時間泥棒にはなるな

昔、家具や家電の配送の仕事をしていた事があって、そこではお客様への配送予定時間（大枠2時間）を前の日に事務が連絡していた。

「明日の10時から12時までにお伺いします」と言うように。

勿論ドライバーは前もって5分前には着けるように動く。

箱ごと渡して終わり、もあれば、大型冷蔵庫を家の中の階段で2階に運ぶ事もあり、伝票を貰った時点で1日の動きの予測を立てて、スムーズに終わらせるように動いてるからだ。

毎日の業務がアクシデント（間口に入らない、や、物をどかさないと通らない、など行ってみないと解らない事）の連続だから、イメージしておかないと身も心も大変なことになる。

その為に2時間枠で動き、予定した時間に到着出来そうにない場合は、あらかじめ次のお客様に連絡して、2時間枠のどの辺になるかをご説明していた。

クレームにならない様にドンドン先手を打つのである。

勿論、自分が客の立場なら予定時間の早めに来てもらった方が助かるしありがたいと思う。

以前この話を某リサイクルショップの社長にした事があり、彼は取り入れて、予定に2時間の枠を儲けている様だ。

ただ、彼は自分の都合のいい様に解釈している（全てにおいてそう解釈するタイプ）らしく、
我輩の話がいつのまにか「2時間枠で案内してるからその時間に行けば大丈夫」と言っていた。

以前も予定時間になっても店にいるのでどうして行かないのか聞いたら「14時16時なので16時までに行けばいい」と言っていた。

まるで相手の感情を考えていない様だった。

そして先日、その日の我輩の現場の段取りが済んでるにも関わらず「12時頃に現場の家具の積み込みと、店での下ろし作業を手伝って欲しい」と言われた。

「家具積んだら飯でも食いましょう」と軽い感じで言われた。

当初の予定では、現場から木廃材を捨てに行き、現場に戻って来てから現地に残っているお店に持っていく物を積んで帰ろうと思っていたのだが、

社長がそう言うなら、家具の移動と木捨てで1日終了と予定を組み直した。

社長の予定と、我輩の段取りをこなしたら何時になるか解らない。

さて当日、店にハイエースを取りに行き、そこから現場へ向かう。

予め車庫にまとめておいた木ゴミを車に積む。

12時までにまだ1時間位あり、依頼主様が14日15日と、持って帰る物を引き上げに来ると言う事だったので、廃棄品のまとめや部屋掃除などをして待つ。

ハイエースを家の前から移動して、社長のハイエースを停めやすいようにしてあったが、車の音もせず、まるで来る気配がない。

12:30頃になって連絡があり、
「前の案件が終わらなくて今日はいけません」と。

終わらないのはしょうがない。
現場でトラブルが起きればそう言うこともある。

しかし、予定の時間を過ぎての連絡はクソ。

前の案件に取り掛かった時点で、現場到着までの移動と作業時間を逆算して、約束の時間に間に合わないと前もって連絡が来てたのなら、我輩の当初の段取りに変更はできた。

そもそもこうなる事を想像できない時点で彼にこの説明をしたとしても理解できないだろう。

「わかりました」とだけ伝え、木ゴミを捨てに行き、昼を食べてその日は作業終了。

本来できたであろう我輩作業が出来なくなっても、工程に余白を作っているので問題ない。

しかし、現場から他所（紙や鉄など素材リサイクル）への移動は彼の仕事なので、そこが遅れて納期に間に合わなくなるのは彼の責任。

日頃「あらかじめ現場に取りに来る日を決めて、教えて欲しい」と伝えても「どうしましょうかねー」と言って決めない。

こうして我輩の段取りや予定をぶち壊していき、
挙句無駄な時間を奪われるのである。