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ミアちゃんのお花

お花の話。

「おしえて但東!」イベント当日の朝も、骨折した足のために病院に行かなければならず、
診察を待っている間に友人のミアちゃんに頼んでお花を買いに行ってもらいました。

「あんまり華やかなのでなく、野の花みたいなのがいいの。」

と言う私のわがままを聞いてくれて、
ミアちゃんは街中でお花を探すことに。

見かけるお花屋さんは、バラなど大ぶりな花ばかり。

ふと道を歩いていると、
コスモスを一輪持った女性がそばを通り過ぎました。

「あ、コスモスはいいなあ。」と思ったミアちゃんは
「すみません」と声をかけました。

その女性はだいぶ急いでいたみたいで、
「あそこよ!あのお花屋さん!」と言って、足早に去ってしまいました。

言われたお花屋さんにいってみると、そこはまるでゴージャスなお店だったらしく、
絶対ここではない、、とミアちゃんは思いました。

どうしたもんかと歩いていると、市場にたどり着き
「ああ、きっとここで買ったんだろう」と思いました。

市場のお花屋さんに聞いてみると、
「ちょうどさっき、コスモスが売り切れてしまったの。」とお花屋さん。

そこでお花屋さんと市場の目の前にあった空き地に行き、
本物の野の花をお花屋さんと一緒に摘んでくれたそうで

お花屋さんが
「こういう野の花が、私は好きなのよね。」
と言ってくださったそうでした。

そんな思いの詰まったお花を受け取った時、
私は胸がいっぱい。
ちょっぴり泣きそうになったのでした。

なんて素敵な冒険を友人はしてきてくれたのだろうと。

但東に帰る車の中、窓のそばでその花たちが花瓶に生けられ、さらさら揺れていて

時折吹く強い風に、ぴょいっと何本か外に飛んで行ったりして。

それを見ながら2人で顔を見合わせ、大笑い。

ああ、こんなささいな出来事が、
こんなに眩しいんだなあ。

そう思えたのでした。

「こんな野の花のような、小さくても眩しい、そんな人になれたらなあ。」
「HANAICHIがそんな場所であったらな。」

この日、私は
なんだかとても、大事なものを見つけたような気がしたのでした。



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