口内炎奮闘記 #2 (ミステリと言う勿れ)

おはヨーソロー。

今日も口内炎による口の中の痛みで起床する。
とても快いとは言えない寝覚めに憤りを感じつつも、カーテンから差し込む光や、隣家のテレビの音が夢ではないと明快になる。
そも現世とはそういうものでは無いか。みな何らかの痛みを享受することで、その世界にリアリティというレッテルを貼っている。
つまり痛みなくして現実などなく、痛みのない現実など永遠に覚めることの無い夢の中にいるも同じである。

......という活かした前置きを起き抜けに思いついたので書き捨てておく。
旅の恥はかき捨て。
駄文は書き捨て。
恥を忍んでいてはいつまでたっても行動出来ないのだ。

ということで今回紹介する漫画はこちら!!

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ミステリと言う勿れ(既刊全7巻)
作者: 田村由美
連載:月刊フラワーズ

カレー大好き大学生の久能整(くのうととのう)はある日、警察から身に覚えのない同級生殺害の疑いをかけられてしまう。警察からの事情聴取を通じて、その事件の真相を解き明かしていく。その後も様々な事件や謎に遭遇し、持ち前の知識や観察力で少しの違和感から真実にたどり着いていく。

といった概要の漫画で、作品のタイトルとはうらはらに、ミステリー好き必見な内容となっている。

この漫画の面白ポイントは3つ

①含蓄のある小話が盛りだくさん
含蓄のある話というかうんちくというか.....とにかく主人公の知識が豊富で、話の間々で隙があれば(時々隙がなくても)うんちくを披露している。
居合わせた人々がうんざりして聞いてるさまが結構癖になる。
例えば、動物園のカバの歯が円柱なのは尖りすぎて自分を傷つけてしまうから飼育員に事前に切られているから、だとか。
そんなの普通に生きてたら絶対知ることないでしょう(笑)
飲み会や教室での話のタネに困らなそう。

②主人公の人間性
主人公の久能君、かなり個性的なこだわりを持っている。
他人の家のお風呂に入りたくないとか、他の人と一緒に寝たくないとか。
他人に無防備な姿を晒したくないという意識がみてとれるが、そのような生来が形成された背景というのはまだぼんやりとしか明かされていない。はっきり明かされる時が来るのかは不明だが。
付け加えると、主人公は他人の弱さにも敏感である。幼少期に、弱い存在である自分を助け導いてくれた恩人の影響もあってか、弱っている登場人物の支えになるような言葉を送る場面が多々ある。弱くもろい存在を放っては置けないタチなのである。例えそれが犯人であっても。
その一見頑固とも言えるこだわりのなかに、あたたかい優しさが垣間見える瞬間も、是非あなたの目で確かめて欲しい。

③主人公と他の主要人物の関係性
度々事件に遭遇してしまう主人公だが、必ずしも負の出会いだけではない。
事件を通して、友や理解者、気になる人など、人とあまり関わってこなかった主人公が、人と関わり合っていく。主人公の考えが、出会った人々とのやり取りの中で変化していく様子も、この漫画の醍醐味と言えるだろう。
しかし、その出会いも時々とんでもない事態の引き金になることもある。これからの物語にどのように関係してくるか、私は非常に楽しみである。

ここまでで気になった人は、電子書籍の試し読みでもいいので、一旦この漫画がどういうものなのか少しでも知って欲しい。
最近の漫画アプリは、不定期に1巻無料試し読みやら3巻分無料といったキャンペーンを開催しているので、アンテナを張っておくと良いことがあるかもしれない。

ちなみにこの『ミステリと言う勿れ』という漫画、2019年度のマンガ大賞で、2位を受賞している。これは結構凄いことなのではないだろうか。そこら辺はあまり詳しくないけど。
既刊も現在7巻まであり、物語もまだまだ続く気配があるので、今から読み始めても全く遅くないから、皆さんには気が向いたら読んでみてほしいと思う。
きっと新しい考えに出会えるはずだから。

それでは今日はこの辺で。
お口汚し失礼した。

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