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感謝して、近い未来を思う

もう過ぎてしまったけれど、勤労感謝の日は、それはそれは尊いものです。働くことを始めてから、辛くて苦しい時もあったけれど、その先にある金銭的な安心感や、社会的な地位というか居場所のようなものは、人生に大きな糧となって支えてくれています。

勤労感謝の日は、もともとは宮中行事の「新嘗祭」が起源のようです。「新嘗祭」は、新米の収穫を祝い、感謝し、食すといういわゆる”秋の収穫祭”。とある本には、新嘗祭を経てから新米を食べるのが慣わしであると書かれていたこともありました。その由来から戦後には、祝日と宮中行事を切り離す目的で名称変更が行われたらしいのです。

戦後復興のさなか、労働に勤しむ国民にとって印象的な名前だったのでは・・と思います。仕事に感謝し、仕事をしている人に感謝する日。とはいえ、今年最後の祝日、と聞くとやや寂しい気分にもなりますが。

そんな勤労感謝の日、我が家は”酉の市”に出かけました。

東京の酉の市は、長國寺(浅草)、花園神社(新宿)、大國魂神社(府中)で開催されています。我が家は、お宮参りや七五三でお参りにいく大國魂神社へ。なんでも、関東の三大酉の市に数えられているそうで、盛大でした。

酉の市もまた、開運招福や商売繁盛を願う祭りとして有名なのだそうです。実はあまり詳しくなかったこともあって、勤労に感謝する日に、商売の繁盛を願うというのは、何か縁起が良さそうな感じ(笑)。

酉の市の名物といえば、”熊手”の飾りです。さまざまな幸せをかき集める、そんな思いが込められていて、様々な大きさの熊手が売られています。だるまのように、年々大きくしていくのが伝統なんですねぇ。

妻は、起業して熊手を買うようになりました。酉の市で熊手を買う、って珍しいのでは・・と思います。だるまを買う人は結構いそうですが。

熊手を買うとついてくるのが「拍子木による掛け声」です。社名を呼んでくれて、商売繁盛を連呼する威勢のいい声に、響き渡る拍子木の音・・お祭りの風情を一気に盛り上げてくれるものです。

このお店で買った

熊手の露店の周辺はかなりの人混みでした。子どもたちを引き連れて動き回るのは難しく、離れたところから観察していましたが、妻は無事に熊手を買い、掛け声を上げてもらっていました。社名を呼ばれるのは誇らしいし、賑やかさとともに祈りを込めるのは、御神輿のようだなと思いました。

農具や神具、はたまた武器としても活躍したらしい熊手・・商売をしていなくても、小さな熊手をお守り代わりに飾ってもいいかな、なんて思うのでした。

遠くから、たくさんの幸せをかき集めて、いい年になるといいなぁ。

勤労感謝の日、ふだんはあまり意識しなかったのですが、酉の市にいくと働くことの近い未来に思いを馳せることができて、良い日になりました。


境内に灯る提灯は、お祭りの雰囲気を一層引き立ててくれますね。infocusさん、サムネイルありがとうございます!

#酉の市 #熊手  

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