全体合奏と指揮の指導は杉原先生(プロ)、管楽器、ベースにプロの指導者がついています。経験者も多く、自分の時にはなかった部室もあり、未経験者の上達も早い。しかし、ローネの学生奏者がいなくなり、楽器が次々と壊れてしまい、ローネの専門家ではないOBが賛助で参加している状態です。

それでも、本番の日まで真剣に譜読みをして、真剣に向かい合いました。指揮者からはローネうるさいと何回か注意されました。マンドリンが聞こえなくなる、と言われました。ホールで聞けば、多分問題ないよ、と話し合いました。そうなんです、関東は伝統的にローネやセロなど低音を抑えるスタイルは変わっていませんでした。本番では自分の経験上、出した方がいいところは出しました。終演後、OBの方々からは良く響いていたし、合奏を壊していなかったと言っていただきました。何人かの学生が来年はローネで出たい、ローネがあって、とてもよかったです、と囲んでくれました。とても嬉しいです!

さて、本番は10歳年下のローネ戦士と一緒。彼はWMGの3号機を使う予定だったのですが、大きく反っていて、音色も硬く、自分のののぐち君を貸しました。自分はもんちとヴィナ(許可取得してます)。当初は1曲ぐらいはWMG3号機を使おうとも思いましが、弦切れた時の予備として先発からは外しました。

爺さんには疲れる曲でした。。。学生はいい表情でした。自分の娘と同じ世代の4年生の涙を見て、もらい泣き。いろいろあったけど、出演して良かったと思いました。

左から渡辺、OSTヴィナ、のぐちくん、もんち またもや戦士2人で楽器4台

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今回は、コンコルディアと早稲田が仕事の繁忙期にぶちあたり、本番前に調子が上がりませんでした。可能な限り、譜読みはしたのですが、実際に音出せないとなかなか。来年はコロナ開けて、より、仕事が忙しくなると思われるので、この両立をどうするか??

また、自分はC線のトレモロが苦手です。弦を切ってしまうかもという遠慮もあるのか、音が薄い。これが今後の課題です。例えば、↓の59小節目のフレーズ(新世界の1楽章)など。じっくり練習したいと思います。

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