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完凸SSR1枚でタウラス杯に勝つ方法【ウマ娘】

タウラス杯について先日こんな記事を書きました。タウラス杯は『ウマ娘』の対戦要素としてはシリアス過ぎたんじゃない?という趣旨の内容。

これは別に負けたから書いたんじゃないんです。

タウラス杯での筆者の成績はグレードリーグAグループ1位・予選勝率93%(80戦75勝)。筆者の見解としては、タウラス杯はマッチング運ゲーだったのですが、結構よい勝率ではあったようなので記事を書いてみます。

(少しずつ書き進めていたら明らか記事を出す旬を逃しました)

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◆はじめに

タウラス杯はその仕様上、実力差がかなりダイレクトに勝敗へ繋がるゲームでした。出走人数が少ない、出走ウマ娘のレベルがチームレースより揃っている、絶不調がないという、ランダム性の少ない条件でのレースだったためです。

筆者は廃課金でも強運でもないので、所持するガチャ産完凸SSRはキタサン1枚のみ。Sランクウマ娘なんてスピード・賢さ育成でしか作れません。なので勝率を上げるためには3つのことを大事にしました。

「できる限り(タウラス杯に特化して)強いウマ娘を作る」
「実力差をどうにかして誤魔化す編成を作る」
「格上とマッチングしないよう祈る」

この3つです。

○筆者が用意した編成

決勝ラウンドにはこの3人を出走させました。

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5敗はこの編成に至るまでの過程で喫しているので、一応この編成を作ってからは無敗です(当然、超強い相手と当たっていたら負けていたと思います)。

この編成のポイントは、以下の4点です。

①ゴルシ
②中距離適性S
③余剰スタミナ
④デバフ(独占力)役

早めにこのポイントに気付いて編成を作れたかどうかが勝負の分かれ目でした。以下ではこのポイントを一つづつ説明していきます。

-①ゴルシ

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ゴルシです。

多くの方がご存知の通り、ゴルシがメタゲームの中心でした。ゴルシが強かった理由はいっぱいあります。

①「少人数だと追込が本来の力を発揮して強い」
②「固有が強い」
③「固有にルドルフ固有との強力なシナジーがある」
④「自前で中盤発動の金回復を確保可能」
⑤「スタミナ・パワー補正で理想ステを作りやすい」

ゴルシを使わないメリットはほぼ無かったので、これに早く気づいて理想的なステータスに近いゴルシを用意できたかが大事でした。勝利のためには最強の手札を迷わず使うべきです。格上の相手がゴルシを使っていなければ、自分がゴルシを使うことでかなり勝てたはずです。

どうしても同キャラ対決になるので、最後の直線勝負をするためのスキル構成も大事でした。特に勝敗を分けていたのは「ルドルフ固有の継承」です。ネイチャなどの固有や「仕掛け抜群」を組み合わせることでも代用が利いたかもしれません。他に固有スキルの発動タイミングと噛み合う「登山家」も好相性でした。

一方、速度スキルがゴルシ固有+プロフェッサーだけのゴルシはステータスが整っていても速度が伸びず負けがちでした。ゴルシに限らないのですが、チームレースと違って「金スキルが発動することによるポイント加算」はないので、タウラス杯ではレースであまり有利にならない金スキルより、レースで有利になる白スキルを取得するのが正解です。差し・追込作戦では序中盤発動のスキルで多少距離を稼いでもブロックで帳消しされてしまうのか、プロフェッサーはあまり有利に働かない印象です。なので筆者は貰えなかったのを妥協し……取りませんでした。

-②中距離適正S

中距離適性S・スピード1200・スピード補正の緑枠スキル(春ウマ娘、左回りなど)を兼ね備えたウマ娘を用意できるとベストでした。

実はこれはタウラス杯が始まる前からわかっていました。距離適性はスピードに補正がかかると知られていましたし、チームレースでも明らかに距離適性Sのウマ娘は勝ちやすかったためです。

コース研究をしていたり競馬に詳しいプレイヤーにとってはこれも既知の情報だったと思いますが(筆者はタウラス杯が始まってから気付きました)、東京レース場・芝・晴・良バ場・2400Mはあまりパワーが要らない条件です。パワー800でも勝負できます。そしてパワー800ならスピード1200を確保することができます。なので中距離適正S+スピード1200はマストでした。

実際には<1200/900/900/400/400>のようなステータスが強かったです。以下の画像は筆者のゴルシですが、強いと感じた相手ウマ娘もこのバランスでした。

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ここからはスピード1200が確保できない場合の話ですが、とにかく距離適性Sは付けましょう。その場合はスピード1100まで盛ればスピード1200+適正Aより強いはずです。「春ウマ娘」や「左回り」などを習得すれば更にスピードを伸ばせます。当然、適正S+スピード1200+緑スキルの相手には負けるのですが、意識して育成することでかなり勝率を稼げたはずです。

-③余剰スタミナ

3つ目のポイントは余剰スタミナです。2400Mレース・スピード1200・追込の場合、スタミナ850+根性350+金回復1+白回復1でギリギリ足りると言われていますが、実際には「掛かり」などでの余分なスタミナ消費や、「八方睨み」などのスタミナデバフを想定して余分に盛っておく必要がありました。

上位層はおおむねスタミナや回復スキルを余分に盛っていました。逆にそうでないプレイヤーはデバフネイチャの「八方睨み」や「○○けん制」でスタミナ切れを引き起こして負けるケースが度々あったのではないでしょうか。

回復スキルは「円弧のマエストロ」はほぼ必須でした。スタミナは上限値を超えて回復しないと言われており、「好転一息」など最序盤で発動する可能性のあるスキルは信頼性に劣るためです。中盤以降に発動する金回復スキルや固有スキルを持ったウマ娘(ゴルシ、赤テイオー、ブルボン、クリークなど)は勝利に必要なスペックを満たしやすかったと言えます。

-④デバフ役

デバッファーとして格上相手に強かったのは全体速度デバフの「独占力」が撃てるグラス、ルドルフでした。繰り返しになりますが、スタミナデバフはスタミナ盛りで対策できてしまいます。タウラス杯ではデバフネイチャが流行しましたが、特に有効に働いたのはラウンド1やBグループでしょう。

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「独占力」を撃つデバフ役のステータス・作戦は、低スピード+高スタミナ&賢さの「差し」ウマ娘が良かったと思います。「独占力」の発動が勝負のキーだったので、デバッファーを編成するからには確実にスキルを発動してもらう必要があるためです。

タウラス杯で「独占力」の発動が不安定になる主な原因は2つ。1つめはステータスの高さ、2つめは脚質です。デバフ役を普通に勝負できるステータスにしてしまうと展開次第で終盤に4位以上をキープしてしまい「独占力」が発動しません。追込は「独占力」を発動してほしい終盤突入時には差しより前にでることが多いので、これも「独占力」の発動を妨げます。実際に筆者はデバフ役として追込ルドルフを使っていましたが、差しで作り直した方が安定しました。


以上が主なポイントの説明です。ここまでを押さえてゴルシとデバフ役を育成すれば勝率はかなり稼げたと思います。

以下ではその他の部分について記していきます。

○他のウマ娘(サブエース)

基本的にはゴルシを勝たせるのですが、ゴルシが不調だったりブロックされた場合はサブエースが重要です。サブエースはウマ娘が誰かより、理想的なステータス・適正・スキルを持っているかの方が重要でした。これを前提とした上で、基本的には固有スキルが強いウマ娘が有利、かつ逃げ先行有利。★2以下のウマ娘は固有スキルの効果値が上がる★3まで開花できているかも大事でした。

・追込
タイシン・ルドルフが採用されていましたが、ゴルシに勝つ場面は少なかったです。

・差し
デバフ役はほぼ差しでした。勝負するウマ娘としてはルドルフ・ネイチャが強かったのですが、どうしても脚質が差し・追込に偏る環境だったためブロックされやすく、下位にいることが多い作戦でした。

・逃げ/先行
幅広いウマ娘が上位につけていました。どちらも十分なステータスを持つ場合、逃げが多ければ逃げ有利(先行がブロックされる可能性があるため)。逃げが少ないなら先行有利です。

タウラス杯の後半には逃げが減っていたので、サブエースに先行を持ってくるのは有効でした。先行は最もスタミナが問われるので回復スキルを持つタキオン、クリーク、赤テイオーや、固有スキルの効果値が高い青テイオーが強かったです。

逃げでは覚醒で強いスキルを確保できるブルボン、スズカが目立ちました。ただブルボンに関しては出遅れ掛かりで勝ちの目が無くなり、スズカは道中1着でないと勝てないため、敵にすると怖いが自分で使うと安定しないウマ娘だったはずです。

・マルゼンスキー
発動条件が緩く、最終コーナー以降で加速の上昇する固有スキルが強力です。強いと言われていましたが筆者はあまり見ませんでした。マッチング運もありますが、相性◎が難しいことから理想ステータス+距離適性Sを作れたプレイヤーが少なかったのだと思います(筆者も用意できませんでした)。

・マヤノトップガン
筆者が採用したマヤノは、最終コーナーで加速と速度の両方が上昇する固有スキルに強みがあります。マルゼンスキーと比べると発動条件が少し厳しい分、効果が強力です。相性◎にしやすく、覚醒スキルで「好転一息」を持っているのも良点でした。

○スキル構成

チームレースでは発動時のポイントが高い金スキルを優先で取り、他にも発動しやすいスキル取るのが定石ですが、タウラス杯では勝利に直結するスキルを優先して取得する必要がありました

特に強力なのは継承固有スキルです。継承固有スキルの多くは「条件を満たせば必ず発動する」「最終コーナーや最終直線で発動する」という2つの長所があるので、ウマ娘自身の固有スキルの発動を助ける呼び水として使ったり、最終直線で速度を更に伸ばすのに有効でした。

レース条件に注目するのも大事です。「東京レース場○」などの緑スキルや「登山家」などの坂道発動スキルはチームレースだと効果が安定しませんが、条件固定のタウラス杯では信頼度の高いスキルとして採用できました。

最後に、脚質に応じたレース展開を想像してスキルを取るのも大切です。例えば逃げウマ娘の場合はブロック発生頻度が少ないので「先頭プライド」や「急ぎ足」などのスキルを取れば取るだけ有効です。一方、差しウマ娘の場合は序盤に「差し直線」や「弧線のプロフェッサー」が発動してもブロックされたロスで有利が帳消しになってしまいがちなので、終盤に発動するスキルを優先して取ったほうが無難でした。

○編成パターン

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「自分も強いゴルシを作って、自分のゴルシを勝たせることを前提に残りの2人を用意する」という編成が一番強い選択肢だったと思います。とにかく3枠全てを遊ばせないことが大事でした。

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※なお、現実の日本競馬では「ラビット(ペースメーカー)・チームプレー」は禁止されています。ウマ娘でもデバフ専などの「勝たないことを前提としたウマ娘」を出走させることに抵抗のある人もいるでしょう。筆者も(自分ではデバフ専を使いながら)垂れウマ戦法に出会った時は唖然としました。ここらへんはプレイヤー間で言いあっても仕方ないので、イベントのルール側で上手いこと調整してくれることを願っています。
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さて、戦略は大きく分けて4つですが、格上にも勝てたプレイヤーは①②を選択していることが多かったと推測します。

①ゴルシ+デバフ2人
自分のゴルシを勝たせることだけを考えた編成です。ゴルシ同士の戦いでは有利になりますが、ゴルシが不調や事故にあった場合は勝てない弱点があります。この戦略を選ぶとレース全体の差し追込の数が増えてゴルシの事故が増える矛盾もありますが、格上に最も勝ちやすい編成です。

「独占力」が戦略の要であるため、編成は必然的にゴルシ+ルドルフ・グラス・(タキオン)から2体になります。あるいは「幻惑のかく乱」(効果は曖昧ですが)を撃ちつつ勝利も狙うエアグルーヴやクリークを編成するのも有効だったかもしれません。デバフ1枠をネイチャにするのは実際には最もよく見かけた編成ですが、格上にはあまり強くなかったことでしょう。

②ゴルシ+サブエース+デバフ
ゴルシが後方で詰まった時のためにサブエースを編成する編成です。安定性は高いですが、サブエースとして編成するキャラが「詰まったゴルシより遅い」場合、その枠は勝利に貢献できていないので①のデバフ2人編成にすべきです。筆者は用意したマヤノに手応えがあったため、最終的にゴルシ+逃げ+デバフを選択しました。

③ゴルシ+サブエース2体
3体全員が理想的な能力を持っている場合に成立する戦略です。脚質の偏りや不調のリスクに対して最も強いですが、②同様にサブエースが展開によってはゴルシに勝てるくらい強い必要があるので編成難易度が高いです。①②の戦略に対して弱くなる(=圧倒的な実力でねじ伏せる必要がある)ので、相当に強いウマ娘を3人用意できた上位プレイヤー向けの選択肢でした。

④ゴルシ不採用
ゴルシ以外で超強いウマ娘を3人用意してしまった人や、タイシンがエースの人、ゴルシが上手く育たなかった人、色んな理由でゴルシを使いたくない人、ゴルシが強いと知らなかった人はこの選択肢を選んでいました。安定して勝つためには③より更に上の実力が必要だったことでしょう。

(⑤垂れウマ爆弾)
敢えてスタミナを盛らない逃げウマ娘を編成して、途中でスタミナ切れさせて後方を垂れウマに巻き込む方法です。筆者は実際に遭遇して一敗しましたが、勝ったのは垂れウマを用意したプレイヤーとは別の方でしたので、安定した勝利には寄与しないと考えています。

(⑥ウララ置き去り)
芝適正Gのハルウララを編成することで前が詰まる……という触れ込みで拡散されていましたが、効果はなかったと思います。筆者は実際に2~3回遭遇しましたが、レース画面が見づらくなるだけで展開はいつもどおりでした。

◆おわりに

ここまで長々と書いてきました。タウラス杯は運や課金額が勝敗を相当に左右するイベントではありましたが、工夫をしたら勝つ確率が少しだけ上がるかもしれない、という事が伝われば幸いです。

次のチャンピオンズミーティングがいつになるかわかりませんが、似た形式なら、同じような考え方で育成方針や編成を決めれば、ある程度の成績を残せるかもしれません。

とはいえ、やっぱり最後は運なので、次のチャンピオンズミーティングはもっと気負いせずできる感じになってくれたらなあ、と思っています。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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