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この道の先に

この大きなチャンスを掴めたら、これまでの10年が全て報われる。
という機会があり、精一杯やったのですが、
手を伸ばしたほんの先に、というところで、その念願の夢は、はらりと散ったのでした。

その時に思ったのは、
ああ、人がどんなに頑張って、こつこつと何かを積んでいっても、
それがいつかどこかで報われる、という保証はどこにもない。

今、信じて、ひとつひとつやっていることは、一生報われないかもしれない。
それでも、私はこの道を行くのだろうか。
ということでした。

自分の中で、一番、どうしても掴みたかったものだった。
たった半日でも、これが叶ったら、連絡したい人がいる、見てもらいたい人がいる、
ありがとうと言いたい人がいる、とたくさんの人の顔を思い浮かべてしまって、

ああ、それは叶わない。
また、野道をぽてぽて、歩いていくしかないんだ。

と、心がどうにも、
今回ばかりは、どう立て直したらいいのかわからず。

それでも、庭の草取りをして、新しい苗を植え、
家族とご飯を食べ、
親友たちとピクニックに行き、
職場の店長に「もなみんがつくるものは、きっと絶対美しい。」
と言われ、

そうして、なんとか、
自分の足元の大地をぽんぽんと固めながら、
必死によろめく足を一歩出す。

帰り道、ふと涙が溢れてきて、いかんいかんとぐっと前を見る。

そんな風に、今は1日を越えていく。

それでも、倒れる背中にとんと手を置いてくれる友人たちや、
ぎゅって手を握ってくれる職場の仲間や、
そんなふうに、まわりにいる人たちに、生かされて、生きている。

なんにもないかもしれない。
それでも、やっぱりこの人たちに、大好きな人たちに、お世話になった人たちに、
どうしても見せたいものがある。

だから、今年もあと半年、
自分を信じて、一歩前へ。
なんとか、生きてみようと思います。


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