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YouTube配信のメリットとデメリット【一年間発信を続けてみたまとめ】

お疲れ様です。もなきです。転職エージェントをしたり、スタートアップ企業の採用のお手伝いをしたり、採用動画のプロデュースをしたり、YouTube(名もなき転職チャンネル)をしたりしています。

早いもので、↑のYouTubeチャンネルを「本格的に」始めてから、もうすぐ1年が経ちます。「え、もっと前からやっていなかったっけ?」って思ったそこのあなた、とても情報通ですね。

チャンネル自体は2019年の8月末から運営していたのですが、週に2本位のペースで1人語り形式をメインに本格的に定期配信をするようになったのは、約1年前の2020年の3月位からなのです。そう、コロナ影響で、それまでの対談形式の撮影が量産できなくなってからです。

今回のnoteでは、約1年間、個人発信のYouTubeを本格的にやってみて感じているメリットやデメリットについて赤裸々に書いてみたいと思います。

・自身のビジネスに繋げるべくYouTubeを初めてみたい人
・情報発信の手段として動画に注目している人
・転職エージェントなどの個人向け集客が必要な人
・いつも「名もなき転職チャンネル」を見てくださっている人

こんな方には、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。

【1】YouTubeを始めた背景

YouTubeを始めたのは忘れもしない2019年の8月末。コロナなんてコの字も聞かされていない、セミが大合唱してる真夏の代々木公園でした。
懐かしいこちらの動画です。

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新緑が生い茂る中、初回動画で自分はこんな話をしていました。

転職エージェントや人事の仕事を長年やってきたけど、どうしても「文字(テキスト)」だけでは伝わり切らないことがある
「文字(テキスト)」に落とし込むことによって、正しく伝わらなかったり、可能性を狭めてしまうこともある
「動画」で伝えられることの情報量は、文字を大きく超える
「動画」でリアルを伝え、転職やキャリアを考える一つのキッカケになって欲しい

この時の、動画を通じて、色々なことをよりリアルに発信していきたいと考えたその想いは今も変わっていません。むしろ、この時よりも強くなっています。

【2】コロナにより、対談動画ができなくなった

2019年のYouTubeチャンネル開設以降、約半年間で50本近く、企業の経営者や事業責任者、人事や転職エージェントなど、色々な方々にご協力いただき「対談動画」を撮りました。

以下は、友人の梅田さんがiCAREに入社してまだ3日目くらいの時に、CROの中野さんと3人で対談した動画の一幕です。

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しかし、2021年の初頭、コロナウイルスの到来です。

感染対策をすれば撮影は出来たかもしれないですが、当時は今よりももっと未知の存在であるコロナを前に、半端な対策で対談動画の撮影を進めていくことにはリスクが伴い始めました。Zoomでの対談収録はできたかもですが、せっかくいいカメラを購入したし、それを活用したいな、という気持ちもありました。笑

そこからは、思い切って動画の方向性を転換し、1人語りの動画をメインにしました。それまでも何度か1人語りに挑戦したことはあったのですが、ハッキリ言って自分は喋りが上手い方ではないので、できる気はしませんでした。ですが、そんなことを言っている余裕はありません。やるしかなかったのです。

コロナによりしばらくは在宅勤務を余儀なくされていたので、子供部屋を書斎に模様替えした部屋や、子供が寝静まった後のリビングでの撮影しました。気分が盛り上がらない時は、ストロングゼロを飲みながら撮影していました(注:サントリー社の案件ではありませんw)

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【3】1人語りでの動画配信は超大変だった

コロナ以降、1人語り動画にシフトチェンジしてから、70本以上動画を出しています。最初のうちは、これが信じられないほど大変でした。

動画の編集は当初から手伝ってくれているパートナーに外注できるものの

・テーマ(ネタ)探し
・周辺情報のインプット
・台本を作成
・撮影
・編集の指示出し
・タイトルや概要欄作成
・配信、拡散

これらは自分でおこないます。上記の1セットに、早くて1動画につき2時間、テーマによっては5時間くらいかかったりします。次の動画のネタが全く浮かばない時は「うお〜(>_<)」ってなりますし、自宅で撮影している途中で子供たちが「ただいま〜!ガチャッ」と部屋のドアを開けてしまい、撮り直したことも何度も何度もありました。笑

ちなみに、台本は文字にすると、毎回2,000文字から長いものだと5,000文字を超える量を書いています。アウトプットの重要性が叫ばれて久しいですが、当然もともと持っている知識や情報量だけでは足りず、色々な書籍や記事や動画などを使って、日々インプットすることがとても大事になります。

無事に、100回記念のロング自己紹介の動画を出した時は、これまでの動画のサムネイルを散りばめてみたのですが、とても感慨深かったのを覚えています。

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【4】YouTube発信のメリット

まだまだ、チャンネル登録数2,360名(2021年2月22日現在)の弱小チャンネルではありますが、ありがたいことに、この規模感のチャンネルでも多くのメリットを授かっています。まだまだ道半ばのチャンネル登録数ではありますが、それでも色々とメリットはあるんですよ。

ここでは、具体的に5つ、挙げさせてください。

①自分に対してのエンゲージメントが高い人と対話できる

コロナ以降のオンライン商談の普及により、直接対峙したことがない方と「初めまして」の状態から接点を持つことが増えました。

僕の場合は、転職エージェントとしての求職者集客を、「YouTube」「Twitter」「人脈(知り合い)」の3経路のみに絞っているのですが、全ての方は事前に「名もなき転職チャンネル」で、実際に僕が動いて喋っている様子を見てくれています。

・もなきはこんなスタンスで仕事しているんだね
・もなきが目指したい理想の人材紹介はこうなんだね
・もなきはこんな想いを抱いているんだね
・もなきはこんな喋り方のトーンなんだね

これらを予め知っていただいているところから会話ができると、とてもスムーズですし、エンゲージメントが高い状態で対話を開始することができます。

逆に、自分には合わないなと思った方は予め離脱されている(スクリーニングされている)こともあるかと思います。世の中には転職エージェントは沢山いますが、エージェントに対してのミスマッチはよくあるので、自分を選んでくれた人とのみ厳選して会える状態というのは、とても生産的だと考えています。

②知識のインプットとアウトプットができる

先ほども少し触れましたが、週に2本ペースで、文字量にして毎動画2,000〜5,000文字の動画を出すって、どんなにネタが豊富な人でも限界が来ます。

少し話がそれますが、多くの方がYouTubeを始めたものの続かなくなってしまうのって、ここの要素が大きいのではないかと思います。アウトプットを出し続けるのって、かなりしんどいのです。だからみんな

・YouTubeなんてオワコンでしょ
・やっても伸びないから選択と集中でやめたんだよね
・TwitterやClubhouseの方がいいでしょ

など、何らかの理由をつけてやめていっちゃうんです。勿体ないよね。

話を戻すと、常に新しい知識のインプットをしていくことは必須です。よく言われる話ですが、アウトプットを前提にした知識のインプットは、とても効果的に自分自身に取り込まれます。情報を捉えて「自分はどう考えるのか」という思考力を高める訓練にもなります。

Twitterやnoteなど、文字として発信しても同様の効果はあると思うのですが、僕は文字にする(台本を書く)+自分の口で話す(撮影する)の2点セットで、自分自身の知識や考えや価値観を定着させることにしています。

③何度も話すことを動画で共有できて生産性が高まる

例えば、転職エージェントをしている方であれば、

・自己分析のやり方
・職務経歴書の書き方
・面接対策
・内定承諾の際の決め方
・退職交渉のやり方

このような話は何度もしてきたかと思います。他の職業の皆さんも、唇が内容を覚えるくらい「何度も話してきている話」ってきっとありますよね。

もちろん、時代は常にアップデートし続けているので、来年には自分の話の内容も微妙に変わってきているかもしれません。とはいえ、そんなに大きくは変わらない、不変の「伝えたいこと」はあるはずです。

それを、全ての人にマンツーマンで時間を割いて伝えるのには、どうしても工数がかかってしまうのです。

なので僕は「何度も話してきている話」についてはYouTubeに収めた上で、求職者の人へのアドバイスの要所で見てもらい、フォローするようにしています。

「職務経歴書作成時はまずこちらを見てから始めてください」
「あの企業は構造化面接をしているので、こちらをチェックしてください」
「退職交渉の進め方は、こちらの動画を参考にしてください」

のような使い方です。

もちろん、その動画の情報だけでは不十分であることもあるので、その場合は追加でご質問をいただきますが、前提となるベースの情報がある分、その後のやり取りはとてもスムーズになります。

④独自性(オリジナリティ)を築ける

個人向けのサービスを展開している仕事には、競合も多いです。

転職エージェント、不動産仲介業、弁護士や公認会計士や税理士、生損保の保険営業、英会話などのスクール事業などなど。

もちろん、その仕事をしている人なりの「独自性」「差別化ポイント」はもっているでしょうが、それも相手に伝わっていなかったら机上の言葉で終わってしまいます。

Twitterやブログ、InstagramやFacebookなどでも独自性は訴求できるかもしれませんが、競合さんもやっているので中々差別化も難しくなってきています。YouTubeももちろん参入者は増えてはいますが、他のSNSに比べると現状はもっとも工数がかかるSNSなので、競合は圧倒的に少ないのです。

また、動画は、多くの情報量を組み込むことができるので、自然とその人の独自性(オリジナリティ)を感じてもらうこともできます。

⑤利益率の改善にもつながる

最後はここですかね。「YouTubeやって儲かるの?」ってことです。
皆さんが最も気になるところじゃないでしょうか?

僕のYouTubeは、収益化は発生していますが、具体的なYouTubeの収益を公開するのは規約違反らしいので、詳細は伏せます。まあ、広告収益としては微々たるものです。毎日のコーヒー代2本分の足しになる程度です。

ですが、YouTubeを通じて生まれる収益というのは、なにも広告収益だけに限りません。大きいのは「自分の事業への集客」につながり「利益率が改善する」ことだと考えています。

僕の場合は、転職エージェントの事業の求職者集客の大半はYouTubeを通じて生まれています。なので(動画編集の外注費は少しかかっているものの)それを除けば無料で集客できているということになります。しかも、その集客ツールであるYouTubeは「資産化」され永続的に自身の事業に紐づきます。

一方で、例えば転職エージェントが、外部の集客ツール(ビズリーチやマイナビなどのスカウト媒体)を利用して求職者集客をすると、色々な工数やコストがかさみます。

いくつか例を挙げると、

候補者へのスカウト工数
媒体にもよりますが、返信率は低いと1%、高めの媒体でも、5〜10%くらいだそうです。膨大な作業工数が発生します。

自身を選んでもらう工数
これも大変です。基本的に、スカウト媒体に登録している求職者の方は、スカウトをくれた転職エージェントに対して「で、その求人って具体的にどこのどんな求人ですか?」という想いが起点となっていることが多いです。そのエージェントに対しての興味による返信も一部あるかもですが、多くは求人への興味であり、求人への興味がないと、よほどエージェントを気に入らない限り離れていってしまうことも多々あります。

スカウト媒体側へ支払う集客費用
無事にスカウト媒体経由の求職者がどこかの会社へ転職が決まったとします。その場合、スカウト媒体にもよりますが、基本的にはフィーの30%をスカウト媒体の会社(ビズリーチなど)に支払います。

例えば
年収500万 → 両率35% → 175万のフィー(売上)

としたら、その売上の175万に30%をかけ合わせた「52.5万円」を「集客費用」として媒体側へお支払いすることになります。媒体を経由して集客させてもらっているので当然と言えば当然なのかもですが、けっこう大きなコストですよね。

自前で集客できる状態が作れると、上記の175万は全て残ります。

【4】YouTube発信のデメリット

ここまで、メリットを5つ紹介しましたが、逆にデメリットは何かあるでしょうか。メリットばかり挙げたらポジショントークっぽいですからね。ちゃんとデメリットもお伝えします。

①継続的な発信には大きな工数がかかる

これが、最初にして最大のデメリットだと思います。動画の内容を考える企画やら撮影やら編集やら拡散やら、、、色々な工数がかかります。本業がある中でこれを継続することはとっても大変です。僕も、何度も心が折れかけました。継続するんだという強い想いがないと、続きません。

②誹謗中傷やネガティブ評価もある

Twitterは👍はあっても👎ボタンはありません(クソリプはありますが)。YouTubeには👎があります。これは地味に心が痛みます。Twitterのクソリプは匿名アカウントだとしても相手のアカウントは覗きに行けますが、YouTubeの👎は誰が押しているのかも分かりません。暗闇の中から石を投げられるような感覚です。それに対する鋼のメンタルは必要です。

③ユーチューバーって言われるとちょっと気恥ずかしい

妻が僕と同じ美容師さんに当たった時に「旦那さん、物静かですよね?」って言われた際「そうっすか?ああ見えてユーチューバーですけどね」と返答したことがありました。いや、YouTubeの広告収益で生計を立ててるわけじゃないんだし、ユーチューバーではないでしょ、と自認はしているのですが、まあ世間的に見たらYouTubeのチャンネルを運営していて喋っている人というのはユーチューバーになるんでしょうね。

この時は、ちょっと恥ずかしかったです。ちなみにその美容師さんは大人なので、特にその後も僕がYouTubeをやっている事には触れていません。笑

【5】結論、YouTubeは楽しい

かなり長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

皆さんは、実際にここまでの話を読んで、YouTubeをやってみたいと思ったでしょうか?思わなかったでしょうか?

僕の周りでは、2020年前後で、YouTubeを始める人が一時増えました。
でも、残念ながら、8割の方は途中で挫折してしまいます。

・本業が忙しい
・編集が大変
・コンテンツが作れない
・チャンネル登録数が伸びなくて心が折れた
等々

挫折してしまう理由は、きっと色々あるのだと思います。

結論、YouTubeは楽しめたもん勝ちなのだと思います。

楽しんでいたら、苦にならずに継続でき、成果もついてきて、それが本業にも跳ね返って、自身のブランディングにもつながる。

楽しむところまでいかないと、辛くてやめちゃいがちですね。


今回、このnoteをたまたま見ていただいた方の中で

・YouTubeを活用して発信を強化していきたい
・自分だったらどんなYouTube発信の可能性があるか知りたい
・動画の活用について色んな事例を知りたい

というような方がいたら、ぜひ色々とお話ししたり、情報交換したり、なにか僕からご支援できることもきっとあるかと思うので、お気軽にTwitterDMまたは会社のお問い合わせページなどからご連絡いただければ幸いです。

長文、お付き合いいただきましてありがとうございました。

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